18世紀の産業革命以後の300年足らずという人類の悠久の長い歴史の中のわずかな期間からだけみても、現在は人類のあり方、社会、およびテクノロジーの観点からとても大きな変化の時代を迎えていると思います。
そこで、これからの時代のキーワードについて、あらためて私の思うところを4回にわたってお伝えします。
4回目は私の造語、”五方良し”についてです。
日本のみならず、世界全体として共通の課題として、地球環境、エネルギー、経済の3つが上げられると思います。
そこで気になるのは、こうした課題解決に際して、総じて今生きている世代の枠内での解決に重点が置かれていることです。
これまでアイデアよもやま話 No.843 近江商人の教え! などで“三方良し”(売り手良し、買い手良し、世間良し)について何度となく繰り返しお伝えしてきましたが、この基本的な考え方もこの枠内であるように思います。
また、地球温暖化や地球環境の破壊、および化石エネルギーの枯渇よりも経済重視に傾く傾向があるように思います。
こうした考え方は、未来の世代の人たちにいろいろな問題を先送りしているのではないかと最近感じるようになりました。
更に、感じるのは前回、No.4128
ちょっと一休み その665 『これからの時代の4つのキーワード その3 人類の新たな活動空間、宇宙の開拓!』でお伝えしたように人類はいよいよ宇宙開拓の本格的な時代を迎えようとしていることです。
“三方良し”は近江商人による造語であるように、基本的にビジネスのあり方についての考え方でした。
しかし、今や、人類の活動は急激な技術革新により、限りある資源を枯渇に至らせるまでに大量消費が進み、更に環境破壊、および地球温暖化に影響を与えるまでに拡大しています。
こうした限界を見据え、いよいよ人類は宇宙まで活動範囲を広げようとしているのです。
そこで、これからの時代のキーワードとして思い付いたのが
”五方良し”です。
ということで、“三方良し”を現代風の解釈にしたこれからの時代のキーワード、”五方良し”は、「自分良し、相手良し、社会良し、未来の世代良し、宇宙良し」ということになります。
世界中の多くの人たちが”五方良し”を常に意識して行動すれば、間違いなく未来の世代を超えて、宇宙規模においても多くの人たちが心豊かにに暮らせるようになると思うのです。
さて、ここで気になるのはアメリカのトランプ大統領の方針です。
トランプ大統領は“アメリカファースト”政策を掲げ、中国をはじめ世界各国との間に軋轢を生じさせています。
更にもう一つの大国、中国の習近平国家主席の政策です。
中国は、経済、軍事の両面においてアメリカに迫り、追い抜くための強引とも言えるような政策を次々に打ち出しています。
習近平国家主席の打ち出す戦略の有効性はとても素晴らしいと思いますが、一方で自由主義圏とは相いれない一党独裁の共産圏の拡大は自由主義圏の世界各国の国民に不安感を与えています。
ですから、世界をリードするアメリカのトランプ大統領、および習近平国家主席にこそ、是非”五方良し”を念頭に置いてお互いに競い、より良い世界に向けて世界をリードしていただきたいと思います。