2008年06月19日
アイデアよもやま話 No.916 脳指紋で難事件解決!
6月8日(日)放送の近未来×予測テレビ ジキル&ハイド(テレビ朝日) のテーマのもう一つは「これで難事件を解決!脳指紋を読み取る博士がいる!」でした。
前回に引き続き、この脳指紋も事件を解決するための革命的な嘘発見器になるのではないか、と思いましたのでご紹介します。
脳には体験した記憶が指紋のように残っている、ということがわかり、それを脳指紋と呼んでいるのです。
人は普段見ていることの中から必要・印象的なことを記憶として残します。
その記憶は脳の中にファイルのように保存され、生涯消えないと言われています。
そして、新しいことに出会うたび、以前見たものか記憶の中から探し出すのです。
その結果、記憶が合致した瞬間P300という特殊な脳波が出るのです。
これこそが脳指紋なのです。
アメリカでは、実際に脳指紋を使って、殺人事件で終身刑となった殺人犯に対して脳指紋実験が行われたのです。
捜査官は犯行現場の写真を無罪を主張していた殺人犯に見せたのです。
もし、殺人犯が本当の犯人ならば、殺人の記憶がよみがえり写真を見た瞬間脳指紋が現れるはずなのです。
ところが、殺人犯の脳波から脳指紋の反応は出なかったのです。
つまり、殺人犯には事件の記憶が無かった、ということなのです。
この結果が証拠として採用され、殺人犯は無罪を勝ち取ったのです。
これは、実に服役して25年後の逆転勝訴だったのです。
この脳指紋の第一人者は愛知県岡崎市在住の自然科学研究機構 生理学研究所の柿木隆介教授です。
柿木教授によると、脳指紋により本人が隠したい記憶でも手に取るようにわかる、とのことです。
神経内科の医師であるグループは20年にわたって認知症の研究をしているうちに脳指紋の存在にたどり着いたそうです。
冒頭にお伝えしたように、この脳指紋により嘘は見破られることになり、犯罪捜査は革命的な速さで進めることが出来るようになるはずです。
そして、いろいろなことに応用出来そうですが、全く嘘の付けない世の中というのも何か味気なく感じられてきます。
また、医学の進歩によって将来人間の脳の記憶を変更したり消したりすることも出来るようになるのではないか、なんてことも思い浮かんできました。

 
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