2021年03月04日
アイデアよもやま話 No.4894 新型コロナ 2019年9月時点で既に拡大!?

昨年11月17日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で新型コロナウイルスは既に2019年9月時点で既に拡大していた可能性について取り上げていたのでご紹介します。 

なお、日付は全て番組放送時のものです。

 

イタリアの国立がん研究所は新型コロナウイルスが昨年9月の時点でイタリア国内で拡散していた可能性があるとする研究結果を発表しました。

中国武漢で初めて感染が確認されたとされる昨年12月よりも前にウイルスが世界へと広がっていた可能性があります。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

その後の動きですが、2月15日(月)付けネット記事(こちらを参照)の一部を以下にご紹介します。

なお、日付は全て記事掲載時のものです。

 

新型コロナウイルスの発生源を探るため中国湖北省の武漢入りした世界保健機関(WHO)調査団の調査で、2019年12月に確認された武漢での感染は、これまで考えられていたよりはるかに広範に及んでいた兆候があることが分かった。調査団は、中国政府がまだ許可していない数十万件の血液サンプルを緊急調査したい意向だ。

・武漢からスイスに戻った調査団長のピーター・ベン・エンバレク氏がCNNのインタビューで語ったところによると、調査団は今回初めて、武漢では2019年12月の時点で既に12種類以上のウイルス株が存在していたことを突き止めた。

・調査団はまた、中国当局が最初の感染者だとしている40代の男性とも面会した。男性は民間企業に勤務するオフィスワーカーで、特筆するような渡航歴はなく、12月8日に感染が報告されていた。

・今回の調査では対象とする遺伝物質の種類を増やし、遺伝子の完全な検体だけでなく部分的な検体も調査したことで、この時点で存在していた新型コロナウイルスの13の異なる遺伝子配列を初めて収集できたとエンバレク氏は説明する。この情報を、中国で2019年に確認された患者のデータと照らし合わせれば、12月以前に流行が起きていた地域や時期の解明につながる貴重な手がかりとなり得る。

・一部のウイルス学者は以前から、新型コロナウイルスが2019年12月よりずっと前から出回っていた可能性を指摘していた。同ウイルスの変異と思われる株がこれほど多く見つかったことは、その説を裏付ける初の物的証拠になりそうだ。

・WHOの調査団は今後数ヶ月の間に再び武漢を訪れ、調査を継続したい意向。ただし調査日程は確定していない。

・感染起源をめぐる調査に今後数年かかるとの見通しがある。

 

以上、ネット記事の一部をご紹介してきました。

 

これらの情報から以下のことが言えます。

新型コロナウイルスは2019年12月よりずっと前からいくつかの国々に拡散していた

・中国当局が最初の感染者だとしている40代の男性は特筆するような渡航歴はなく、2019年12月8日に感染が報告されていたことから、中国が感染源の新型コロナウイルスに感染していた可能性が高い

・2019年9月の時点で新型コロナウイルスがイタリア国内で拡散していた可能性がある

感染起源の特定調査には今後数年かかりそうである

 

ということで、今回の新型コロナウイルスの感染起源の特定や感染拡大経路に関する調査・分析にはまだまだ時間がかりそうです。

 

ここで気になるのはWHOの調査団の方法です。

現在、新型コロナウイルスの感染起源は中国であるという見方が大勢を占めているようですが、その中国は必死にそうした説を必死に否定しにかかっています。

その一環として、調査団が調査したくても、中国の意向で調査にいろいろな制限を加えています。

なぜならば、もし事実だということが明らかになれば、世界各国への速やかな情報公開がなされたかったということで、自国のイメージダウンだけでなく、多くの国々から多額の賠償請求が起こされる可能性が出てくるからと言われています。

 

本来、WHOの調査団のような第三者的なチームが調査する際には、調査される側の国は調査団から出されるあらゆる要求に従って真摯に対応するのが常識です。

その常識が通用しないところに、国際機関であるWHOの調査団の活動の限界を見る思いです。 

なお、今年1月から2月にかけて行われたWHOによる武漢でのコロナの発生源の調査は、「調査」とは名ばかりで、実際の記者会見の様子を見ると、その中身はWHOと中国の「共同研究(Joint Study)」に過ぎなかったと一部で報じられています。
ですから、そもそも今回の武漢での調査はWHOによる第三者的な調査ではなかったとも言えそうです。
やはり中国はとてもしたたかな国なのです。
 


 
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