2024年03月25日
アイデアよもやま話 No.5851 なぜハマスはイスラエルを攻撃したのか?
昨年10月7日のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃後、両国の交戦状態は泥沼化しています。
そして、ガザ地区ではイスラエル軍による攻撃で一般人の犠牲者が沢山出ています。
そうした中、昨年10月11日付けネット記事(こちらを参照)でなぜハマスはイスラエルを攻撃したのか、その背景などについて取り上げており、以下の記述があります。 

パレスチナの武装組織ハマスがイスラエルに対し、かつてない規模の攻撃に出た。戦闘員らはガザ地区に近いイスラエルのコミュニティーに侵入。住民数百人を殺害し、数十人を人質に取った。

ハマスとは、パレスチナ・ガザ地区を実効支配する武装組織。イスラエルの破壊と、その後のイスラム国家の樹立を、目標に掲げている。2007年にガザ地区を掌握して以来、イスラエルと何度か交戦してきた。
戦争と戦争の合間にも、イスラエルに向けてロケット弾を何千発も発射するほか、他の武装勢力にも発射させてきた。別の攻撃方法でもイスラエル人らを殺害してきた。一方のイスラエルも、繰り返しハマスを空爆。2007年からは治安対策を理由に、ガザ地区をエジプトと共同で封鎖している。

ガザ地区は、イスラエル、エジプト、地中海に挟まれた全長41キロ、幅10キロの領土だ。約230万人が暮らし、世界で最も人口密度が高い地域の一つとなっている。
ガザ地区の上空と海岸線はイスラエルが掌握しており、人と物の行き来もイスラエルが検問所で制限している。同様にエジプトも、ガザ地区との国境で出入りを管理している。
国連によると、ガザ地区の住民の約8割が国際支援を頼りに生活している。日々の食料支援を必要とする人は、約100万人いるという。

現在のヨルダン川西岸とガザ地区、東エルサレム、イスラエルはすべて、古代ローマ時代からパレスチナと呼ばれる土地の一部だった。
聖書に書かれたユダヤ人の王国の土地ともされ、ユダヤ人は古来の祖国とみなしている。
イスラエルはその土地で1948年、建国を宣言した。しかし、イスラエルの生存権を認めない勢力は、その土地を今もパレスチナと呼ぶ。パレスチナ人はまた、ヨルダン川西岸、ガザ地区、東エルサレムを総称してパレスチナと呼んでいる。


要するに、今回のパレスチナの武装組織ハマスによる突然のイスラエルへの攻撃は、一見すると突発的に思われますが、過去の長い歴史の中でのイスラエルとパレスチナの間の戦いなのです。

さて、こうした戦争の要因や終結の方法についてアイデアよもやま話 No.5831 世界の戦争終結に向けた考え方!でお伝えしましたが、イスラエルとパレスチナとの戦いは政策戦争に分類出来ます。
そして、両国それぞれの立場において、それぞれに正義があります。
ですから、両国の国民が過去の歴史の呪縛から解き放たれるまで両国間の戦いは断続的に永遠に続くと思われます。
そこで、こうした状況の打開策として求められるのは、現在の犠牲の回避と将来の危険の除去を両国において洗い出し、この2つのバランスで両国にとって折り合いのつく妥協点を見出すことがとても重要なのです。
そして、そのためには他国による客観的な分析に基づく両国への提案、そして両国に合理的な判断の出来る指導者が現れた時だと考えます。

 
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