３月２４日（水）放送の「あさチャン！」（ＴＢＳテレビ）で手首にシートを貼るだけの抗体検査について取り上げていたのでご紹介します。
新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査の新技術が発表されました。
検査結果が出るまでは２０分ほど、特徴はその手軽さで、パッチと呼ばれる小さなシートを手に貼るだけです。
開発した東京大学の研究チームはこの新技術について、今後はワクチン接種への応用も期待でいるとしています。
３月２３日、番組が訪ねたのは東京大学・生産技術研究所で、金範�欟擬�は次のようにおっしゃっています。
「こういうテープのかたちのパッチになるんですけど、こういう形状で新型コロナウイルスに対しての抗体検査が出来ると、そういうことになります。」
少量の血液を使い、感染したことがあるかを調べる抗体検査、この新技術は手首にシートを貼るだけで抗体検査が出来るというのです。
検査方法は、手首に（注射の後に貼るような）シートを貼り、２０分ほど待ちます。
そして抗体があればシートが黒く変色、なければ色は変わりません。
とても手軽なこの抗体検査、更なる特徴があります。
金教授は次のようにおっしゃっています。
「血液とか間質液ですね。」
「そういうものを痛みを感じずに我々が取り出して、より正確にバイオモニタリングが出来る。」
血液を採取する際の痛みがないというのです。
その秘密は、シートの裏にある無数の突起で、長さ１ｍｍ以下、先端の直径が０．０２ｍｍ以下のマイクロヌードルと呼ばれる小さな突起が注射針の役目を果たします。
蚊の針の直径が０．０６ｍｍ程度なので、およそその３分の１、この極めて小さな針が無痛での抗体検査を実現しているといいます。
とは言え、小さくても針は針、本当に痛くないのでしょうか。
同じ大きさの針を使った製品を手首に貼ってみると、デコボコした感触は肌に伝わりますが、痛みは全くないといいます。
感染歴を手軽に知ることが出来れば、感染拡大を抑えることにつながると専門家は話します。
国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は次のようにおっしゃっています。
「実際どれだけの人が本当に免疫が成立しているのか、でワクチンを受ける必要がどれくらいあるのかということの一つの指標にはなると思います。」
また感染がまん延している地域などを絞り込むことが出来るため、ピンポイントで対策すべき場所が分かるといいます。
この手軽な抗体検査シートは１枚１０００円以下の値段で今年中の実用化を目指しています。
そして感染を防ぐカギとなるワクチン接種への応用も進んでいます。
金教授は次のようにおっしゃっています。
「私たちが作っているマイクロニードルを利用したワクチンというのは既に安定化された非活性化されているワクチンを乾燥したニードルの中に入れて安全に到達出来るようにすると。」
「そうすると冷凍保管も要らないので非常にメリットがあります。」
ワクチン接種に応用する場合、体内で溶けるマイクロニードルを使用することによって、１時間ほどでワクチンの成分が体内に吸収されます。
勿論、痛みはありません。
ワクチンに合わせたマイクロニードルの開発など、まだまだ課題は多いといいますが、金教授は次のようにおっしゃっています。
「私たちはとにかく手軽に無痛で自分で抗体検査が出来ると。」
「それからとにかくワクチン接種が出来るように開発を進めていました。」
「コロナに立ち向かう一つの手段になればいいなと思っております。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今回ご紹介した抗体検査方法の特徴について、以下にまとめてみました。
・パッチと呼ばれる小さなシートを手首に貼るだけで２０分ほどで検査結果が出る
・こうした簡単な検査方法なので、一般の薬局などで普通の薬と同様に購入することが出来る
・従って、だれでもいつでも抗体検査をすることが出来る
・抗体検査の際、痛みはない
・被検者が自らシートの色の変化から抗体の有無を確認出来る
・感染がまん延している地域などを絞り込むことが出来るため、ピンポイントで対策すべき場所が分かる
・感染歴を手軽に知ることが出来るので、感染拡大を抑えることにつながる
・こうした大量の抗体検査結果からどれだけの人数に免疫が成立しているのかが把握出来、ワクチンを受ける必要な人数の一つの指標になる
・抗体検査シートは１枚１０００円以下の値段で今年中の実用化を目指している
次にこの抗体検査方法の感染を防ぐカギとなるワクチン接種への応用について以下にまとめてみました。
・マイクロニードルを利用したワクチンは、既に安定化された非活性化されているワクチンを乾燥したニードルの中に入れて安全に到達出来るようにすることにより、冷凍保管が不要になる
・ワクチン接種の際、痛みはない
・ワクチン接種後、体内で溶けるマイクロニードルを使用することによって、１時間ほどでワクチンの成分が体内に吸収される
・ワクチンに合わせたマイクロニードルの開発など、まだまだ課題は多い
ということで、今回ご紹介した、パッチと呼ばれる小さなシートを手に貼るだけの抗体検査、およびその技術を応用した、マイクロニードルを利用したワクチン接種はまさしく新型コロナウイルス、あるいは変異ウイルスの感染拡大に対する画期的な対応策と言えます。
こうした先進的、かつ有効な技術に対して国は全面的にヒト・モノ、カネの面で全面的にバックアップし、既存のワクチンメーカーとも協業のうえで、国内に限定せず、世界的な展開を図って、少しでも早く世界的なコロナの終息に向けて取り組んでいただきたいと思います。
もし、このような抗体検査やワクチンの開発がせめて昨年中に終えておればと思うととても残念な気持ちになってしまいます。
未だに政府の後手後手に回るコロナ禍対応を見ていると、戦略的な思考能力の不足が目に付いてなりません。
世界各国のコロナ禍対応を比べてみると、いかに国家の緊急事態時のリーダーのリーダーシップによって影響の大きさが左右されるかを実感してしまいます。
今のような状態で、もし他国との紛争がある日突然勃発した場合の国の対応を想像するととても心配になってきます。
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