2月20日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で光る洗面器について取り上げていたのでご紹介します。
信楽焼の陶器でできた洗面器ですが、中に仕込まれたLEDが黄金色となって光を放つ、とても幻想的な洗面器が開発されました。
開発したのは、滋賀県甲賀市にある艸方窯(そうほうがま)です。
光を通さないはずの陶器が光る秘密は意外なものでした。
代表の奥田 芳久さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「光ファイバーを製造する過程で産業廃棄物が出るんです。」
「それを微粉砕に砕いたものを粘土の中に入れていると。」
その産業廃棄物とは、ガラスの粉のような溶融シリカです。
ガラスの成分が多いので、粘土と混ぜると光を通すようになるといいます。
番組で紹介された実際の光る洗面器は、青白いLEDの光が陶器を通すと波長が変わって黄金色に変わり、とても幻想的な雰囲気を醸し出していました。
最新技術と伝統技術が融合したこの光る洗面器、気になるお値段ですが12万円からで、4月より日本とフランスで同時販売されています。
奥田さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「新しいものの提案、そういうものの中からいいものだけが伝統として残っていくというふうに私は考えております。」
「新しいものにどんどんどんどん挑戦して、ようやくかたちになりそうかなという気がします。」
なお、滋賀県の信楽焼の窯元は今どんどん1軒休業してはまた2軒廃業というような現状があるそうですが、この新しい陶器の技術をどんどん若い世代にも包み隠さず教えていって、そこから新たな愉快な発想で、今まで見た事ないような陶器を洗面器以外にも作って欲しいと奥田さんは考えているといいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
そもそも光を通す陶器というアイデアがとても画期的だと思います。
テレビの画面からも光る洗面器の醸し出す幻想的な雰囲気が感じられました。
しかも、光ファイバーを製造する過程で出る産業廃棄物が原料というのも好感が持てます。
最新技術と伝統技術の融合により伝統工芸品に新たな付加価値を見出した滋賀県の信楽焼の窯元の取り組み、是非若い世代に引き継ぎ、積極的に売り込んでいって欲しいと思います。
光る洗面器は、海外からも引き合いがあると大いに期待出来ます。