8月20日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界で億万長者が増える傾向にあることについて取り上げていたのでご紹介します。
景気の回復と世界的な金融緩和を追い風に、世界で億万長者と呼ばれる人たちが増えています。
最新の調査では、運用資産100万ドル以上を持つ世界の資産家の数は、去年1年間だけで92万人増えて1460万人に達したことが分かりました。
国別の内訳は以下の通りです。
資産家 人口 人口比
1位 アメリカ 435万人 3.1億人 1.4%
2位 日本 245万人 1.3億人 1.9%
3位 ドイツ 114万人 0.8億人 1.4%
4位 中国 89万人 13.5億人 0.1%
5位 イギリス 55万人 0.6億人 0.9%
ちなみに、中国はここ数年毎年二桁で増えています。
一方で、最近は格差の拡大が問題視されていますが、現時点で格差問題がアメリカで悪影響を及ぼすとは見られていません。
というのは、格差拡大が言われて久しいのですが、ある調査によると、アメリカ国民の64%は、今もなお一生懸命働けば、豊かになれると信じているからです。
さて、ある調査によれば、自分の努力次第で成功を収めることが出来ると考える人の割合は以下の通りです。
アメリカ 57%
イギリス 55%
フランス 50%
日本 44%
中国 33%
豊かになれるかどうかは環境のせいではなく、飽くまでも自分の問題という考え方がアメリカの国民には強く存在しているといいます。
格差を嘆くよりも、克服するためにどうすべきかと考える国民の姿勢こそがアメリカ経済の強さの源と言えそうです。
翻って、日本は運用資産100万ドル以上を持つ世界の資産家数を人口に対する割合で見ると一位です。
問題とすべきは、自分の努力次第で成功を収めることが出来ると考える人の割合は他の先進国に比べて少ないことです。
その原因としていくつかあると思いますが、非正規労働者の割合の増加にあると思います。
日本における非正規労働者の割合は1984年の15.3%から2014年には37.4%まで大きく上昇しており、いまや労働者の3人に1人以上が非正規労働者として働いています。
国民の半数以上が、自分の努力次第で成功を収めることが出来ると思えないという現状は大変由々しき大きな問題です。
努力しても報われないと思えば、一生懸命に働く意欲が削がれてしまいます。
一方、努力次第で成功出来ると思えば、将来に希望を持つことが出来、一生懸命に働く意欲が出てきます。
ですから、自分の努力次第で成功を収めることが出来るかどうかは、国民一人一人の人生にとっても国にとってもとても重要なことなのです。
ということで、現政権には努力次第で成功を収めることの出来る社会の実現を目指して欲しいと思います。