5月13日(月)付け読売新聞(房総版)の朝刊記事で高齢者1人で乗れる三輪小型自動運転車について取り上げていたのでご紹介します。
1人乗りで自動運転が出来る三輪小型電動車を紹介するイベントが5月12日に千葉県船橋市で行われました。
イベントは春の全国交通安全運動(11日〜20日)に合わせて、高齢者に運転免許証の自主返納を促そうと同署が企画しました。
千葉大学とアイシン精機(愛知県)が共同で研究・開発している「ILY−Ai(アイリーエーアイ)」です。
運転免許証を返納した高齢者の足として実用化されることが期待されています。
「アイリーエーアイ」は事前に入力した経路を自律走行することが出来ます。
レーザーセンサーを搭載し、歩行者や障害物、段差を察知して自動で停止する機能もあります。
同大大学院の大川 一也准教授は、歩道や病院などの施設内で使えるように開発したといい、「高齢者の日常生活の足としてより安全性を高めて、出来るだけ早く実用化したい」としています。
以上、記事の一部をご紹介してきました。
最近、高齢者によるクルマの運転操作の誤りによる追突事故が後を絶たない状況が続いています。
その背景には高齢者の反射神経や運動能力の衰えがあります。
また同様に病院通いや買い物に出かける際のクルマの利便性があります。
一方では、こうした事故防止のために運転免許証の自主返納が促されています。
しかし、高齢者の自主返納だけでは片手落ちです。
事故防止にはつながっても、特に交通の便の悪い地方では高齢者の移動手段が制限されてしまうからです。
こうした中、今回ご紹介した高齢者1人で乗れる三輪小型自動運転車「アイリーエーアイ」は事前に入力した経路を自律走行することが出来ます。
ですから、高齢者に限らず運転免許証を持っていなくても誰でも気軽に買い物などに出かけることが出来るようになります。
なので、誰にとっても気軽な移動手段として、早急に実用化を進めていただきたいと思います。
では、この「アイリーエーアイ」の普及のさせ方ですが、個人が購入するとなると、そのための資金が必要になります。
ですから、購入資金がなくても利用出来るカーシェアリングのようなシステムの導入が必要となります。
同時に、歩行者用、自転車用、一般自動車用、そして「アイリーエーアイ」のような低速の小型自動運転車用、一般的な自動運転車用という具合に新たな道路区分の整備も必要です。
更には、小型自動運転車用の駐車スペースの確保も必要になります。
そして更に“空飛ぶクルマ”の実用化を視野に入れた環境整備も必要です。
こうしてみてくると、現在はまさしくモビリティ革命の入り口に差し掛かっていると言えます。
この革命を少しでもスムーズに進めるためには、個々の移動手段の開発と並行して、そのための様々な環境整備(法律や道路、あるいは空中の航路など)が必要なのです。