私はEV(電気自動車)の普及はCO2排出量削減の大きな柱の一つだと思っています。
なぜならば、私たち人間の消費するエネルギーのざっと3分の1は輸送関連と言われているからです。
そこで、あらためてEVの普及に向けて10回にわたって私の思うところについてお伝えします。
前々回、エネルギー消費全体の観点から見えてくるEVの普及に伴う必須要件についてお伝えしました。
そして、こうした必須要件を満たす上でのインフラシステムとして一般家庭内のHEMS、および社会全体をカバーするスマートグリッドがあります。
ところが、ここでも問題があります。
そこで、8回目の今回は、スマートグリッドの標準化の必要性についてお伝えします。
これまでEVと一般家庭を結ぶ充電・給電装置、あるいはHEMS(Home Energy Management System)の標準化の必要性についてお伝えしてきましたが、更に特定地域内、および社会全体の電力の需要・供給を総合的に管理するためにスマートグリッドが必要です。
また、地域間のスマートグリッドをつなげて全体的に効率よく管理するためにはやはり標準化が必要なのです。
しかも省エネ、あるいは地球温暖化防止の観点から、こうした電力のインフラシステムの世界展開は必須です。
ということで、国、および関連メーカーには、海外諸国も巻き込んでのこうしたインフラシステムの国際標準化の構築が早急に求められているのです。