2022年07月19日
アイデアよもやま話 No.5324 3Dプリンターで作られる椅子!
4月6日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で3Dプリンターで作られる椅子について取り上げていたのでご紹介します。 

株式会社オカムラにより開発された椅子は3Dプリンターで作られているため、なめらかな曲線に、床に接地する部分には傾斜がつけられています。
集中する時には前傾、リラックスする時は後ろに傾く形状です。
オカムラの道地玲香さんは次のようにおっしゃっています。
「実は使っている材料がバイオポリエチレン、サトウキビからできたポリエチレンになっております。」

サトウキビから精製したエタノールを用いてデータを入力した3Dプリンターで成型していきます。
材料の無駄が少なく、CO2排出量の削減につながります。
道地さんは次のようにおっしゃっています。
「使い終わった椅子を回収して、粉砕して3Dプリンターに投入することでまた別の形状を作ることが出来ます。」

単一の素材で出来ているため、新たな形状に生まれ変わらせることも容易だといいます。
3Dプリンターを使ってサトウキビから椅子を作るのは国内ではこれが初めてだということで、今年夏ごろの発売を予定しています。
なお、商品名は「Up-Ring」シリーズです。(こちらを参照)
道地さんは次のようにおっしゃっています。
「今後の椅子の作り方を変えてくれると思っていて、更に環境負荷を低減出来る。」
「オフィスは勿論、商業施設など、いろんな人が使う場面で使っていただきたい。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

これまでアイデアよもやま話 No.5309 21世紀型モノづくりの主役として期待される3Dプリンター!などで3Dプリンターの活用についてはいろいろとお伝えしてきました。
そして、3Dプリンターにはいろいろなメリットがありますが、最も大きなメリットはどんなに複雑な形状でも多数の部品を必要とせずに製造出来てしまうところにあります。

今回は、この番組を通して、SDGsの観点から望ましい3Dプリンター活用について以下にまとめてみました。
・地球環境に負荷のかからない素材を使用する
・使い終わった製品はリサイクルして別な製品作りに使用する
・完成した製品は配送センターから直接納品先に届ける
・国内各所に3Dプリンターを設置し、納品先に最も近い場所で製造し、送経路の短縮によりCO2排出量を更に削減する

 
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