エネルギー効率、あるいは地球環境への影響の観点からするとEV(電気自動車)はガソリン車より優れているというのが一般的見解です。
しかし、製造から廃車までのライフサイクルでみると、ちょっと疑問が湧いてきます。
というのは、ガソリン車にエンジンの寿命があるように、EVのバッテリーにも寿命がありますが、現行のEVの場合せいぜい8年くらいで寿命を迎えてしまうのです。
ですから、現行のガソリン車では15年くらいは乗り続けることが出来ますが、EVではその半分ほどしか乗り続けることが出来ないのです。
例えば日産「リーフ」の場合、いくらパーツのリサイクル率が100%近くといっても、走行寿命はガソリン車のほぼ半分であることからライフサイクルを通したエネルギー効率の優位性はそれほど期待出来ないのです。
次にこのような状況におけるEVの当面の対応策を以下にまとめてみました。
一言で言えば寿命になったEVのバッテリーの下取り・交換です。
現在は、どのEVメーカーもこうしたサービスを表立っては提供していないようですが、最新のテクノロジーを駆使したバッテリーへの交換を想定した設計方針を取り入れれば出来るのです。
言ってみれば、古い機種のパソコンのウィンドウズのバージョンアップ対応と同様の対応をEVに導入するということです。
勿論、何世代ものフルモデルチェンジにわたってのこうした対応を望むわけではありません。
せめて、次のバッテリーのフルモデルチェンジの時には前のモデルのバッテリーからの下取り交換が出来るようにしていただければと各EVメーカーにお願いしたいと思います。