2015年07月17日
アイデアよもやま話 No.3131 ようやく無人レジで即時精算が可能になる時代到来!

もうかれこれ8年前、No.565 そろそろPOSにこんな機能があっても!で、スーパーなどでの私の考える理想的なレジについてお伝えしました。

そうした中、5月5日(火)付けネットニュース(日本経済新聞)で、無人レジで即時精算が可能になる時代到来を予感させる記事を目にしたのでお伝えします。

 

カジュアル衣料店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング(ファストリ)は、グループ店舗で今夏を目処に来店客が自分で精算する無人レジを導入するといいます。

全品に無線で商品情報を読み書きできるICタグを付け、レジでの即時精算を可能にします。

これにより、店舗側は接客を手厚く出来るようになります。

生産履歴や購買行動を詳細に把握できるICタグは普及が遅れていましたが、ファストリの大量導入で、小売り現場での利用に弾みがつきそうです。

 

既に、ファストリは低価格衣料店「ジーユー」の東京都内や神奈川県の4店舗で試験を始めています。

早ければ今夏から全300店に順次導入するといいます。

国内に約840店あるユニクロの店舗でも2016年初めに完成する大型の物流センターの稼働に合わせて採用する方針です。

 

導入する無線のICタグは幅2cm、長さ7.5cmで値札に埋め込んで使います。

来店客が買い物かごをレジに持ち込むと、中に入った商品の合計額が瞬時に分かる仕組みです。

来店客は現金やカードで支払いを済ませて商品を引き取ります。

店員がレジで一つ一つ商品を取り出す必要がないため、精算の時間を大幅に短縮出来ると期待されています。

 

ファストリでは、ICタグを使った無人レジを1店あたり数万点という膨大な商品の情報管理にも活用するといいます。

試着室にICタグの情報を無線で読み取る機器を設置すれば、「試着はするが、販売に結びつかない商品」も割り出せます。

従来のPOS(販売時点情報管理)レジでは対応できなかった消費者の行動を捉えることで、マーケティングや生産計画の適切な修正につなげるといいます。

 

無人レジは既に、食品スーパーなどで徐々に導入が進んでいますが、バーコード型が主流で、購入商品の合計額などについてはまだ店員の手を煩わせています。

でも、ファストリによる無人レジの導入により、その期待効果が確認出来れば、同様のレジは全国的に短期間での普及が見込まれます。

それに伴い、関連作業の生産性向上のみならず、様々なデータによる質的なサービス向上も期待出来ます。

 

これまで日本のサービス業の生産性は低いとされてきましたが、無人レジはその解決の突破口として大いに期待出来そうです。

また、こうした取り組みはレジが混んでいる時でもほとんど待たずに済むのでお客にとってもとてもありがたいのです。


 
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