2023年10月10日
アイデアよもやま話 No.5708 ChatGPTの次はAGI、そしてその次は・・・
生成AIについては、アイデアよもやま話 No.5707 生成AIを巡る国内外の動き!などでこれまで何度となくお伝えしてきました。
そうした中、9月27日(水)放送の「国際報道2023」(NHK BS1)で耳慣れない言葉、「AGI」について取り上げていたのでご紹介します。 

世界中で利用が広がる生成AI、日本でもChatGPTを活用する企業などが急増していますが、本場、アメリカのAI開発は既に次の段階に移っているといいます。
それはAGIです。
テスラのイーロン・マスクCEOは次のようにおっしゃっています。
「AGIは自らコンテンツを生む出すことが出来るだろう。」

またSBG(ソフトバンクグループ)の孫正義会長兼社長は次のようにおっしゃっています。
「まさにAGIの世界がやってくると。」
「まるで水晶玉に未来を聞くかのごとく、ほとんどのことに的確に答えてくれる。」

AGIとはArtificial General Intelligenceの略語で、日本語では汎用人工知能、あるいは汎用AIなどと訳されます。(添付1参照)
では生成AIと何が違うのか、ポイントの1つが人間による指示です。
生成AIは、ネット上などの膨大なデータを学習して、人間の指示に従って文章や画像を作り出します。

一方、AGIは、人間の脳のような機能を持ち、人間の指示が無くても自ら考えることが出来る、AIの究極のかたちとされています。
いずれ人間より賢くなるとも予想され、神のようなAIとも呼ばれるAGI、その開発に本腰を入れ始めたアメリカの今を取材しました。

AI開発企業が集積するアメリカのサンフランシスコ、AGIの開発について関係者が情報交換を行うイベントが毎週のように開催されています。
参加者の女性は次のようにおっしゃっています。
「AGIの活用で今後どうなるかワクワクしています。」

主催者は今後10年ほどでAGIが現実のものになるだろうとしています。
イベント主催のAIスタートアップ企業経営者は次のようにおっしゃっています。
「グーグルやオープンAIなど、企業の力が集結すれば、(予想より)早くAGIがやってくると思います。」

生成AIの代表格、ChatGPTを開発したOpenAIのサム・アルトマンCEOも次のようにおっしゃっています。
「ワクワクするのは、AGIがいずれ新たな発見に役立つということだ。」
「その最速の方法は、ChatGPTを超える新たな知識を自ら生み出すモデルだ。」

人類に有益なAGIの実現こそが会社の使命だとして、イギリスのロンドンに海外初の開発拠点をオープン、開発に必要な優秀な人材を確保するためです。
実は、生成AIの性能の向上にはもうすぐ限界が来るかも知れないと言われています。
生成AIはこれまで膨大なデータを学習し、性能を高めてきたが、その肝心なデータが不足する恐れがあるというのです。
AI研究機関、イーポックのタマエ・ベシログル副センター長は次のようにおっしゃっています。
「今のペースが続けば90%の確率で2026年までに高品質なデータは底をつく。」

専門家はデータ不足に陥ることでより効率的な学習方法の研究が進み、AGIの実現に近づくのではないかと指摘しています。
生成AIからAGIへ、OpenAIだけでなく、グーグルや旧フェイスブックのメタ、IT大手がこぞって乗り出した開発競争。
中でも注目されているのがあるスタートアップが開発した最新のAI。
これぞAGIに一歩近づいたと注目されています。
AIがテレビ番組のエピソードを制作します。
あなたの代わりに脚本、作画、演出、音声、編集作業まで行います。
この最新のAIが作ったのがアメリカの人気風刺アニメ、テーマや登場人物などはほぼ全て生成AIが考えたものです。
AIが今を風刺するテーマに選んだのはAI。
ディープフェイクと呼ばれる技術を有名人に売り込む主人公。
その相手は、ハリウッド俳優のメリル・ストリープさん、ディープフェイクで作った自分を作品に出演させないかと提案されましたが。
アニメのメリル・ストリープさん:
「非倫理的だわ。」

主人公:
「でも過去の作品にも未来の作品にも出演出来るんですよ。」

アニメのメリル・ストリープさん:
「私はストライキを支持する。」
「懸命に働く俳優の仕事を奪い、現実と偽りをあいまいにする技術なんて。」

AIが自ら書いた脚本や登場人物を自分で選び、過去の出演作などから容姿を判断、キャラクターを一から作画、セリフもAIが作り、声も本人に似せて自動生成しました。
ストーリー展開は、ハリウッド俳優たちがディープフェイクから逃れ、火星に移住するというもの。
その手助けをしたのはこの人でした。
アニメのイーロン・マスクさん:
「人間の文化遺産を守るため、大物俳優たちを私の火星基地に送る。」

アニメのトム・クルーズさん:
「すごいアイデアだけど、火星でどうやって映画を作るの?」

アニメのイーロン・マスクさん:
「最先端の映画撮影所を作る。」
「火星の風景をバックに撮影出来るぞ。」

最新のAIを開発しているFableのエドワード・サーチCEOは次のようにおっしゃっています。
「もうすぐネット上で人間が出来ることは全てAIが代わりに出来るようになります。」
「AGIは生命そのものです。」
「自律的で予測不可能で、人間から独立した存在です。」
「ゆくゆくはロボットに組み込まれ、私たちとおなじ次元に暮らすことになるでしょう。」

アメリカの企業がここまでAGIの開発に力を入れている狙いについて、ロサンゼルス支局の山田奈々さんは次のようにおっしゃっています。
「人間が気付いていないこと、知らなかったことを教えてくれるというのがAGIの最大のメリットだと言われているんです。」
「よく言われるのが薬の開発分野への活用。」
「これまで人間が思いつきもしなかったような治療方法や薬がAIの力で出来るのかもしれません。」
「災害の予測などにも活用出来るとされています。」
「もう一つ、事例に上るのが“人間を手助け”出来るロボットへの活用です。」
「人間の脳のようなAIを持つ人型ロボットが子どもの世話をするベビーシッターとして活躍するのではないか。」
「将来的には1人に1台、AIを搭載した人型ロボットを持つのが当たり前になるのではないかというAIビジネスの経営者もいます。」
「(先ほどハリウッドのストライキのニュースがあったが、AGIが実現すれば人間の仕事が奪われるなど、様々な懸念も予想されるが、アメリカはこれについてどのような議論になっているかという問いに対して、)メリットとディメリットのバランスをどう取るのかが焦点となっています。」
「アメリカでは今年に入り、既に8月時点で約4000人がAIの台頭に失業していて、AGIのようなより高度なAIが登場すれば雇用が奪われる懸念が増します。」
「その一方でAIが進化すれば、仕事の効率化が進み、人間はよりクリエイティブな作業に集中出来るというメリットもあるわけです。」
「AGIの実現に向けてはまだ課題もあります。」
「1つは、AGIの維持に必要な設備や資金を継続的に確保出来るのかどうか、技術的には可能でも人間の脳に匹敵するAIを動かすには膨大なコンピューター処理が必要で、出来るかどうかはまた別な話です。」
「もう一つはルールづくりが進むかどうか、AGIを実現出来る技術があっても、それをどう規制していくのか、軍事利用などAIの危険な面も考慮したルールづくりが進まなければ活用するのは難しいという見方が大半です。」
「人間を超えるAGIが人類の敵になるのか、それとも友になるのかはルールを決める私たち人間次第だと言えます。」
「安全な利用に向けた法整備を急ぐことが求められています。」

なお、番組キャスターの油井秀樹さんは次のようにおっしゃっています。
「私、4、5年前にワシントンでAIの軍事利用を取材していたんですが、当時、アメリカ国防省の担当者はAIとAGIは全く異なると説明していたんですね。」
「アメリカ軍が開発し、使用しているAIは飽くまでも人間の指示を受けて使用される兵器で、攻撃などの最終的な判断も人間が行うと強調していたんです。」
「一方で、AGIについてはターミネーターのような“自分たちで考えて殺害”するロボット兵器。」
「今、人間が介在しない兵器なんですが、これが現実になれば、数十年先の話と説明していたのを思い出します。」
「しかし、急速に発展する技術、AGIの軍事利用が本当に遠い未来の話なのか、不安にならずにいられません。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、生成AI、およびAGIについて以下にまとめてみました。

(生成AI)
・ネット上などの膨大なデータを学習して、人間の指示に従って文章や画像を作り出す
・生成AIの性能の向上にはもうすぐ限界が来るかも知れないと言われている
 -生成AIはこれまで膨大なデータを学習し、性能を高めてきたが、その肝心なデータが不足する恐れがあるという
 -今のペースが続けば90%の確率で2026年までに高品質なデータは底をつく

(AGI)
・人間の脳のような機能を持ち、人間の指示が無くても自ら考えることが出来る
 -いずれ新たな発見に役立つ
 -その最速の方法は、ChatGPTを超える新たな知識を自ら生み出すモデルである
・AIの究極のかたちとされており、いずれ人間より賢くなるとも予想され、神のようなAIとも呼ばれる
・今後10年ほどでAGIが現実のものになるとの見方がある
 -グーグルやオープンAIなど、企業の力が集結すれば、予想より早くAGIがやってくると見込まれる
・AI開発企業が集積するアメリカのサンフランシスコでは、AGIの開発について関係者が情報交換を行うイベントが毎週のように開催されている
・専門家はデータ不足に陥ることでより効率的な学習方法の研究が進み、AGIの実現に近づくのではないかと指摘している
・生成AIからAGIへ、OpenAIだけでなく、グーグルや旧フェイスブックのメタ、IT大手がこぞって開発競争に乗り出している
・中でもAGIに一歩近づいたと注目されているのがあるスタートアップが開発した最新のAIである
 -AIがテレビ番組のエピソードを制作するが、脚本、作画、演出、音声、編集作業まで行う
 -この最新のAIが作ったのがアメリカの人気風刺アニメ、テーマや登場人物などはほぼ全て生成AIが考えたものである
 -登場人物は、過去の出演作などから容姿を判断、キャラクターを一から作画、セリフもAIが作り、声も本人に似せて自動生成した
 -ストーリー展開は、ハリウッド俳優たちがディープフェイクから逃れ、火星に移住するというものである
・このアニメ制作を可能にした最新のAIを開発しているFableのエドワード・サーチCEOは以下のように言う
 -もうすぐネット上で人間が出来ることは全てAIが代わりに出来るようになる
 -自律的で予測不可能で、人間から独立した存在である
 -ゆくゆくはロボットに組み込まれ、私たちとおなじ次元に暮らすことになる

(アメリカの企業がここまでAGIの開発に力を入れている狙いについて、ロサンゼルス支局の山田さんのコメント)
・人間が気付いていないこと、知らなかったことを教えてくれるというのがAGIの最大のメリットだと言われている
・よく言われるのが薬の開発分野への活用である
 -これまで人間が思いつきもしなかったような治療方法や薬がAIの力で出来るのかもしれない
・災害の予測などにも活用出来るとされている
・もう一つ、事例に上るのが“人間を手助け”出来るロボットへの活用である
 -人間の脳のようなAIを持つ人型ロボットが子どもの世話をするベビーシッターとして活躍する
 -将来的には1人に1台、AIを搭載した人型ロボットを持つのが当たり前になるのではないかというAIビジネスの経営者もいる
・AGIが実現すれば人間の仕事が奪われるなど、様々な懸念も予想されるが、アメリカではこれについて、メリットとディメリットのバランスをどう取るのかが焦点となっている
 -アメリカでは今年に入り、既に8月時点で約4000人がAIの台頭で失業しており、AGIのようなより高度なAIが登場すれば雇用が奪われる懸念が増す
 -その一方でAIが進化すれば、仕事の効率化が進み、人間はよりクリエイティブな作業に集中出来るというメリットもある
・AGIの実現に向けてはまだ課題もある
 -1つは、AGIの維持に必要な設備や資金を継続的に確保出来るのかどうか、技術的には可能でも人間の脳に匹敵するAIを動かすには膨大なコンピューター処理が必要である
 -もう一つはルールづくりが進むかどうか、AGIを実現出来る技術があっても、それをどう規制していくのか、軍事利用などAIの危険な面も考慮したルールづくりが進まなければ活用するのは難しいという見方が大半である
 -人間を超えるAGIが人類の敵になるのか、それとも友になるのかはルールを決める私たち人間次第だと言える
 -安全な利用に向けた法整備を急ぐことが求められている

(番組キャスター、油井さんのコメント)
・4、5年前にワシントンでAIの軍事利用を取材していたが、当時、アメリカ国防省の担当者はAIとAGIは全く異なると説明していた
・アメリカ軍が開発し、使用しているAIは飽くまでも人間の指示を受けて使用される兵器で、攻撃などの最終的な判断も人間が行うと強調していた
・一方で、AGIについてはターミネーターのような“自分たちで考えて殺害”するロボット兵器である
・急速に発展する技術、AGIの軍事利用が本当に遠い未来の話なのか、不安にならずにいられない

今、日本国内ではChatGPTについて、毎日のようにテレビや新聞などいろんなかたちで報じられています。
そして、確かにChatGPTには業務における生産性向上など、いろいろなメリットがあります。
ところが、米国企業のChatGPT利用率は51%だった一方、日本は7%にとどまったという調査結果があります。(こちらを参照)
更にChatGPTの次と言われるAGIにおいても、AI開発企業が集積するアメリカのサンフランシスコでは、AGIの開発について関係者が情報交換を行うイベントが毎週のように開催されているのです。
また、AGIについて、アメリカではOpenAIだけでなくグーグルやメタなど、IT大手がこぞって開発競争に乗り出しているといいます。
更に、AGIに一歩近づいたと注目されているスタートアップが既に現れているのです。
このように、アメリカでは既にChatGPTの次のAGIの開発に向けて多くのIT企業が我先にと乗り出しているのです。
これほど、AI関連の開発は凄まじいスピードで進みつつあるのです。

一方、日本においては“寂しい限り”です。
ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は10月4日、都内で開いた自社イベント「SoftBank World 2023」で基調講演に登壇し、AIに関する自説を展開しました。(ノーカット版の動画はこちらを参照 *ただし、こちらからユーザー登録が必要でオンデマンド配信は11月10日(金)18:00まで)

*追記 上記の基調講演の要旨はこちらを参照下さい。

私もオンラインで参加しましたが、いろいろと驚くことがありました。
中でも、孫さんが「AGIという言葉を知っていますか?」という参加者への問いに対して、SBG関係者以外はゼロでした。
この講演への参加者の中には多くの大企業の方々がいらっしゃったと思いますが、AGIについて全くご存じなかったのです。
これには孫さんも大変なショックを受けたようです。
ちなみに、私は先ほどお伝えしたテレビ番組でたまたまAGIを知りました。

なお、基調講演での孫さんによるAIへの取り組み、そして今後のAIに対する見解はざっと以下のような内容です。
(生成AIへの自らの取り組み)
・思考するうえでディベート相手、あるいは壁打ちにGPT4(こちらを参照)を使っている。
・最近は、GPT4の中にいくつかキャラクターを作って、自分の代わりにキャラクター同士でディベートさせて、自分は審判役で時々茶々を入れるというやり方で議論がどんどん進んで行く。

(GPT4について)
・既に医師免許試験に合格するレベルである。

(AGIについて)
・AGIは10年以内に実現する。
・AGIが達成された状態について「人類の英知を総和した10倍くらい優れている状態に達した時」と定義し、何を聞いても人間よりAGIの方が優れた回答を出す状態だとしている。
・人間とAGIの差は、人間とサルとのニューロン(神経細胞)の差と同様の開きになる。
・従って、AGIを活用する人と活用しない人との差は人間とサルとの差ほどになる。
・AGIを規制しようとする動きに賛意を示しつつも「だからといってこれを使わないのは自動車や電気を使わないと主張しているに等しい。AGIを使った方がその国、その企業、その人は進化する」と強調した。
・AI革命は好む、好まざるに関わらずやってくる。
・AGIはあらゆる産業を根底から変革する。
-様々なモビリティが自動運転になり、AGI搭載の自動運転車の普及により交通事故は1万分の1ほどに激減する
-工場などの現場では不良在庫が発生しない秒単位で規定されたジャストインタイム生産が可能になる
-カスタマーサービスは相手に寄り添った個別の対応が出来るようになり、顧客満足度を著しく向上させることが可能になる
 -数兆通りのシミュレーションにより最適な戦略や投資が可能になる
 -個別の遺伝子解析により最適の医療が実現され、難病などで亡くなる人は激減する
・一方で「AGIは見方によって核爆弾よりも危険」とし、AIも自動車と同じように便利だが法律で規制する必要がある。

(日本企業への警鐘)
・企業のChatGPT利用率が日本で7%、米国で51%と水をあけられている統計を引き合いに出し、「これは日本企業にとって一番の問題だ」と指摘する。
 - AIの世界を拒否するか、積極的に受け入れるかで決定的な差が生まれる
・日本企業の72%は生成AIの使用を禁止、もしくは禁止を検討している

(ASIについて)
・AGIの次は全人類の英知の1万倍となるASI(Artificial Super Intelligence、人工超知能 添付2参照)で、20年以内に実現する。
・人類とASIとの差は人間と金魚とのニューロン(神経細胞)の差に等しい。
・人類の進化の源泉は願望にある。
・ASIの時代が来たら、それを活用出来るかどうかは強い願望を持っているかどうかで決まる。

(LLMからMMMの時代に)
・時代はLLM(Large Language Models 大規模言語モデル:大量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理のモデル)から目や耳の機能もカバーするMMM

(SBG、グループ内でのAIへの取り組み)
・孫さんは「SBGを世界で最もAIを活用するグループにしたい」という願望を持っいる。
・ユーザーとのタッチポイントとデータを、日本でトップレベルに多く持つ同グループを挙げて、AGIの世界を目指す。
-ソフトバンクで4000万ユーザー、LINEで9500万ユーザー、PayPayで5800万ユーザー、ヤフーで8500万ユーザーと非常に多くのユーザーとのタッチポイントを持つ。
-ソフトバンクでは顔認証システムの導入により社員証ゼロである。
・優勝賞金を1000万円(総額2500万円)に設定した「生成AI活用コンテスト」を同グループで実施し、数ヵ月で提案件数が10万件に達した。
-提案された10万件のアイデアから特許の申請や事業化したものは約1万件に上った。
-孫さん自身も個人での特許申請が890件を突破したことを明かし、年内に1000件の申請を目標にしている。
・傘下の半導体開発会社ARMが手掛けるAI向けの事業を拡大し、グループの中核に位置付ける。

さて、AGIは10年以内に実現し、人類の英知を総和した10倍くらい優れている状態で、何を聞いても人間よりAGIの方が優れた回答を出す状態だとしています。
更に、20年以内には全人類の英知の1万倍となるASIが実用化されるというのです。
このスピード感は、これまでの産業革命に比べてとんでもない速さで、多くの人たちはこの速さにどこまでついていけるかとても大きな懸念材料です。
更に、20年後くらいには、ASIの実用化により、ほとんどの人たちの行っていることの多くがAIやAI搭載のロボットに置き換わる流れが一気に加速してしまうと見込まれるのです。

ということで、AIを巡るこうしたとてつもないスピード感を真摯に受け止め、日本政府も企業も真剣にAGI、およびその先のASIに取り組んでいただきたいと思います。
その成果如何で日本経済が新たな成長軌道に乗ることが出来るか、“置いてきぼり”になり、一気に没落するかの瀬戸際に今、日本は立たされているのです。
なお、日本の伝統工芸品や一部の工業製品の製造に使われる“神業”と言われるような技術は少なくともAGIに取って代わられることはないと思います。


添付1)

AGIとは?
ChatGPT
AGI(Artificial General Intelligence、人工一般知能)は、人工知能(AI)の分野における概念の一つです。AGIは、人間のような一般的な知能を持つ人工的なシステムやエージェントを指します。つまり、あらゆる知的タスクを実行し、様々なドメインで柔軟かつ独立して問題を解決できるAIを指します。
AGIの特徴には以下の点が含まれます:
1.一般的な知能: AGIは、特定のタスクやドメインに限定されず、異なるタスクやドメインで知的な活動を行えることを示します。つまり、言語処理、画像認識、問題解決、学習、判断など、幅広い活動を遂行できることを意味します。
2.学習能力: AGIは新しい情報や経験から学習し、自己改善の能力を持つべきです。人間のように、新しい状況に適応し、過去の経験を活用して問題を解決できる必要があります。
3.自己意識や意図: AGIは自己意識を持つ必要はありませんが、目的や意図を持つことができます。つまり、タスクを達成するために目標を設定し、計画を立てて行動できることが求められます。
4.通用性: AGIはさまざまな状況や環境で通用する必要があります。特定のドメインに固有の知識やスキルに依存せず、異なる状況で活動できる柔軟性が求められます。
AGIは、現在のAIシステムとは異なり、一般的な知能を模倣し、人間のような広範なタスクを遂行できるものを指します。現在のAIは特定のタスクに特化した狭い人工知能(ANI)であり、AGIにはまだ達していません。AGIの実現は、多くの技術的、倫理的、哲学的な挑戦を伴う困難な目標であり、研究と開発が進行中ですが、まだ完全に達成されていない段階です。

添付2)

ASIとは?
ChatGPT
ASI(Artificial Super Intelligence)は人工的な超知能、超人工知能の略語として使用されます。ASIは、人間の知能をはるかに超える知能を持つ人工知能を指します。ASIが実現すると、非常に高度な認知能力を持ち、複雑な問題を解決し、自己改善し、さらなる知識やスキルを獲得することができるとされています。

 
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