2022年03月14日
アイデアよもやま話 No.5215 生け捕ったロシア軍を解放するウクライナ!
3月4日(金)付けネット記事(こちらを参照)で生け捕ったロシア軍を解放するウクライナについて取り上げていたのでご紹介します。

・ウクライナ国防省はこの日(3月2日)、フェイスブックに「捕虜になった息子があなたを待っている」というタイトルで投稿し、母親たちがウクライナに息子を連れに来れば捕虜を返すことにしたと明らかにした。また、「ウクライナに捕まった捕虜数千人の母親にこのメッセージを伝えるようお願いする」とした。
・また、掲示物に息子が死んだのか、または生け捕られたのかを母親が確認できるようにホットライン電話番号を書き込んだ。母親が息子を取り戻すためにウクライナに来れば、ポーランドとウクライナ国境でキエフまで護衛を提供するとも明らかにした。
・国防省は「ウクライナ国民はファシストであるプーチンとは違い、捕虜になったあなたの息子と戦争をしない」として「われわれはキエフで皆さんを待っている」と伝えた。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

なお、3月2日(水)付けネット記事(こちらを参照)で若いロシア兵の“士気の低さ”と“迷い”について取り上げていましたが、私が特に気になったところを以下にご紹介します。

ロシア兵が目的をきちんと知らされないまま前線に送られていた可能性を示唆する動画もあった。目の下に怪我を負ったロシア兵が直立して尋問を受けている。

ウクライナ兵:ここで何をしていたんだ?
ロシア兵:演習に出された。そしてここに送られた

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

要するに動画の若いロシア兵は演習のつもりだったのに、実はウクライナ侵攻のための出兵だったのです。
しかも、ロシアとウクライナは1991年のソ連崩壊までは同じ国家だったのです。
ですから、両国の国民はお互いに親戚や友人、知人のいる人がいるわけです。
また先日、ある専門家が、ロシア人からするとウクライナは日本に例えれば京都のような地域だったとおっしゃっていました。
ですから、日本に例えてみれば、今回のロシアによるウクライナ侵攻は首都圏に住む日本人と関西圏に住む日本人とが敵味方に分かれて戦闘状態になるような状況なのです。
このような状況ではウクライナ侵攻に参加したロシア兵士の“士気の低さ”は当然です。

一方、ウクライナ人からしてもロシア人とは元々同じ国民だったとはいうものの、母親たちがウクライナにロシア兵である捕虜になった息子を連れに来れば捕虜を返すことにしたというのは捕虜の扱いとしてはとても望ましいし、心情的にも理解出来ます。

こうしたウクライナ侵攻をロシア兵に命じたプーチン大統領はとても罪深いと思います。
しかし、驚くことに2月9日(水)付ネット記事(こちらを参照)では以下のように報じています。

ロシアの独立系世論調査機関レバダ・センターの最新調査で、プーチン大統領の支持率は69%と、昨年12月の前回調査から4ポイント上昇した。

当然、こうした数字の裏にはロシア政府にとって不利になる情報は一切国民に公表しないことがあります。
ですから、一部の情報しか入手出来ないロシア国民もプーチン大統領による実質的な独裁政治の犠牲者と言えます。
一方、3月7日(月)付ネット記事(こちらを参照)では、「ロシアの60以上の都市で反戦デモ、当局は4千人超を拘束」と報じています。

さて、全ての独裁国家は政権の支配期間の長短はあるものの、以下の悪のスパイラルをたどると言えます。
・独裁政権の樹立
⇒ 独裁政権に都合のいい情報のみ公開
   ⇒ 独裁政権への高い支持率の維持
     ⇒ 政権幹部の腐敗/失政
⇒ 独裁政権支持率の低下
         ⇒ 内部崩壊

ということで、プーチン政権は今回のウクライナ侵攻の失敗をきっかけに政権支持率の低下、そして内部崩壊というプロセスを出来るだけ早くたどることを祈るばかりです。

 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています