2024年03月18日
アイデアよもやま話 No.5845 格差社会問題解決の特効薬とは・・・
昨日、格差社会は必ずしも悪くないが、金融資産などの資産を“持てる者から持たざる者”への分配が経済システムを維持するための有効な手段であるとお伝えしました。(参照:No.5844 ちょっと一休み その920 『格差社会は悪いこと?』

格差社会を論じるにあたって、現実に1990年に36%あった世界の貧困率(人口に占める貧困層の割合)は、2015年には10%へと減少しました。
しかし2020年、新型コロナウイルス感染症の影響で、「極度の貧困」に陥った人たちの割合がこの数十年で初めて増加に転じたといわれています。
なお、日本の貧困率ですが、OECD(経済協力開発機構)による加盟38カ国の相対的貧困率ランキングによると、日本は7位(15.7%)で、G7(主要7カ国)の中では最も貧困率が高い結果となっています。(こちらを参照)

要するに、今も世界人口のざっと10人に1人は貧困層に属しており、色々な面で日々の暮らしに困っているのです。(添付参照)
そこで、今回は格差社会問題解決の特効薬について、私の思うところをお伝えします。

現在の格差社会問題の本質は、資産100万ドル以上の富裕層の人口の割合が1.1%なのに世界の金融資産の半分近くを保有しており、その多くの金融資産が遊休資産として、消費に回らないこと、すなわち資本主義社会として機能不全に陥っている状態にあることなのです。
資本主義社会は消費があってこそ成り立つのですが、現在はその消費の原資となる金融資産が一部に偏り過ぎており、言わば“宝の持ち腐れ”状態なのです。

裏を返せば、仮に世界の富裕層の金融資産の1%だけでも貧困層に分配すれば、その分、貧困層の経済状態が良くなり、消費が増え、その分、企業収益も向上し、経済成長が図られるのです。

そこで、1つの案として思い浮かぶのが、金融資産の国連への寄付を目的としたノーベル賞のような制度を新たに設けることです。
こうした新しい賞の名前として、「国際社会問題解決貢献賞」などはどうでしょう。
金融資産の国連への寄付とノーベル賞的な賞制度は、ノーベル賞関係者から失礼だという意見も出てくると思います。
しかし、先ほどもお伝えしたように、こうした制度により、世界の貧困層問題は短期間のうちに解決出来るのです。
よく企業活動には“ヒト・モノ・カネ”という3つの資源が必要だと言われるように、お金は何をするにしてもとても大切な要素なのです。

しかし、この制度の運営を始めるにあたって、世界中の富裕層が賞の目的に照らして“是非寄寄付をしたい”と思っていただかなければなりません。
そこでこの寄付制度の運営に当たり、富裕層にとって以下のようなメリットがあることが必要です。
・毎年、寄付額の多さのベスト10に選ばれた富裕層の方々にはノーベル賞と同等のメリットがあること
・受賞された富裕層の方々は世界的に権威のある賞を受賞したことで、格別の名誉を得ることが出来ること

いかがでしょうか。
もし、こうした賞が新設された場合、付随して各国ごとに、同様の寄付に対して、国民栄誉賞のような制度を設ければ、各国内においても富裕層による寄付の促進が図られると思います。

もし、こうした制度が動き出せば、多くの国際社会問題の解決の特効薬になることは間違いありません。

ということで、日本政府には是非、国連にこうした制度の新設の提案をしていただきたいと思います。

ちなみに、こうした寄付金の具体的な分配にあたっては、これまで何度かお伝えしてきた方法(参照:アイデアよもやま話 No.5743 OpenAIが手掛ける新たな暗号資産の狙い!)がほぼそのまま使えそうです。


添付)

世界の貧困層の具体的な暮らしは?
ChatGPT
世界の貧困層の生活は、地域や文化によって異なりますが、一般的には次のような特徴があります。
1.住居: 貧困層の多くは、不十分な住宅条件で生活しています。家はしばしば建築基準に適合せず、雨漏りや不十分な給水設備などの問題があります。都市部では、スラムや密集した仮設住宅が一般的です。
2.食料: 貧困層は栄養失調や飢餓に直面しています。食料不足は、栄養価の低い食事や十分な量を確保できない食事として現れることがあります。
3.健康: 貧困層は医療サービスへのアクセスが制限されていることが多く、予防接種や基本的な医療ケアを受けることができない場合があります。水質や衛生状態の悪さにより、感染症やその他の健康問題が増加する可能性があります。
4.教育: 貧困層の子供たちの教育は、経済的な理由や学校へのアクセスの制限などの要因により、しばしば不十分です。子供たちが教育を受けられないことは、貧困のサイクルを継続させる要因の一つです。
5.雇用と所得: 貧困層の多くは、不安定な雇用や低賃金の労働に従事しています。農業や低賃金の労働、自営業など、不安定で不確実な仕事が一般的です。
6.社会的および精神的側面: 貧困は社会的排除や自己価値感の低下など、精神的な負担をもたらすことがあります。また、暴力や犯罪のリスクが高まる場合もあります。

これらは一般的な特徴であり、貧困の実際の経験は地域や個々の状況によって異なります。国際的な開発努力や貧困削減の取り組みは、こうした問題に対処し、貧困層の生活状況を改善することを目指しています。

 
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