7月20日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で感情を持つクルマについて取り上げていたのでご紹介します。
自動車の最新技術の自動運転ですが、ここ最近グーグルやアップル、マイクロソフト、そしてDeNAなど名だたるIT企業が乗り出しています。
そうした中、ソフトバンクも自動車の新しい技術を公開しました。
人の心を読み取る感情を持った自動車だといいます。
7月20日に開催された「ソフトバンクワールド2017」ではソフトバングが持つ技術などを約80の企業が出展しました。
その中で注目を集めていたのが自動車です。
AI(人工知能)を使って、自動車自体に感情を持たせようというデモです。
まず座席に組み込まれたセンサーで脈泊数などを測定し、現在の健康状態を見ます。
運転を始めると、自動車の感情がフロントガラスの右下に怒りや安心のマークで表示されます。
これはドライバーの話し声や表情からAIがドライバーの感情を推定し、それに応じた会話などを行います。
ソフトバンクグループの人型ロボット「ペッパー」に採用されているAI技術で、大手半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスが共同開発しました。
ルネサスエレクトロニクスの川崎 祐輔さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「その人がどういう対応をしたら相手がどう思うかを考えています。」
「車も一緒に怒って欲しいのかなだめて欲しいのかっていうのは人によりますので、その人の行動特性をみて、車が勉強しながらドライバーと付き合っていくような・・・」
このイベントを取材した番組サブキャスターの大浜 平太郎さんは、次のようにおっしゃっています。
「ソフトバンクは車の分野も随分本気なのですが、なんでこんなに力が入っているのかなと思うと、いわゆる自動車向けの自動運転のAIがもしものに出来ると、そこから先はもっといろんな状況把握が必要な自立型ロボットのAIへの応用が恐らく多いんですよね。」
「ですから、道路からスタートして日常に入って来るっていう匂いがしましたけどね。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
冒頭でお伝えしたように、現在、自動車業界はEV(電気自動車)化、および全自動化という2つに流れが加速化しております。
そして、この流れには既存のメーカーのみならずIT業界を中心に多くの企業が参加しつつあります。
中には、短期間で世界的なEV業界の一画を担うまでに成長したベンチャー企業、テスラ(旧名;テスラモーターズ)もあります。
こうした動きの中で、ソフトバンクはこの2つの流れとは一線を画す流れを作り出そうとしているように思えます。
その核心は、自動運転など単なるAIの活用ではなく、人に代わる感情を持ったコミュニケーターを介したAIやロボットとの情報のやり取りです。
ですから、大浜さんもおっしゃっているように、ソフトバンクの狙いは、単に自動車だけでなく暮らしに係わるあらゆる状況を想定した、“心地よい暮らし”をサポートするAI、あるいはロボットの取り組みだと思います。
ということで、ソフトバンクの今後の動きには要注目だと思うのです。