2017年05月27日
プロジェクト管理と日常生活 No.490 『プロジェクト計画における適材適所の重要性!』

ここのところプロジェクト管理の中でも最も重要なリスク管理に関する内容を多くお伝えしてきましたが、今週はプロジェクト計画における適材適所の人材配置の重要性に触れる内容のアイデアよもやま話があったのでこうした観点に焦点を当ててご紹介します。

                      

まず一つ目は、アイデアよもやま話 No.3709 佐賀県で進む画期的な取り組み その1 日本初の清掃工場で発生するCO2を回収・活用する取り組み!、およびアイデアよもやま話 No.3710 佐賀県で進む画期的な取り組み その2 CO2を活用した佐賀市の町おこし!からです。

佐賀市のCO2を回収・活用する画期的な取り組みは秀島市長の素晴らしい発案がきっかけですが、それを実現させるためには誰をその任に充てるかがとても重要でした。

なぜならば、このプロジェクトは他の都道府県でも先例がなかったので全て一から考えなければならなかったからです。

そこで、秀島市長よりこのプロジェクトをまかされた部長の竹下さんは、誰をこのプロジェクトのリーダーにするかの人選にあたり、ある日の朝会の時の挨拶で言った部下の竹下さんの言葉、「生き残れる人は強い人でも賢い人でもない。変化出来る人だ。」を思い出して竹下さんに任せることにしました。

 

一口に“仕事の出来る人”と言っても、大きく2つのタイプがあります。

佐賀市のプロジェクトのように、前例がなく一から考えなければならないような業務をこなせる人と、もう一つは前例やルールに則りきっちりとソツなくこなせる人です。

もし、竹下部長が単にあの人は仕事が出来るからと、2つ目のタイプの仕事の出来る人にこのプロジェクトを任せていたら、きっと失敗していたはずです。

部下の竹下さんは、任されたプロジェクトを成功させるために、前例がなくてもいろいろと試行錯誤を繰り返しながら関係部門への説明による意思統一などを経て、見事にプロジェクトを成功に導きました。  

 

さて、2つ目はアイデアよもやま話 No.3713 花粉や臭い対策の新物質!からです。

新製品の誕生プロセスには、以下の2つ流れがあると考えられるとお伝えしました。

1.需要が期待出来る新製品開発の目標設定 ⇒ 目標達成に必要な素材探し

  1. 様々な素材の特徴の分析 ⇒ 新製品開発の可能性の追求

 

特に需要が飽和状態になっているような先進国においては、今後需要が期待出来るような新たな“ブルーオーシャン”(競争のない未開拓市場)を開拓出来るようなアイデア力が求められます。

一方で、すぐに役に立つかどうか分からないけれども、様々な素材の分析を通じてその可能性を探る研究者も求められます。

そして、こうしたアイデア力とそれを実現させるための素材を探す研究力が相まって、新たな“ブルーオーシャン”が開拓出来、需要の喚起につながるのです。

ですから、こうした両者の力をマッチングする仕組みもとても重要になります。

 

ということで、特に前例のないプロジェクトを推進していくうえでは、以下の能力を持った人材が求められ、そのための仕組みづくりが企業にとってとても重要になるのです。

・“ブルーオーシャン”の開拓

・新素材の研究開発

・上記の2つをマッチングさせる情報力、および調整力


 
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