2023年07月22日
プロジェクト管理と日常生活 No.827 『国内初「レベル4」ドローンの試験配送、および課題!』
3月24日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で国内初「レベル4」ドローンの試験配送について取り上げていたのでその一部をご紹介します。

日本郵便は住宅地などの上空を目視無しで自動飛行するドローンの「レベル4」飛行(こちらを参照)を国内で初めて実施し、荷物を試験配送しました。
東京・奥多摩町の郵便局の屋上を飛び立ったドローン、食料品など約1kgを積んで住宅街や道路の上空を通って2kmほど離れた山間へと向かいます。
約5分後、ドローンは目的地の民家に、荷物は住民のもとに到着しました。
荷物を受け取ったお客は次のようにおっしゃっています。
「うちよりも(配送が)大変なところはいっぱいありますし、ドローンで運べればより一層いいかなと思いますね。」

このドローンは、機体が一定以上傾くと自動的にパラシュートが出るなど、安全性を確保した設計だといいます。
日本郵便では配達員の不足や山間部の配送コストが課題になっていて、2023年度にも山間部の郵便局間や個人宅へドローンによる配送を本格化させたい考えです。
日本郵便の小池信也常務執行役員は次のようにおっしゃっています。
「何よりも安全安心に進めてまいりたいというのが最低限・・・」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

今や物流業界は2024年問題(参照:こちら、およびアイデアよもやま話 No.5617 アマゾン「置き配」促進のアイデア」)としてマスコミで取り上げられるほど人手不足が問題になりつつあります。
そうした中、完全自動運転車の実用化より一足先にドローンの「レベル4」飛行を日本郵便が国内で初めて実施し、荷物を試験配送したというのです。

ただ、安全性については機体が一定以上傾くと自動的にパラシュートが出るなど、安全性を確保した設計だといいますが、他にも以下のような解決すべき課題があります。
・配送先が不在の場合の対応
・悪天候の場合はドローンは使用出来ないこと
・ドローンの騒音防止対策
・ドローンの数が増えた場合の景観の悪化

こうした課題はあるものの、ドローンは間違いなく物流業界の人手不足対策の切り札の一つとして期待出来ます。
ですから、ドローンを開発されている企業の方々には是非こうした課題をクリアしていただきたいと思います。

 
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