2022年02月06日
No.5184 ちょっと一休み その811 『メタバースにより人類の思考が解放される!?』
アイデアよもやま話 No.5183 フェイスブックが社名を「メタ」に変更した背景!でメタバースに関する動きの一端をご紹介しました。
そこで、今回はメタバースの持つ破壊力について私の思うところをお伝えします。
そもそも現在の世界を代表する巨大IT企業、GAFAM(参照:No.4800 ちょっと一休み その745 『コロナ禍で膨張するGAFAM!』)はいずれも従来のコミュニケーションツールをネット上に移行したビジネスです。
そして、これらのビジネスは従来の日々の暮らしを大きく変える大変な社会変革をもたらしたと言えます。
コロナ禍においてもネットを通じてのコミュニケーションにより多くの人たちが在宅勤務が出来たり、ネット通販の利用で外出せずに食品や日用品を購入することが出来ています。

しかし、ユーザーの立場からするとサプライヤーの提供するサービス形態に私たちの一つひとつの行為を合わせているといったところがあります。
また、冒頭で参照したブログでも触れたように現実の世界ではまだまだ事業展開するうえで事業所や販売店など一定の敷地面積が必要となる場合があります。
しかし、メタバースを活用すれば、こうした制約を超えることが出来るのです。
例えば、今のネット通販のサービス形態は基本的に商品関連情報という記号にユーザーが接して、購入に至っています。
ある意味では無味乾燥なサービスと言えます。

一方、もしメタバースで仮想の商店街を作り、ネット上であたかも現実の商店街を訪れたような気分になって、実際に仮想の店員とあれこれ会話して買い物が出来たらどうでしょうか。
訪れたお客は仮想の店員と世間話をしたり、商品やサービスの内容について気軽に質問も出来ます。
ここではIT関連の知識はほとんど必要なく、現実の買い物と同等に買い物が出来るのです。
ですから、多くの人たちは従来のネット通販からこちらの仮想の商店街に移ることになると見込まれます。

また、世界を代表するレジャー施設、ディズニーランドといえども新しい乗り物施設を建設するとなると、膨大な資金と期間を要します。
しかし、メタバース上で仮想のレジャー施設を作れば、いくらでも無限に作ることが出来ます。
しかも、仮想と現実を組み合わせることも出来るし、現実の世界では不可能と思えるような突飛もないアイデアもかたちにすることが出来ます。
更にメタバース上に存在する仮想のレジャー施設であれば、入場者は入場するのに何時間も並ぶ必要はなくなり、世界中どこの施設でもいつでも入場することが出来ます。
ですから、近い将来、こうした仮想のレジャー施設が登場してくれば、いずれディズニーランドに取って代わる存在へと成長が期待出来ます。

さて、No.4224 ちょっと一休み その681 『仮想技術が新たな産業革命をもたらす!?』で仮想技術の種類についてお伝えしましたが、メタバースは用途に応じてVR(仮想現実)やAR(拡張現実)、そしてMR(複合現実)が混在していくと見込まれます。
更に第5世代移動通信システム、“5G”(参照:アイデアよもやま話 No.4408 ”5G”でどこが変わる?)を利用することにより大量のデータの送受信時間が素早くなり、スムーズなデータのやり取りが可能になるわけです。

なお、前回からの繰り返しになりますが、こうしたメタバースというニューフロンティアで活躍するベンチャー企業の中からGAFAM(参照:アイデアよもやま話 No.4408 ”5G”でどこが変わる)に取って代わる企業が生まれてくるのです。

ただし、こうした未来の社会を実現するうえで懸念材料があります。
それは単なるデジタル化ではなくDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進です。
現金決済はメタバース上のビジネスを成立させるうえでの大きなハードルになります。
ですから、国は今後急速な成長が期待出来るメタバース関連ビジネスも視野に入れて、電子決済の全面的な普及など、暮らし全般における先進的なDXを実現することが強く求められるのです。

 
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