2018年08月16日
アイデアよもやま話 No.4096 無視出来ない”栄養ロス”とその対策!

“食品ロス”については、これまで何度となく繰り返しお伝えしてきました。

そうした中、4月19日(木)放送の「ビビット」(NHK総合テレビ)で耳慣れない言葉“栄養ロス”について取り上げていたのでご紹介します。 

 

1日当たりに必要な野菜の摂取量は350gといいます。

これだけの量をただでさえ食べるのは大変ですが、調理法を間違えてしまうと肝心な栄養も逃してしまう、つまり”栄養ロス”になるというのです。

 

枝豆は蒸し焼きで酵素が300倍、長ネギは一度焼くだけで抗酸化力が2.5倍になるといいます。

ブロッコリーも、切ってすぐに茹でるのではなく、切ってから4〜5分置いておくと、がん抑制効果物質が誕生するといいます。

東京慈恵会医科大学付属病院の濱 裕宣栄養部課長は次のようにおっしゃっています。

「多くの方が知らず知らずのうちに大事な栄養を捨ててしまっているんです。」

 

東京慈恵会医科大学付属病院の栄養部が監修した1冊の本「その調理 9割の栄養捨てています!」では、野菜を中心に栄養を徹底的に逃がさない調理法が掲載され、主婦を中心に大反響、たった1年で20万部を超えるベストセラーになりました。

 

厚生労働省が勧めている野菜の摂取基準は1日当たり350gですが、男性71%、女性72%と、男女とも約7割はこの摂取基準に達していないといいます。(厚生労働省 平成28年国民健康・栄養調査)

以下は栄養を逃していた冬野菜の対処例です。

白菜   ;中心から食べる(グルタミン酸が14倍アップ)

大根   :過熱しない(酵素やビタミンが10割キープ)

サツマイモ:じっくり加熱(麦芽糖が5倍アップ)

ほうれん草:茹でてから切る(ビタミンCが4割アップ)

 

次は栄養を逃さない切り方です。

ピーマン:縦切り(縦に並ぶ細胞を傷つけない)

ニラ  :不均等(「葉先」と「根元」で栄養分が異なるので、ビタミンの多い「葉先」はザックリ、アリシンの多い「根元」は細かく切る)

にんにく:すりおろし、およびみじん切り(細かくするほどアリシンが活性化するので栄養分アップ)

にんじん:乱切り(栄養価の低い内側と栄養価の高い外側を一緒に食べる 皮にも栄養があるのでむかないでそのまま食べる 油やマヨネーズと一緒に食べるとβカロテンの吸収率が8%から70%にアップ)

 

また、次は栄養を逃さない調理法についてです。

たまねぎ:そのまま放置(空気に触れるとアリシンが増え、からみが抜ける 加熱すると美味しくなるが、栄養価はゼロになる)

きゅうり:漬ける(ぬかに付けると栄養分が8倍アップ)

 

そして、次は栄養を逃さない保存方法についてです。

トマト:常温でヘタを下にし、直射日光を避ける(リコピンが60%アップ)

レタス:芯に(数本の)つまようじを刺す(1週間シャキシャキのまま)

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

こうして見てくると、野菜を食べるまでの過程には、様々な工夫があることに驚きです。

そして、きゅうりの漬物など、先人の知恵を感じます。

一方、これまで自分はなんともったいない調理法、あるいは食べ方をしていたのかと反省してしまいました。

そこで、毎晩食べている野菜炒めに加えているにんにくについては、早速細かく刻むようにしました。

また、別のテレビ番組か何かで、ピーナッツは皮ごと食べた方がいいと伝えていたので、それ以降皮付きのピーナッツを買ってそのまま食べるようにしています。

 

野菜を食べる際に、保存方法、切り方や皮をむかないなどの調理法、調理の順番、あるいは食べる順番などに注意を払うことによって、”栄養ロス”に陥らずに済むのです。

ですから、今回ご紹介したような”栄養ロス”に陥らずに済む様々な方法を日々の生活に取り入れて、出来るだけ無駄のない、効果的な野菜の食べ方をしたいものです。


 
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