2017年11月16日
アイデアよもやま話 No.3862 中東ドバイが「未来都市」に変貌中 その4 目指すは3Dプリンティング産業の中心地!

8月14日(月)付けネット記事(こちらを参照)で「未来都市」に変貌中の中東のドバイについて取り上げていたので5回にわたってご紹介します。

 

アラブ首長国連邦(UAE)の商都ドバイでSFの世界のような驚きのプロジェクトが進行中です。

世界のスタートアップ企業からアイデアを募り、そのパイロット事業をドバイで実施することでイノベーションを加速する狙いです。

輸送、建設、医療など7つの分野で将来のビジョンを描き、ポスト石油時代の「未来都市」を他国に先駆けて実現しようとしているのです。

そこで4回目にご紹介するのは3Dプリンティング産業の中心地を目指すドバイについてです。

 

次回、詳しくご紹介しますが、ドバイ政府は2016年7月に未来プロジェクト支援プログラム、「ドバイ・フューチャー・アクセラレーター(DFA)」を立ち上げました。

そのDFAを運営するのは「ドバイ・フューチャー・ファウンデーション(未来財団)」と呼ばれる組織です。

 

この未来財団が入居するのは、なんと世界で初めて3Dプリンターを使って建設されたオフィスです。

1階立て250屬糧型のオフィスで、壁面などの部材はセメント・プリンターを使って工場で作り、それらを現地で組み立てました。

部材のプリントに17日、組み立てに2日、内装などに3ヵ月を要し、2016年5月にオープンしました。

同様の広さのオフィスを従来の手法で建設するよりも労働コストが半分以下になるとしています。

 

ドバイは「3Dプリンティング戦略」を打ち出し、2030年までにドバイを3Dプリンティング産業の中心地にする構想を抱いています。

2019年にはドバイの新規建設案件の2%を3Dプリンターを使って建設し、その割合を徐々に引き上げ2025年には25%にするといいます。

3Dプリンティングの対象は建設だけではなく、人工骨・歯などの医療、生活用品などの一般消費財も含みます。

各セクターで人員を7割、費用を9割、時間を8割削減することを狙っています。

3Dプリンティング市場は2030年までに3千億ドルに達すると政府は予測しています。

 

DFAでもドバイ政庁が3Dプリンター向けジオポリマーセメントを製造するロシア系レンカと提携しました。

ジオポリマーは石炭火力発電所や製鉄所などから出る産業廃棄物を原料としており、従来のセメントよりも安価に製造出来ます。

しかも添加物を入れなくても、3Dプリンター用に使える流動性が得られるといいます。ドバイ保険庁は米メダティフと、人体の臓器などのレプリカを3Dプリンターで作り、手術の練習などを効率よく出来るようにするプロジェクトを進めるといいます。

 

以上、記事の内容をご紹介してきました。

 

まず、2016年に実際のオフィスを3Dプリンターで建設してしまったという事実にビックリです。

安全性や耐用年数などが気になりますが、こうした課題は実績を積み重ねていくことによりいずれ解消されると思います。

また、3Dプリンティングの対象は建設だけではなく、人工骨・歯などの医療、生活用品などの一般消費財も含んでおり、各セクターで人員を7割、費用を9割、時間を8割削減することを狙っているといいます。

結果として、3Dプリンティング市場は2030年までに3千億ドルに達すると予測されています。

ですから、この3Dプリンティング計画が狙い通りに実現されれば、私たちの暮らしや経済活動は驚くほどの短期間のうちに大変な変化に遭遇することになります。

そして、こうした大きな変革において、ドバイは2030年までにドバイを3Dプリンティング産業の中心地にする構想を抱いているのです。

まさに、“ドバイ恐るべし”で今後のドバイの動きから目が離せません。


 
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