2020年05月22日
アイデアよもやま話 No.4649 温度差発電で充電不要の腕時計型端末!

温度差発電については、これまでもアイデアよもやま話 No.1989 実用化に迫る熱電発電!でお伝えしてきました。

そうした中、2月10日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で温度差発電で充電不要の腕時計型端末について取り上げていたのでご紹介します。 

 

スマホと連動させて、歩数や心拍数などを計る腕時計型の端末のようですが、一般的な端末との違いについて、開発した株式会社メディロムの植草 義雄さんは次のようにおっしゃっています。

「この活動量計、実は体温で発電しているので、一生充電器が不要なんです。」

 

一般的な腕時計型の端末は、充電のために寝る時には外す必要があったり、走っている最中に充電が切れてしまったりしていました。

ですが、今回取り上げている端末は、取り外す必要がなく、24時間自分の健康状態を記録することが出来るのです。

 

その仕組みは、皮膚の表面の温度と外気温との温度差を利用して発電するゼーベック効果を使っています。

また、お風呂でも外さなくてもいいように、防水機能も搭載されています。

 

なお、メディロムではリラクゼーションサロン、「リラク」を運営しております。

そこで、こうした企業がなぜ今回腕時計型の端末を開発したのか、植草さんは次のようにおっしゃっています。

「日常の生活習慣をより改善していかなければ、根本的に健康なお客様の状態をつくり続けるのは非常に難しいなと。」

「そこでエンジニアと開発を進めて、アプリケーションを通して日常の生活習慣を改善していくと。」

 

現在は試作の段階ですが、商品名「MOTHER」で夏の発売向けて開発を進めているといいます。

 

なお、夏の時期は体温と気温の差があまりなくなりますが、この問題については、太陽光発電との併用により解決しているといいます。

 

また、今後「MOTHER」を「リラク」のお客に使ってもらうだけでなく、例えばある企業に「MOTHER」を貸し出して、会社が従業員の健康管理をするという健康経営にも活用して欲しいということです。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

一般的な腕時計型の端末は充電のために一時的に外す必要があります。

しかし、今回ご紹介した、皮膚の表面の温度と外気温との温度差を利用して発電する腕時計型の端末は、取り外す必要がなく、24時間自分の心拍数などの健康状態を記録することが出来るというのはとても大きなメリットだと思います。

 

また、このアプリの機能を使えば、健康に異常が見つかった時にリアルタイムでアプリを通して通知してもらえれば素早い対応に結び付きます。

ということで、この商品「MOTHER」は、企業の従業員のみならず個人の健康管理を目的とした簡易ツールとして、かなりの引き合いが期待出来ると思います。


なお、2月25日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)では、株式会社グレースイメージングで開発中の、汗の乳酸で疲れをリアルタイムで計測出来る「汗中乳酸測定ウェアラブルデバイス」(価格未定 夏頃発売予定)について取り上げていました。
ですから、こうした健康機器関連企業が協業して、将来的にはいろいろな健康管理の機能を組み込んだ腕時計型端末が市販化されればと期待しています。


 
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