2020年11月23日
アイデアよもやま話 No.4807 画期的な“触らないタッチパネル”!

8月14日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で“触らないタッチパネル”について取り上げていたのでご紹介します。 

 

新たに開発されたタッチパネル、正面から見ると浮き出て見えます。

浮き出たボタンに触ると実際のボタンが作動します。

カメラを通して見ると分かりにくいですが、実際に目で見ると、ボタンが画面から3cmほど浮き出ているように見えています。

この“触らないタッチパネル”を開発した株式会社パリティ・イノベーションズの前川聡社長は次のようにおっしゃっています。

「パリティミラーという光学素子を使っています。」

「この後ろに置いたものは何でも空中映像として宙に浮かんで見えるという。」

 

ポイントは表面の特殊なパネル、極めて小さな鏡が集まって出来ていて、内部のモニターに映像を流すと光が本体を飛び出して像を結び、浮かんで見えるのです。

また、パネルの上に付いたセンサーが指の動きを認識し、ボタンを正しくタッチしているかを判定します。

これまで時間の表示が浮かび上がる時計は試作していましたが、今回こうしたタッチパネルに応用した理由について、前川社長は次のようにおっしゃっています。

「今回、コロナということもあって、注目いただいているんですが、空中映像は視覚的には存在するんだけど物理的実態がないということで“非接触”、映像に触っても指には何にも触らない。」

「感染予防であるとか、そういうことに効果が・・・」

 

実際の画面に触れずに操作出来ることから、受付窓口や居酒屋のメニューなど、不特定多数の人が触るタッチパネルへの導入を目指しているそうです。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今や、新型コロナウイルスの感染拡大により国内においては「3密」(密閉・密集・密接)の回避が全国的に普及しています。

実際に、外を歩いていても、スーパーやコンビニの店内にいてもマスクをしていない人はほとんど見かけることはなくなりました。

また、同様にこうした多くの店内の入り口には手の消毒用アルコール液が設置されています。

一方で、エレベーターのボタンやドアノブ、ファックスやコピー機などで手を介した新型コロナウイルスの感染も発生しているといいます。

 

今回ご紹介した“触らないタッチパネル”はこうしたモノへの接触を介した新型コロナウイルスの感染対策の1つとして有効だと思います。

更に、こうした対策とは別に例えばパソコンのバーチャルキーボードとして利用出来るようになれば、以下のようなメリットがあります。

・ソフトタッチでの入力が出来るようになる

・従来のキーボードが不要になるので、その分軽量化出来る

・従来のキーボードは使用年数の経過とともに不具合が起こり易くなるが、こうしたことはなくなる

 

一方で、“触らないタッチパネル”の価格や設計寿命が気になるところです。

いずれにしても、“触らないタッチパネル”は新型コロナウイルスの感染対策の枠を超えて、“タッチパネル”の大変革をもたらす可能性を秘めていると期待出来そうです。


 
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