2023年03月08日
アイデアよもやま話 No.5523 可能性が広がる次世代通信技術「IOWN」!
昨年11月15日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で可能性が広がる次世代通信技術「IOWN」について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

NTTは大容量で伝送の遅延が少ない次世代の通信技術を来年3月から実用化すると発表しました。
光通信や無線通信をベースにした新しい通信基盤「IOWN」を使っていて、従来に比べ伝送容量は125倍、遅延は200分の1に抑えられるといいます。
可能になるのが遠隔で手術を支援するロボット、医師は遠くにいながら時差なく高画質映像を見ながら手術を行えるようになります。
更に別々のところにいながら、楽器を演奏し、コンサートも。
新たなビジネスが生まれることが期待されています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、NTTコミュニケーションズの公式ページにはIOWN構想の背景について以下の記述があります。(こちらを参照)

現在の生活にインターネットは欠かせないものです。その中で4Gから5Gへ通信規格が進化するなど、私たちの身の回りのICT技術は進化しています。一方で、ICT技術の進化により、世界のデータ通信量は2010年から2025年で90倍、電力消費量は2006年から2050年で12倍になるという推計が出ています。
既存技術のままでは、通信量や消費電力などの面で数年後には限界が訪れてしまいます。
こうした課題解決のため、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)ではインターネットの飛躍的な発展をもたらすIOWN (Innovative Optical and Wireless Network)構想の実現に向けた取り組みを行なっています。

要するに、既存技術のままでは、通信量や消費電力などの面で数年後には限界が訪れてしまうこと、この課題をIOWN構想の実現により解決するというわけです。

現実に以下のような動きが既に始まっており、こうしたことだけ見ても、通信量の増加は明らかです。
・メタバース
・OpenAI
・ChatGPT

なお、ネット上のデータ量は今後ともどんどん蓄積されていきますから、無限に増加していくと見込まれます。
しかも、通信量の増加は消費電力の増加を伴います。
ですから、通信量や消費電力の増加といったタイムリーな課題解決が求められるのです。

一方、NTTの公式ページにはIOWN構想について以下の記述があります。(こちらを参照)

2024年の仕様確定、2030年の実現をめざして、研究開発を始めています。

ということで、IOWN構想の実現時期は2030年と設定されていますが、何とかタイムリーな実現を目指して実用化を図っていただきたいと思います。
そして、願わくば日本発のIOWN構想がグローバルスタンダードになることを期待したいと思います。

なお、3月2日(木)付けネット記事(こちらを参照)では以下のように報じています。

NTTは23年3月2日、遅延が従来比で200分の1ほどの低遅延なネットワーク「APN IOWN1.0」を同年3月16日に提供開始すると発表した。

IOWNの仕様を検討する組織「IOWN Global Forum」のSponsor Membersとして、KDDIが2023年3月1日までに加入した。

ということで、IOWN構想実現の第一歩が計画通り、間もなくスタートしようとしているのです。

 
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