2023年01月15日
No.5478 ちょっと一休み その859 『 ユーミンの新曲発表はメタバース内だった!』
今や、いろいろな分野でメタバースによるコミュニケーションが登場してきています。
そうした中、昨年9月22日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でユーミンによるメタバース内での新曲発表について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

シンガーソングライターのユーミン、こと松任谷由実さんが新曲のミュージックビデオをNTTドコモが提供する仮想(バーチャル)空間、メタバース内で発表しました。

今年、デビュー50周年を迎えたユーミンがマイクを片手に声を吹き込んでいるのがメタバース内の分身となる、いわゆるアバターです。
大勢のファンたちもアバターとしてイベントに参加、ユーミンとの交流も行われました。
更にこの空間の奥の方へ進んでいくと、スクリーンに流れていたのは新曲ミュージックビデオ、50年前の荒井由実時代の声を最新のAIを使って再現し、新曲をデュエットするという、初めての試みです。
そして、メタバースでは本人同士の競演も。
初のメタバース内でのイベントを終えたユーミンは次のようにおっしゃっています。
「もどかしい部分はあったんですけれど、こうやってバーチャルな空間でコミュニケーションが取れるという実感はすごく持ちました。」
「ライブとしては(観客)数は無限ですし、全く違う楽しみ方が出来るんじゃないかなと思います。」

一方、イベントを仕掛けたアルバムの制作ディレクター、団野健さんは次のようにおっしゃっています。
「今でも若い子は(仮想空間が)当たり前だと思っているんじゃないですか。」
「若い子たちに常に聴いていただきたいですし、新陳代謝をしていくのがユーミンの楽曲のいつものテーマというか、メタバースはぴったりですよね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、ユーミンは昨年の大みそか恒例の紅白歌合戦でも新曲「Call me back」を披露し、史上初の本人同士の“共演”を果たしました。
私も紅白歌合戦でこの曲を聴きましたが、常にチャレンジ精神を持ち続けるユーミンのパワーをあらためて感じました。
また、バーチャル空間の若かりし頃の荒井由実の顔の表情は多少ぎこちなさを感じましたが、現在の声のユーミンとバーチャル空間の若かりし頃の声の荒井由実との共演は多くの国民に音楽界におけるバーチャル空間の活用の一端を知らしめることに貢献したと思います。

また、デビュー50周年の昨年はベストアルバム「ユーミン万歳!」を発売し、週間1位を獲得。1970年代から2020年代まで6つの年代全てで、音楽チャート1位を獲得する偉業を成し遂げるなど、ユーミン健在を力強く印象づけた年だったといいます。(こちらを参照)
このようにユーミンはシンガーソングライターとして、その時代、時代の人々の想いの一端を楽曲を通して映し出し、視聴者に共感を与える人物の一人だと思います。

なお、アイデアよもやま話 No.3385 今は亡きhideについて その1 テクノロジーの進歩により幻の楽曲が完成!でもお伝えしたように、今やテクノロジーの活用により、既に亡くなった人物でもバーチャル空間で生き返らせることさえ可能な時代に入っているのです。
ですから、メタバース空間、あるいはバーチャル空間と現実との組み合わせではまだまだ私たちの思いつかないような様々な取り組みが多くのベンチャー企業により次々に生まれてくると期待出来ます。

 
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