以前、ARを活用したハイテク地球儀についてご紹介したことがありますが(こちらを参照)、昨年12月7日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で今が分かる地球儀について取り上げていたのでご紹介します。
地球儀といえば国や都市の場所が分かるというものですが、今回ご紹介する地球儀は地球の今が分かります。
この地球儀を開発した京都造形芸術大学の竹村 眞一教授は次のようにおっしゃっています。
「普通の地球儀って動かないですよね。」
「これは常に雲も動いている。」
「全部リアルタイムで今の地球の様子が見える。」
仕組みは、知りたいことをタブレットに向かって言うと、タブレットがそれを認識してドームに付いているプロジェクターから地球の情報を映し出すというものです。
例えば、「昼と夜」と言うと、現在の宇宙から見た地球の姿が地球儀に映し出されます。
この他にも例えば、天気図や船の運航状況も分かります。
更に、分かるのは今のことだけではありません。
国ごとの飢餓人口のパーセンテージが時系列で表示されます。
過去のデータから人口の移り変わりの他、気候変動の歴史も知ることが出来るのです。
竹村教授が80ヵ国以上を旅して、世界各地の苦しい状況を見てきたからこそ、このような地球儀をつくろうと思ったそうです。
この地球儀を学校や図書館、空港などに置くことで、世界に目を向ける機会を増やしたいといいます。
竹村教授は次のようにおっしゃっています。
「地球の裏側の干ばつなどの問題は実は私たちの生活にすごく影響してくるし、そういうものを大変だと言うばかりでなくて、自分たちはすごくいい世界をつくる力を持っている、いろいろ出来ることはあるんだということを感じてもらうために、この地球儀とコミュニケーションして欲しい。」
また、番組レポーターの北村 まあささんは次のようにおっしゃっています。
「この地球儀はただ綺麗というだけでなくて、例えばニュースとか、今まで授業で習ったことってどこか遠い場所の話って思ってしまうのは誰しもあると思うんですけど、一体となった地球からその情報を得ると、同じ一つの地球で他人事じゃないというか、これってグローバルなのかなっていう気がします。」
ちなみに、この地球儀(商品名「SPHERE(スフィア)」は価格98万円(税別)で販売中です。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
グローバルに何かを理解したり、考えたりするうえで、地球儀を媒体として活用することは視覚的にとても有効だと思います。
例えば、気候変動や領土などの世界的な観点での推移がとても理解し易くなり、過去と現在というタテ軸、ヨコ軸の歴史的観点から視覚的にものが考え易くなり、未来についても想像を巡らせ易くなると思います。
ということで、今回ご紹介したような地球儀は子どもにとっても大人にとってもとても有意義なものだと思われます。
そして、常に手元にあって欲しいと思います。
ただ、価格が100万円近くではちょっと手が出ません。
そこで、パソコンやスマホ上で二次元で地球儀を表示し、同様の機能を持たせたアプリを開発すれば、かなりの低価格で提供出来るのではないかと思い付きました。
更に、地球儀を視点として、あらゆる情報が紐づいて入手出来るようになれば、常にグローバルな観点で物事を考えることが出来ると大いに期待出来そうです。