2016年05月09日
アイデアよもやま話 No.3385 今は亡きhideについて その1 テクノロジーの進歩により幻の楽曲が完成!

1998年5月2日、33歳で急逝したロックアーティスト、X JAPANのギタリストとして日本のロック界を牽引したhideについては、以前アイデアよもやま話 No.3213 進化する3D映像!、およびNo.3228 ちょっと一休み その515 『DMM VR Theaterに行って来ました!』でご紹介しました。

私は、それまでhideについては名前くらいしか知りませんでした。

ところが、この時以来hideはロックス好きの私にとってとても気になる存在となりました。

その魅力は、hideの歌声を聴いていると、ワクワク、ドキドキするといったような、心を突き動かされる何とも心地よい気分にさせてくれるところです。

そうした中、5月2日(月)放送のドキュメント番組、hide 50th anniversary FILM JUNK STORY」(WOWOWライブ 2015年制作)でhideの楽曲のみならず彼の人柄や生き方にも触れることが出来ました。

そこで、番組を通して3回にわたって今は亡きhideについてご紹介したいと思います。

1回目は、テクノロジーの進歩による幻の楽曲の完成についてです。

 

番組では、hideの活動の歩みや生きざま、彼が残した影響を生前の映像やコメント、関係者らの新たな証言などでたどっていました。

ですから、hideの多くのファンの方々にとってこの番組は必見と言えます。

 

hide(本名:松本 秀人)は1964年12月13日、横須賀で生まれました。

そして、hideが亡くなってから18年が過ぎましたが、今でも墓前にはファンからの花がいつも咲き誇っているといいます。

驚くことに、hideの告別式には全国から5万人ものファンが足を運んだといいます。

それは戦後の日本において、参列者が一番多いと言われている葬儀でした。

葬儀が執り行われた築地本願寺、本堂の一部にhideへの想いが込められていました。

その声は今も世代を超えて、日本各地からだけではなく世界各国からも届いているといいます。

この事実は、いかにhideがミュージシャンとして卓越した存在であったかを物語っています。

 

さて、前置きが長くなりましたが、今回番組を通してご紹介したいのは、hide with Spread Beaver(X JAPANの解散後に結成)により2014年12月10日にリリースされた新曲「子 ギャル」の製作過程です。

「子 ギャル」は、本来、1998年11月に発売された3rdアルバム『Ja,Zoo』に収録される予定でした。

ところが、制作途中にhideは他界し、ラフなボーカルによるデモ音源しか存在しなかったため再現不可能と思われていた幻の楽曲です。

時を経て、YAMAHAが開発したボーカロイド・歌声合成技術を元に、hideの右腕的存在と言われてきたI.N.Aさんが残されたhideのボーカルトラックの中から1音1音の声を拾い、組み合わせていったのです。

それは困難かつ孤独な作業だったといいます。

こうして、「子 ギャル」は信じがたいほどの復元技術で完成にこぎ着けました。

 

試しにyoutubeで「子 ギャル」を聴いてみたら全く違和感を感じませんでした。

そこで思ったことがあります。

冒頭でご紹介した3Dテクノロジーとボーカロイド・歌声合成技術の組み合わせにより、亡くなられた多くの素晴らしいミュージシャンの歌声ばかりでなく映像を新しく作り出すことが出来るのです。

これは凄いことだと思います。

今後、新しく作られる楽曲をその時点で活躍されているミュージシャンだけでなく、既に亡くなられたミュージシャンでも音声と動画が残っていれば、時代を超えて、その時々のプロデューサーは、新曲と時代を超えたミュージシャンとの組み合わせによって最適な楽曲として完成させることが出来るようになるのです。

更に、その先には、アンドロイドとボーカロイドが一体化したロボットが登場することにより、極限の魅力、楽しさが追求される時代を迎えることになるのではと期待出来るのです。


 
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