2016年02月21日
No.3318 ちょっと一休み その530 『環境変化は突然やってくる!』

昨年は世界各地で過去最高気温が報じられ、COP21(気候変動パリ会議)が最終的に合意されたのもそうした世界的な異常気象が後押ししたと思われます。

そうした中、昨年12月13日(日)付け読売新聞の朝刊で環境変化に関するお天気キャスターの森田 正光さんの投稿記事がありましたのでご紹介します。

 

昨年は1月から12月まで毎月一つは台風が発生しましたが、このようなことは51年の統計開始以来初めてだといいます。

これも近年の海水温の高さが原因だと思われます。

 

また、国連の世界気象機関(WMO)も昨年11月末に「今年は観測史上最も気温が高くなる可能性がある」という警告を発しました。

通常であれば、WMOは1年分のデータがそろった段階で結論を出していますので、温暖化はそれほど深刻になっていることの証しといえます。

 

森田さんは、温暖化による環境変化の急激さを表すたとえ話を披露しておりますので次にご紹介します。

 

飛行機の翼を留めているボルト1、2本外れたとしても、恐らく大惨事にはならないでしょう。

しかし、10本、20本と外れていくと、ある瞬間に翼が吹き飛んでしまいます。

その瞬間までは、翼が外れることは分からないのです。

 

近年の海水温の高さ、観測史上最高の気温、毎月発生した台風、世界各地での異常気象による大災害、こうして並べてくると、私たち人類は森田さんによるたとえ話の中の“翼が吹き飛ぶ瞬間”に徐々に近づきつつあるように感じられます。

ただ救いなのは、翼がいつ外れるかは分かりませんが、様々な気象データやそのデータをもとにした予測技術によりある程度は“翼が吹き飛ぶ瞬間”までの時間を測ることが可能であることです。

また、気温上昇の原因もCO2排出量の増加でほぼ間違いないというのが専門家の見解です。

 

“翼が吹き飛ぶ瞬間”を迎えてしまう原因、そしてその瞬間に近づくまでの期間の予測もある程度把握出来ているのです。

ですから、後は“翼が吹き飛ぶ瞬間”を迎えなくて済むような対策の実行あるのみなのです。


 
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