8月1日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で注文もレジも不要の飲食店支援アプリについて取り上げていたのでご紹介します。
お客さんが誰も注文せず、しかもレジで会計を済ませないお店があります。
その仕組みとは、まずお客は来店前に専用アプリでお店と料理を選択します。
料理を選ぶとオンライン決済の画面となり、料理の支払いが出来るのです。
その後は、お店に行き、注文ボタンを押してテーブルの指定された場所にスマホを置くと注文した料理が運ばれてきます。
店員に注文しないで料理が運ばれた秘密について、このシステム「プットメニュー(Putmenu)」を運営しているボクシーズ株式会社の鳥居
暁社長は番組の中で次のようにおっしゃっています。
「世界初の特殊なシートを開発しておりまして、そのシートがテーブルの裏に貼ってあります。」
「ここに(スマホを)置いて、アプリから厨房に直接料理の注文が入って、店員さんが調理をして届けていただいたっていう仕組みですね。」
「私自身が英語が苦手なのでこういうシステムがあったらいいというところで開発させていただきました。」
着席した時点で支払いが終わっているので、食い逃げにはなりません。
更に、このシステムは12言語に対応しているので、外国の方が母国語で注文してもお店には日本語で伝わるので訪日客の集客も実現出来そうです。
ご本人の想いもあって、鳥居社長は逆に海外でも展開して日本人が日本語のメニューを見ながら注文も出来るようにしていきたいということです。
お客側のメリットとしては、注文の時の煩わしさやレジでの会計がなくなる、そしてお店側としては人手不足問題の解消やインバウンド(海外からの観光客)対策、そして何を注文したかと会計金額のビッグデータを集積出来るというメリットがあるといいます。
ちなみに、「プットメニュー」に注文を入力してから一定期間過ぎると自動的にキャンセル扱いにすることも出来るといいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
前回、”物流版ウーバー”についてご紹介しましたが、今回ご紹介した注文もレジも不要の飲食店支援アプリも同じような流れの中でインターネットを活用した飲食店サービスだと思います。
しかもこのシステムは12言語に対応しているので、訪日客の集客も実現出来るだけでなく、海外展開も容易に出来そうです。
更に、このサービスの基本的な仕組みはフードコートや宿泊施設にも容易に展開出来そうです。
ということで、前回もお伝えしたようにあらゆる業界や業種におけるコミュニケーションは必要な組織、あるいは人との間において、インターネットを介して直接情報のやり取りが出来るようなシンプルなものにどんどん変容していくと思われます。
さて、一方で人は他人とのコミュニケーションを楽しみたいという欲求もあります。
私の家族の行きつけの横浜中華街のあるお店の方から以前次のようなお話を伺ったことがあります。
「お客様の中には、料理だけでなくお店の主人や女将さんと直接会話をすることを楽しみにいらっしゃる方もおります。」
「ですから、お店の主人や女将さんがお店に出ていることも集客にはとても大事なのです。」
ということで、全てがAIやロボットなどに置き換わる、効率的ではあるけれどある面で無味乾燥なサービスとお店の主人などとの会話も楽しめるサービスとの二極分化が特にサービス業界においては進むものと思われます。