2019年05月13日
アイデアよもやま話 No.4327 航空機の電動化に経産省が積極的に支援!

1月15日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で航空機の電動化について取り上げていたのでご紹介します。

 

航空機の電動化を推進するため、経済産業省(経産省)は1月15日、世界最大の航空機メーカー、ボーイングと技術協力することで合意しました。

経産省は、電動航空機を動かすモーターなどの実用化技術や機体に使われる軽い素材の製造技術を持った日本の企業をボーイングに紹介します。

一方、ボーイングは技術の実用化に向けて協力します。

 

電動航空機はCO2を排出しないため、温暖化対策や整備の簡略化によるコスト削減が期待されます。

また経産省は、いち早く電動化技術を確立することで、国際ルールづくりの主導権を握りたい考えです。

経産省 航空機武器宇宙産業課の畑田 浩之課長は次のようにおっしゃっています。

「日本の進んだ技術が早く実績につながることが出来て、それがまたルールづくりにも反映されると。」

 

こうした状況について、番組コメンテーターで早稲田大学ビジネススクールの入山 章栄准教授は次のようにおっしゃっています。

「(電動化でコストも削減につながるものなのかという問いに対して、)私はつながると思います。」

「一番大きく下がることは、飛行機が電動化されると部品点数が圧倒的に減ると言われてまして、ボーイングの主力機は300万から400万ぐらいの部品があるんですね。」

「それが一気に減ると、当然生産・開発コストも減りますし、何より整備のコストが減っていくんですね。」

「飛行機って非常に整備にお金がかかりますので、そこがセーブ出来ればその分会社にとってプラスになるということですね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今、自動車のEV化、あるいは自動運転化に世界中で注目が集まっていますが、いよいよ航空機の電動化も動き出したようです。

以前、アイデアよもやま話 No.2507 有人ソーラー飛行機でアメリカ横断成功!などで有人ソーラー飛行機についてお伝えしましたが、乗客はせいぜい2、3人程度です。

しかし、今回ご紹介した航空機の電動化においては、乗客数、あるいは航続距離をどの程度に想定しているのかとても気になります。

またモーターの出力や搭載するバッテリー容量とのバランスで本当に実用化の可能性があるのかとても興味が湧いてきます。

 

いずれにしても、こうした新しい事業に経産省が率先して旗振り役を務め、推進しようという取り組みは大いに歓迎したいと思います。


 
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