2017年10月21日
プロジェクト管理と日常生活 No.511 『北朝鮮の核・ミサイル実験に見る核兵器廃絶の必要性 その5 アメリカや韓国で高まる国民の北朝鮮への敵対意識!』

最近の北朝鮮による強硬に進める核・ミサイル実験の報道に接して、なぜ北朝鮮はこうした動きをするのか、そして世界や日本はこうした動きについてどのように対応すべきなのかなど、いろいろと疑問が湧いてきました。

そこで、リスク管理の観点から6回にわたってこうしたことについてお伝えしていきます。

 

最近の北朝鮮による強硬に進める核・ミサイル実験の報道に接して、なぜ北朝鮮はこうした動きをするのか、そして世界や日本はこうした動きについてどのように対応すべきなのかなど、いろいろと疑問が湧いてきました。

そこで、リスク管理の観点から6回にわたってこうしたことについてお伝えしていきます。

5回目は、アメリカや韓国で高まる国民の北朝鮮への敵対意識についてです。

 

9月9日(土)放送の「上田 伸也のサタデージャーナル」(TBSテレビ)の内容の一部をご紹介します。

 

核・ミサイル実験を強硬に進める北朝鮮への対応に関連して、以下のような調査結果があります。

北朝鮮への攻撃を支持するかどうかについて、アメリカのテレビ局による世論調査結果では以下の割合の人が支持すると答えています。

 FOK 51%

 CNN 50%

 CBS 33%

 

また、韓国の世論調査では韓国の核兵器保有に国民の60%が賛成といいます。(韓国ギャラップ調査 9月5日〜7日)

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

まず、アメリカですが、北朝鮮が今後とも核・ミサイル実験を強硬に進めていき、いよいよアメリカ東部沿岸まで届くような大陸間弾道ミサイルが完成間近が明らかになり、北朝鮮の言葉による挑発が頂点に達した時に、アメリカ国民の北朝鮮への攻撃支持率はどうなっているでしょうか。

恐らく少なくとも60%以上になっていると思われます。

また、新聞も国民の攻撃支持率の上昇とともに販売部数獲得のために国民感情を煽るような過激な表現が踊っていると思われます。

テレビなど他のマスコミも同様の動きが主流になっていくでしょう。

 

こうした事態になってしまうと、どうなるでしょうか。

トランプ大統領は半数以上の国民の声に押されるように、何らかのかたちで北朝鮮への攻撃をせざる得ない状態に追い込まれてしまうと思われます。

 

一方、北朝鮮も金正恩党委員長は元来アメリカとの戦争をすることが目的ではなく、アメリカとの対等な外交交渉を進めるうえでの強力なカードとして核・ミサイル開発を進めてきたと言われています。

また、実際にアメリカと北朝鮮とが大規模な戦闘状態になれば、金正恩党委員長も自らの命が危うくなることは当然承知しています。

ですから、北朝鮮はギリギリの状態でトランプ政権の真意を測りつつ、核・ミサイル実験を完成させようとしているのです。

 

こうした両国の緊張状態が続く中で、どちらかが相手の真意を見誤った時に、あるいはアメリカ国民の恐怖感情が頂点に達した時に戦闘状態に陥ってしまうと思われます。

 

ですから、こうした事態を招くことのないように、これ以上両国の緊張状態が進まないうちに早急に何らかの有効な打開策、すなわち両国首脳の直接的な会話の場が設けられる必要があるのです。

 

一方、韓国でも核兵器保有に国民の60%が賛成といいますが、北朝鮮による核・ミサイル実験が進むにつれて、核兵器保有支持率は70%を超えるようになると思われます。

勿論、韓国国民の核兵器保有の真意は、戦争抑止力としてだと思われますが、北朝鮮がアメリカと戦闘状態になり、窮地に追い込まれるようなことになればいよいよ核兵器やミサイルの投入がなされる可能性は捨て切れません。

実際に投入されれば、米軍基地のある日本もどのような被害が発生するか計り知れません。

 

ということで、先ほどもお伝えしたように、早急に何らかの有効な打開策が求められるのです。

そこで期待したいのは、トランプ大統領との信頼関係を築かれた安倍総理によるアメリカ、北朝鮮の会談の仲介役、および北朝鮮が唯一頼りにしているロシアのプーチン大統領への戦争回避のための北朝鮮への働きかけです。

 

各国首脳の判断ミスにより最悪の場合、中国も巻き込んだ第三次世界大戦勃発をももたらす北朝鮮の核・ミサイル実験ですが、世界で唯一の被爆国、日本の安倍総理には、いかに核兵器が多くの国民を悲惨な状態にしてしまうかを訴えつつ、北朝鮮の核・ミサイル実験の凍結、あるいは核兵器の使用禁止をトランプ大統領、および金正恩党委員長に決断させて欲しいと思います。

そもそも中距離での核・ミサイル実験は完了しているのですから、日本の国土全体は既に北朝鮮による核攻撃の射程距離内に入っているのです。

ですから、このままでは将来的に北朝鮮が外交カードとして核兵器攻撃をちらつかせてきた場合、妥協せざるを得ないリスクが生じてしまうのです。

ということで、いずれにしてもどのような経過をたどろうとも、最終的には北朝鮮による核兵器の開発、および廃棄を実現させることは日本の国家安全保障上の最重要課題なのです。


 
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