2008年07月23日
アイデアよもやま話 No.945 “魔法の水”で魚が急成長!
先日、たまたま観ていた夕方のテレビ・ニュースで「魔法の水で魚が急成長」を取り上げていたのでご紹介します。
ある粉を混ぜた“魔法の水”により、魚が急成長するというのです。
その効果ですが、海水飼育(3ヶ月)では30.12グラムですが、“魔法の水”では47.75グラム、とのことです。
淡水魚は、体内の水分を一定に保つため体内の余分な水分を放出しているそうです。
同様に、海水魚は、体内の塩分を一定に保つため海水から取った塩分を放出しているそうです。
この時に食べた栄養分の約30%を消費してしまうのです。
ところが、“魔法の水”のなかでは、塩分や水分調整の必要がほとんどなく、栄養を自分のために使えるため、速く成長できる、という仕組みです。
岡山理科大学専門学校の山本俊政先生は番組の中で次のようにおっしゃっていました。
非常に安いコストで安心安全な魚を市場に提供したい、という目的で魔法の水に取り組んでいる、と。
そこで、この、“魔法の水”の正体が知りたくなり、ネット検索してみました。
そうしたら、検索結果から分かりました。
“魔法の水”と言われる好適環境水は淡水にわずかな電解質を加えたものです。
この水のなかでは、淡水魚と海水魚を一緒に成育できるのです。
コストも人工海水の60分の1程度で、魚類の病気を防ぐ効果もあるのです。
ですから、内陸部でマグロやサワラなどの海水魚を養殖できる“魔法の水”として世界的な注目を集めているそうです。
このようなことが分かり、あらためてなんでも知りたいことが分かるネット検索のありがたさ、すごさを感じました。
さて、この“魔法の水”は魚を急成長させる素晴らしい発明だと思います。
従来の漁業を新たな次元に導く「魚成長革命」と言ってもいいくらいだと思います。
魚を成長させる、というとふつうはそのエサに着目してしまいます。
ところが、この発明は魚の生態を調べ、体内の水分や塩分の調整により食べた栄養分の約30%を消費してしまうことに着目したようです。
ということで、発明の対象をいろいろな観点から調査・分析してみることの大切さをこの“魔法の水”から思いました。

 
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