アイデアよもやま話 No.5708 ＣｈａｔＧＰＴの次はＡＧＩ、そしてその次は・・・でお伝えしたように、生成ＡＩは大変なスピードで進化しつつあります。
それに伴い、いずれ企業や公共機関などのほとんどの業務は生成ＡＩに取って代わられると見込まれます。
逆に言えば、そうした時代を迎えた時、生成ＡＩが正常に機能しなくなれば、業務に大きな影響が出てしまいます。
ましてや、生成ＡＩ無しにはほとんどの業務は回らなくなります。
ですから、生成ＡＩはとても便利である反面、機能しなくなった場合の業務に与える影響のリスクはとても大きいのです。
こうした中、海外の企業が提供する生成ＡＩに完全に依存するのも、両国の関係が非常に悪くなった場合を想定すると、機能しなくなるリスクがあります。
ですから、こうした国家的に重要なインフラのリスク対応策として、以下の２つが考えられます。
�� 生成ＡＩの開発に取り組む国内企業に開発補助金の付与などで支援することで海外の企業が提供する生成ＡＩと機能面や使い勝手などで遜色ないものを実用化し、普及させること
�� 先進的な生成ＡI関連の開発に向けて、海外の企業と国内の企業が密接な関係の上で協力すること
ではどちらの対応策を選ぶかですが、そもそも日本一国で最大の仮想敵国、中国に対峙することはほとんど不可能です。
また、生成ＡＩ関連の技術開発には莫大な資金が必要です。
そして、日本は世界一の軍事大国、アメリカと安全保障条約を締結しています。
更にオープンＡＩなど、アメリカの企業は生成ＡＩの開発において、世界的に最も進んでいます。
一方で、生成ＡＩの生産には優れた半導体が必須です。
そして、台湾のＴＳＭＣがこうした半導体の生産量では圧倒的なシェアを持っています。
ですから、台湾国、および、こうした企業との良好な関係の維持も国家安全保障の観点から必須です。
こうした中、日本企業がオープンＡＩと協力関係を築いたり、日本国内にＴＳＭＣの半導体工場の建設計画が進められていることはとても理に適っていると思います。
なお、今後とも成長が期待される生成ＡＩの進化に伴い、データの処理量はどんどん増えていくので、レスポンスタイムの短縮も大きな課題となります。
そうした中、処理能力の優れた量子コンピューターの開発競争はこれまで米国と中国が先行してきましたが、実用的な量子コンピューターの実現はまだ先とみられ、日本にも勝機は十分にあるといいます。（こちらを参照）
ですから、量子コンピューターの開発においては、日本は米中に追いつき、追い越せで、世界をリードし続ける立場を維持し続ける状況を目指して欲しいと思います。
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