2018年09月23日
No.4128 ちょっと一休み その665 『これからの時代の4つのキーワード その3 人類の新たな活動空間、宇宙の開拓!』

18世紀の産業革命以後の300年足らずという人類の悠久の長い歴史の中のわずかな期間からだけみても、現在は人類のあり方、社会、およびテクノロジーの観点からとても大きな変化の時代を迎えていると思います。

そこで、これからの時代のキーワードについて、あらためて私の思うところを4回にわたってお伝えします。

3回目は人類の新たな活動空間、宇宙の開拓についてです。

 

1961年4月、ソビエト連邦の宇宙飛行士であるガガーリンが世界初の有人宇宙飛行としてボストーク1号に単身搭乗しました。

そして、人類が他の惑星に初めて着陸したのは1969年7月20日の月面着陸でした。

アメリカ合衆国のアポロ11号計画における船長ニール・アームストロングと月着陸船操縦士エドウィン・オルドリンによるものでした。

そして、今や火星移住計画がアメリカの宇宙ベンチャー、スペースXによって進められています。(参照:No.4098 ちょっと一休み その660 『地球上で持続可能な社会を実現する上で参考にすべき火星移住計画!』

スペースXは2024年には火星への有人飛行を実現し、将来的には100万人規模で火星に送ろうと考えているといいます。

このように人類が初めて有人宇宙飛行に成功してから60年あまりで火星への有人飛行を実現させようとしているのです。

 

こうした人類による宇宙開拓の挑戦は2つの観点で大きな意味をもっています。

1つ目は、No.4002 ちょっと一休み その644 『揺らぐ世界 その4 資本主義経済の抱える矛盾!』でもお伝えしたように、常に更なる利潤を追求していく資本主義経済の新たな市場、すなわちニューフロンティアとしての位置付けです。

多くの惑星の中には希少金属などの資源が眠っている可能性があります。

また、宇宙空間は新たな観光旅行先としてとても魅力に満ちています。

 

2つ目は、人類の新たな生存空間の確保です。

人類の総人口は2050年には100億人近くまで膨れ上がる勢いで増えています。

また、9月12日(水)放送の「あさイチ」(NHK総合テレビ)によれば、FAO(国連食糧農業機関)は世界で食糧不足に苦しむ人は昨年の時点で8憶2000万人あまりに上るという推計を発表しました。

この数字は世界総人口の10人に1人以上の割合です。

 

更に、1回目でお伝えした半永久的な寿命の確保が可能な時代になれば、予想以上に人口増加が進みます。

その結果、1回目でお伝えした持続可能な社会の実現との間に食糧やエネルギーなどの面でバランスが崩れてしまうことになります。

そうした中で、火星など地球以外の惑星で人類の生存が可能になれば、宇宙規模における持続可能な社会の実現が達成出来るようになります。

 

ということで、宇宙の開拓は人類にとって経済的にも持続可能な社会の実現にとっても必然的な流れと言えるのです。


 
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