2012年03月30日
アイデアよもやま話 No.2099 個人の夢をかなえるクラウドファンディング!
インターネットを通して、それ以前にはあり得なかったいろいろなサービスが次々に生まれてきました。
そうした中で、3月15日(木)放送のワールドビジネスサテライト (テレビ東京)でネットを使った資金集め(クラウドファンディング)について取り上げていましたのでご紹介します。

クラウドファンディングとは、新たな活動や事業を企画する人が支援者からウェブ上で小口の寄付を集める仕組みです。
クラウドファンディングは寄付文化が浸透しているアメリカで生まれました。
2009年に誕生した「キックスターター」というサイトでは、2年半で約1億ドルの資金を集めました。
中でも、ゲーム開発のプロジェクトでは、約8万人から300万ドル近くを集めたといいます。
企画者はSNSでも支援を呼びかけることで短期間で多くの共感者と資金を集めることが可能になります。
日本でも、徐々に同様のサービスを提供するサイトが立ち上がっているようです。

番組では以下のような事例を取り上げていました。
宮城県石巻市で活動している山形からきている芸術家でNPO法人ワタノハスマイル代表の犬飼さんは被災地の子供たちの支援を行っています。
いろいろな遊びをした中で、津波に流されたがれきで子供たちとオブジェ作りをしてきました。
そして、犬飼さんは石巻の子供たち10人をイタリヤに連れて行き、展示会に参加させることで大きな夢を与えたいと考えていました。
ところが、飛行機代だけで450万円かかり、手持ちは300万円足りませんでした。
そこで、渡航費の不足分を補うため「レディフォー?」というクラウドファンディングのサービスを提供するサイトを利用しました。
ちなみに、「レディフォー?」を立ち上げたのは、慶応大学大学院に通う米良はるかさんで、昨年3月にサービスを開始しました。
犬飼さんはこのサイトで300万円募集したところ、3ヶ月で420万円を超える金額を集めることが出来ました。

犬飼さんは、番組の中で次のようにおっしゃっています。
「新しいかたちで時代にあったやり方だと思います。」
「ツイッターやフェイスブックでどんどん広めて、賛同者から寄付してもらい、計画を実行出来る。」

クラウドファンディングは、通常の寄付とは違い、支援の見返りにモノやサービスを提供するのが特徴です。
犬飼さんは、見返りに子供たちがデザインしたバッチを送る考えです。

「レディフォー?」は震災関連の支援プロジェクトなどで約2000万円を集めました。
米良さんは、こうしたマーケットは今後更に拡大するとみています。

今更ながらですが、インターネットは個人と個人、あるいは個人と企業とのコミュニケーションのハードルをとても低くしてくれます。
ですから、携帯電話やスマホなどとの組み合わせにより、今後ともどんどんいろいろなサービスが誕生してくるはずです。
特に若い人たちにはどんどん新しいサービスの開発にチャレンジしていただきたいと思います。 
クラウドファンディングのようなサービスの利用により、アイデアをかたちにするハードルがとても低くなってきたのですから。
勿論、そのためには人の気を惹く魅力的なアイデアであることが求められます。

 
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