2006年07月06日
No.3 NPO法人 フローレンスのご紹介 【会員制の「病児保育」サービス】
今回の「アイデア企業のご紹介」のお客様、NPO法人フローレンスの代表理事である駒崎さんは、たまたま私が4月に受講したビジネス関連セミナーの講師のお一人でした。
そのお話の内容がとても素晴らしかったので、是非このブログでもご紹介したいと思っておりました。
その願いが2ヶ月越しでようやくかない、大変お忙しいところ、6月23日(金)午後4時から30分ほどお時間をいただき、インタビューさせていただきました。
NPO法人フローレンスは、小児科医をはじめさまざまな専門家と地域のベテランママさんの協力を得て、地域の力で会員制の「病児保育」サービスを展開されております。
詳しいサービスの内容はフローレンスのホームページを参照下さい。
実は、「病児保育」は保育業界における最大の難関と言われているくらいにビジネスとして難しく、今まで立ち遅れていた分野なのです。
このサービスはお仕事をお持ちで小さなお子さんをお育ての親御さんにとっては、まさに救世主的なものだと思います。
といいますのは、そもそもこのビジネスモデルのアイデアのきっかけが駒崎さんご自身の経験された以下のような内容だからです。

ベビーシッターをしている母親から、こどもが熱を出し仕事を何度か休んだことで解雇されたお客さんの話を聞きいて、この問題をなんとか解決してあげたい、と思ったのです。

では、前置きが長くなりましたが、インタビューの結果をお伝えいたします。

1.代表理事ご自身について
Q1:尊敬する人物はいらっしゃいますか?
A1:ガイウス・ユリウス・カエサルとフローレンス・ナイチンゲールです。

Q2:どのようなご趣味をお持ちですか?
A2:読書ですが、特に小説をよく読みます。
   純文学で、白石一文、高見順、高橋和己あたりを最近よく読んでいます。

Q3:休日はどのようにお過ごしですか?
A3:家事、後は自宅でぼーっとしていることが多いです。
   (駒崎さんは独身なので、休日は炊事、洗濯とかご自分でしなければならないのです。) 

Q4:どんな想いで日頃、事業に取り組んでおられますか?
A4:世の中の少しでも多くのお母さんが子育てと仕事の両立が出来るように支援したい、という想いです。
   それから、アメリカ留学中に、ビジネスを通して社会的問題を解決していくソーシャル・ベンチャーが活発なことを知り、何とかこれを日本にも根付かせたいと思っています。 

2.法人のご紹介
Q1:法人名のフローレンスの由来について教えて下さい。
A1:フローレンス・ナイチンゲールはご存知のように近代看護教育の生みの親、と言われています。
   彼女は数学者でもあり、クリミア戦争の時に兵隊の死亡原因を分析して戦争そのものよりも病原菌の感染による方が多いことを発見したプロフェショナルであり、また社会を変革するイノベーターでです。
   その彼女への尊敬の念を込めて、彼女のファーストネーム、フローレンスをそのまま法人名にしました。
   
Q2:主要なサービス、商品はどのようなものですか?
A2:全国初の「保険的病児保育サポートシステム」である『フローレンスパック』サービスです。
   (詳細はフローレンスのホームページを参照下さい。)    

3.アイデア関連のご質問
Q1:ご自身にとってアイデアとはどんな意味を持ちますか?
A1:問題を解決するための道具です。 

Q2:アイデアを出すためにどんな工夫をされていますか?
A2:問題の設定や発見が大切で、これらが明らかになれば自ずとアイデア(解決案)は浮かんできます。
   ですから、特に工夫はしていません。

Q3:どんな時にアイデアが浮かびますか?
A3:A2の答えのとおりです。

Q4:取り扱いサービスはどこで受けることが出来ますか?
A4:『フローレンスパック』サービスを申し込む場合は、メールでフローレンスにご連絡下さい。
   (詳細はフローレンスのホームページを参照下さい。)

   現在は中央区、江東区でサービスを受けることが出来ます。
   今年中に、新たに2地区を追加の予定です。
   また、現在関係官庁の主導で、和歌山県でフローレンスと同様のビジネス・モデルを展開中ですが、フローレンスはそのコンサルテーションを担当しています。
   この結果次第で、この活動の全国展開が予定されています。

Q5:e-anブログ読者に何か一言お願いできますか?
A5:フローレンスの活動当初、いろいろな方にこの事業内容を説明しましたが、90%の方からこのビジネス・モデルは出来ない、と言われました。
   でも、アイデアは周りから叩かれるほど磨かれてくると思います。
   みなさんも是非、アイデアの実現に向けて諦めずに頑張って下さい。

駒崎さん、お仕事中にもかかわらず、その合間をぬってインタビューさせていただき、どうもありがとうございました。
これからも、日本におけるソーシャル・ベンチャーの先駆者としていろいろな素晴らしいサービスを展開して下さい。

さて、今回は特別に読者のみなさまにお願いがございます。
フロ−レンスでは現在上記の病児保育サービスを受けたいとお待ちのお母様方が250名ほどいらっしゃるのですが、それに対して保育サポーターが10名ほどで圧倒的に足りません。
そこで、中央区、江東区にお住まいのベテランママさんをご存知の方は是非ご紹介して下さい。
(連絡先:03−3206−2604)

下の写真は代表理事の駒崎さん(右端)とスタッフのみなさんのディスカッション中の風景です。


 
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