2024年03月09日
プロジェクト管理と日常生活 No.860 『初のAI安全サミット開催!』
昨年11月2日(木)放送の「あさイチ」(NHK総合テレビ)で初のAI安全サミット開催について取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。

AI、人工知能の安全な活用について話し合う、初の国際会議、AI安全サミットがイギリスで開幕しました。
各国の代表などは最先端のAIについて、悪用されれば人類に壊滅的な影響を及ぼす恐れがあるとして、対応が急務だとする宣言を採択しました。

AI安全サミットは各国の政府高官や企業の代表など、約100人が参加して、1日、ロンドン郊外で開幕しました。
初日は、最先端のAIのリスク管理について議論し、日本やアメリカなど29の国と地域の代表が、サイバー攻撃や生物兵器の製造に悪用されたり、制御出来なくなったりすれば、人類に壊滅的な影響を及ぼす恐れがあるとして、対応が急務だとする宣言を採択しました。
サミットにはイギリス政府の意向で中国も招待され、呉朝暉科学技術省次官がAIの安全に関して「全ての関係者との対話を強化し、国際的な枠組みに貢献していく」と述べました。
一方、中国がAIを国民の監視などに使っていると批判するアメリカのハリス副大統領は、この日、サミット会場に姿を現さず、ロンドン市内で演説、名指しを避けながらも中国をけん制しました。
「AIが真に安全であるためには、(社会や弱い立場の人々への)脅威を管理する必要があります。」

サミット最終日の2日は、AI企業を含めた具体的な対策などを話し合われる見通しです。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

また、昨年11月8日(水)付けネット記事(こちらを参照)でも同様のテーマについて取り上げていたので内容の一部をご紹介します。

英政府が主催した初の「人工知能(AI)安全サミット」後、スナク英首相は一連の画期的な合意に至ったと、その成果をたたえた。
しかし、世界的なAI監視への道のりは、まだ長い。
2日間の討議では、米実業家イーロン・マスク氏や対話型AI「チャットGPT」を開発したオープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が、ハリス米副大統領やフォンデアライエン欧州連合(EU)欧州委員長と肩を並べ、AIに関する今後の規制について話し合った。
中国を含む28カ国の首脳が、AIのリスクを認める共同声明「ブレッチリー宣言」に署名し、米英は独自のAI安全機関を立ち上げる計画を公表。来年、韓国とフランスで2回のサミットを開くことも発表された。
AI規制の必要性については一定のコンセンサスが得られたものの、具体的な方法や、誰がその取り組みを主導するのかについては意見の相違が残っている。

以上、記事の内容をご紹介してきました。

以上の番組、およびネット記事を通して、AIに係わるリスクについて以下にまとめてみました。

(AIのリスク)
・悪用されれば人類に壊滅的な影響を及ぼすリスクがあること

(リスク対応策)
・昨年11月1日、AIの安全な活用について話し合う、初の国際会議、AI安全サミットがイギリスのロンドン郊外で開幕した
 -各国の政府高官や企業の代表など、約100人が参加した
 -初日、最先端のAIのリスク管理について議論し、29の国と地域の代表が、サイバー攻撃や生物兵器の製造に悪用されたり、制御出来なくなったりすれば、人類に壊滅的な影響を及ぼす恐れがあるとして、対応が急務だとする宣言を採択した
 -2日間の討議では、米実業家イーロン・マスク氏や対話型AI「チャットGPT」を開発したオープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が、ハリス米副大統領やフォンデアライエン欧州連合(EU)欧州委員長と肩を並べ、AIに関する今後の規制について話し合った
-中国を含む28カ国の首脳が、AIのリスクを認める共同声明「ブレッチリー宣言」に署名し、米英は独自のAI安全機関を立ち上げる計画を公表した

(今後の取り組み)
・来年、韓国とフランスで2回のサミットを開催する
・米英は独自のAI安全機関を立ち上げる
・AI規制の必要性については一定のコンセンサスが得られたものの、具体的な方法や、誰がその取り組みを主導するのかについては意見の相違が残っているのでこうした課題を解決する

さて、AIの活用を巡っては、既に良い使われ方、悪い使われ方の双方で様々な事例が発生しています。
そして、初のAI安全サミットでも“悪用されれば人類に壊滅的な影響を及ぼすリスクがある”と指摘されています。
こうしたことから、初のAI安全サミットが中国も含めて29の国と地域の代表が参加して開催されたことはとても有意義です。
ただ、今やどこの国からでも世界中のどの国に対してもAIを使っての犯罪行為、あるいは反社会的な行為をすることが出来ます。
ですから、今後、AI安全サミットを巡っては、より多くの国々が参加すること、およびAIの進化とともに主要なAI関連企業も交えてタイムリーにリスク対応策の改善を図っていくことが求められます。

 
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