2018年05月15日
アイデアよもやま話 No.4015 不登校の子どもにネットで支援!

2月13日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で不登校の子どもへのネットによる支援活動について取り上げていたのでご紹介します。

 

将来の人材不足が懸念される今、専門性の高い人材を社会に送り出そうという試みが始まります。

教育やネット関連の大手企業や自治体などが小中学生の学習を支援するプロジェクトの立ち上げに向けて動き出しました。

都内で開かれた、不登校の小中学生を支援する「クラスジャパンプロジェクト」の立ち上げイベントで、一般財団法人クラスジャパン教育機構の柴山 健太郎専務理事で次のようにおっしゃっています。

「長期欠席者は20万7006人、そして13万4398人の不登校者がいると。」

「この子たちに対して、何か出来ないかと。」

 

現在の日本の全体人口はおよそ1億2000万人ですが、100年後には3分の1の4000万人にまで減少するとの予測があります。

「(こうした人口減少に伴う様々な弊害として、)人材不足、年金問題、所得格差、様々な問題が待った無しでやってくると。」

「それを教育で何とか出来ないかと。」

 

協力する企業として、リクルートや学研、DeNAなど有力企業が名を連ねています。

ネットを使って自宅で学習出来るeラーニングシステムを導入する他、授業内容もプログラミングなどを学べるゲームやVR(仮想現実)を利用した職業体験など専門分野を伸ばす狙いがあります。

 

ベースとなったのは2016年に角川が設立したネット通信制高校「N高等学校」です。

授業を全てインターネットで好きな時間に受け、高校卒業資格を得ることが出来るのです。

今回のプロジェクトは通信制の導入されていない、義務教育の小中学校に向けたもののため、まずは賛同する自治体にサービスを提供するかたちで始めます。

現在、このプロジェクトに賛同する自治体は東京・大田区や奈良市など5自治体が参加を検討しています。

島根県から訪れた益田市教育委員会の柳井 秀雄教育長は次のようにおっしゃっています。

「民間に(不登校者を)復学させる力があるなら、そこを借りるのも必要な場合もあるんじゃないかなと思っています。」

 

N高校の設立者で、一般財団法人クラスジャパン教育機構の中島 代表理事は次のようにおっしゃっています。

「(不登校者にも)ある一部の能力が非常に高く、社会に出たら凄く活躍出来る人は沢山社会の中で一つでもいいから能力のある人間を見つけるような、そんな教育・人材育成をやっていきたい、それが出来ると思っています。」

 

番組コメンテーターで早稲田大学ビジネススクールの入山 章栄准教授は次のようにおっしゃっています。

「今回のVTRは不登校に焦点を当てていましたけど、これは恐らく一般の高校や学校にも当てはまりまして、VTRにも少しありましたが、スタディサプリというサービスがリクルートから出ていますよね、インターネット教育サービスですけど、今あれが普通教育の補修などに使われるようになっているようなんですね。」

「インターネットの授業のいいところは、何度でも繰り返し見れるわけです。」

「普通の授業だと、「ここ大事だから覚えておけよ」と先生が言っても、それっきりじゃないですか。」

「だけど、何度も見れるので、結果的に非常によい復習になって、教育の効果を上げているようなんですね。」

「(そうすると先生の役割も変わってくるのではという問いに対して、)そうだと思いますね。」

「ですから、授業を教えることは実はインターネットがやってくれるので、先生の役割は例えばその中でどの授業をあてがえばいいのかとか、あるいは「がんばれ」って生徒に言う。」

「これはインターネットには出来ませんから。」

「そういったメンターみたいな役割にどんどん変容していくだろうというふうに思いますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

今や、インターネットの活用はあらゆる分野に広がっています。

教育界も例外ではありません。

例えば、インターネットを活用した英会話スクールなどは、これまでのように物理的なスクールに通う必要がなく、しかも自分の習いたい時間を指定することが出来ます。

また、教師の方も同様に教えるのにスクールまで出向く必要がなく、場所を問わず自宅のパソコンなどを通して教えることが出来ます。

こうしたことから、当然生徒にとってはこれまでよりも低料金で習うことが出来、一方スクールの方もこれまでよりも運営コストが少なくなるので、少ない資金で運営出来る、というように生徒、教師、運営者の3者にとってメリットがあります。

 

また、英会話に限らず、教材をいつでも見ることが出来れば、自分の望む時間に勉強することが出来ます。

更に、優れた教師の作成した教材で勉強出来れば、学習効率は格段に上がります。

私の経験でも高校時代に数学教師の授業ではよく理解出来なかった内容が、予備校時代の教師の授業ではとてもすんなりと頭の中に入ってきました。

この時に、教師の教え方によってこれほど理解度が違うものなのかととても驚きました。

 

ということで、学習する際の効率は、教師に直接受ける授業よりも、教え方の優れた教師の教材を元に学習することの方が学習効率が高いと今でも思っています。

ですから、国レベルで不登校の子どものみならず全ての子どもの学力を最大限に効率的に上げようとするならば、より教え方の優れた複数の教師による教材を録画して、教わる子どもはその中で最も教え方が自分に合った教材を元に学習するという方法を採用することが望ましいと思います。

 

では、従来の教師は不要になるかと言えば、そんなことはありません。

ただし、教師にはこれまでとは違う視点の役割が求められます。

それは、番組でも指摘されているように学ぶ意欲を高めたり、質問に答えたり、あるいは集団生活に必要な知識や道徳を教えることであったり部活の指導などだと思います。

中でも学ぶ意欲を高めることを最も重視すべきです。

なぜならば、昔から言われているように、馬を水辺に連れて行くことは出来ても、その気のない馬に水を飲ませることは出来ないからです。

ですから、子どもの学ぶ意欲さえ高めれば、優れた教材を使って自ら積極的に学び続けていけるのです。

 

考えてみれば、このようなことが子どもに限らず、仕事を持つ大人にとっても同様です。

仕事に興味を持てば、自発的にいろいろと学ぶようになりますが、仕事を単に給料をもらうための手段としてこなしていれば、自ら学ぶ意欲はほとんど期待出来ません。

今、政府主導による“働き方改革”が進められていますが、その原点はこのようなところにあるのではないかと思います。


 
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