これまで、空飛ぶクルマ、あるいはドローンについては何度となく、お伝えしてきました。
参照:
No.5436 ちょっと一休み その852 『空飛ぶクルマの歴史』
プロジェクト管理と日常生活 No.827 『国内初「レベル4」ドローンの試験配送、および課題!』
また、現在、開催中の大阪万博でデモ飛行している空飛ぶクルマについても注目されています。(添付1参照)
そうした中、1月20日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で電動航空機による貨物輸送の検証について取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。
双日とヤマトホールディングス、北九州などは、今日、電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証を実施すると発表しました。
今年の夏に北九州空港―宮崎空港で輸送試験を行い、来年以降の商用運航を目指します。電動航空機はエンジン機に比べ、輸送・整備にかかる費用で最大70%ほどの削減が見込める他、CO2の排出削減などに貢献出来るとしています。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
なお、この電動航空機に関する具体的な仕様、そして、その後の動きについては添付2を参照下さい。
以下は、その内容の一部です。
✈️ 電動航空機「ALIA CTOL」の仕様(BETA Technologies製)
項目 内容
航続距離 約 460 km(285 マイル)
最高速度 約 222 km/h(138 mph)
最大積載量 約 635 kg(1,400ポンド)
充電方式 350kWのDC急速充電器に対応
フル充電時間 約 50分(Charge Cubeによる高速充電)
この取り組みは、日本における電動航空物流の先駆けとして、環境負荷軽減と次世代インフラ整備を同時に進める注目事例となります。
また、双日・ヤマトホールディングス・北九州市・BETA Technologiesらが想定している電動航空機による運航シナリオと空港間の輸送モデルについては添付3を参照下さい。
以下は、その内容の一部です。
✈️ 運航シナリオ(想定例)
📍 拠点:北九州空港(福岡県)
対象輸送物 時間指定の宅配便・医療機器・冷蔵貨物(例:血液製剤やワクチン)
🛫 想定される空港間モデル(例)
発着地 距離(概算) 所要時間(ALIA CTOL使用)
北九州空港 ⇔ 壱岐空港 約140km 約40分 離島との中距離輸送に最適
🚚 地上輸送との連携
• 電動航空機で空港間輸送 → 空港に設置されたヤマトの配送ハブで荷下ろし → EVトラックなどで最終配送。
• ヤマトのラストワンマイル配送網との統合で、全行程をカーボンニュートラル化。
この取り組みは、将来的には関西圏や関東圏との連携も視野に、全国に電動航空物流ネットワークを拡大することが想定されています。
次に、この電動航空機と従来のガソリン燃料の同様の重量の航空機との購入費、および運航費用の比較については添付4を参照下さい。
以下は、その内容の一部です。
・短中距離の定期便貨物輸送(200〜400km)には電動航空機が将来的に優位。
・初期投資は高いが、ランニングコスト・環境適合性でトータルでは有利になる可能性。
・空港間の専用インフラや航路の整備が進めば、今後さらに導入が加速する見込みです。
また、この電動航空機の動力源はバッテリーですが、2030年頃には、エネルギー密度は1.5倍近くまで高くなる一方で、コストは3分の2近くまで低くなると見込まれます。(添付5参照)
ということで、短中距離の定期便貨物輸送は、電動航空機の大量生産の時代に入れば、ガソリン燃料の同様の重量の航空機よりも明らかに低コストになります。
そして、20〜30年後には、全国的に、空を見上げると、ドローン、空飛ぶクルマ、そして電動航空機が飛んでいる光景が日常になっていると想像されます。
添付1)
現在、開催中の大阪万博でデモ飛行している「空飛ぶクルマ」について
ChatGPT:
2025年開催中の大阪・関西万博では、「空飛ぶクルマ」のデモ飛行が注目を集めています。しかし、4月26日に丸紅が運航する米LIFT Aircraft社製の1人乗り機「HEXA」がデモ飛行中に機体の一部を破損し、現在は安全確認のためデモ飛行を一時中止しています 。ドローンジャーナル+4朝日新聞+4ロボスタ+4朝日新聞+4ドローンジャーナル+4丸紅株式会社+4
今後の予定として、丸紅は英国Vertical Aerospace社製の5人乗り機「VX4」のデモ飛行を10月に実施する計画です 。また、SkyDrive社は「SD-05型」のデモ飛行を7月以降に予定しており、Osaka Metroと連携して「大阪ダイヤモンドルート構想」を進めています 。丸紅株式会社+1ドローンジャーナル+1自動運転ラボ+2ドローンジャーナル+2ロボスタ+2
なお、万博会場内の「空飛ぶクルマ ステーション」では、各社の機体の模型やモックアップが展示されており、来場者は搭乗体験はできないものの、展示を通じて未来の空の移動手段を体感できます 。ドローンジャーナル+1Expo 2025 FAQ+1
デモ飛行の再開や詳細なスケジュールについては、今後の発表を待つ必要があります。
添付2)
双日とヤマトホールディングス、北九州などは、1月20日、電動航空機による貨物輸送に向けた共同検証を実施すると発表したが、その具体的な仕様、そして、その後の動きは?
ChatGPT:
2025年1月20日、双日株式会社、ヤマトホールディングス株式会社、米国のBETA Technologies Inc.、および北九州市の4者は、北九州空港を拠点とする電動航空機による貨物輸送の共同検証を実施することで基本合意しました。この取り組みは、国内初となる電動航空機による貨物輸送を想定した2地点間飛行の実現を目指しています。
✈️ 電動航空機「ALIA CTOL」の仕様(BETA Technologies製)
項目
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内容
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航続距離
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約 460 km(285 マイル)
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最高速度
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約 222 km/h(138 mph)
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最大積載量
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約 635 kg(1,400ポンド)
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充電方式
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350kWのDC急速充電器に対応
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フル充電時間
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約 50分(Charge Cubeによる高速充電)
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離着陸方式
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CTOL(通常滑走路での離着陸)
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開発企業
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米・BETA Technologies社
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🔋 バッテリーと充電関連
- 公開されている情報では正確な**バッテリー容量(kWh)**は非公表ですが、350kW出力の急速充電器を用いることで、フル充電まで約50分。
- 同社独自の「Charge Cube」と呼ばれる地上充電設備で、空港などでの効率的な充電を可能にしています。
📦 検証内容と今後の動き
- 発表日:2024年1月20日
- 参加企業・機関:双日株式会社、ヤマトホールディングス株式会社、北九州市、BETA Technologies社
- 目的:
- 都市間・離島間の貨物輸送におけるCO₂排出削減
- 地方都市の物流効率化
- 次世代エアモビリティ(AAM)の実用性検証
- 今後の予定:
- 2025年中に、北九州空港を拠点とする試験運用を目指す
- 航空機の実証飛行と地上インフラ(充電設備など)の整備を段階的に進める
この取り組みは、日本における電動航空物流の先駆けとして、環境負荷軽減と次世代インフラ整備を同時に進める注目事例です。
参考リンク
添付3)
運航シナリオ、および空港間の輸送モデルは?
ChatGPT:
以下に、双日・ヤマトホールディングス・北九州市・BETA Technologiesらが想定している電動航空機による運航シナリオと空港間の輸送モデルを示します。
✈️ 運航シナリオ(想定例)
📍 拠点:北九州空港(福岡県)
- 理由:24時間運用が可能で、滑走路も長く、定期便が比較的少ないため、実証環境として最適。
✅ 想定する運用モデル
区分
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内容
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対象輸送物
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時間指定の宅配便・医療機器・冷蔵貨物(例:血液製剤やワクチン)
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運用時間帯
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夜間〜早朝の「トラック運行が少ない時間帯」を補完(CO₂削減効果も)
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フライト頻度
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1日2〜4便程度を想定(需要に応じて柔軟化)
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輸送体制
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北九州空港 ↔ 離島/周辺都市を空輸後、陸路で最終配送(ヤマトが担当)
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🛫 想定される空港間モデル(例)
発着地
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距離(概算)
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所要時間(ALIA CTOL使用)
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備考
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北九州空港 ⇔ 壱岐空港
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約140km
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約40分
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離島との中距離輸送に最適
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北九州空港 ⇔ 福江空港(五島)
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約180km
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約50分
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医薬品や生鮮品の輸送用途
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北九州空港 ⇔ 熊本空港
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約170km
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約45分
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トラック代替・災害時輸送モデル
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北九州空港 ⇔ 大分空港
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約120km
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約35分
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早朝配送ルートとの連携も検討
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🚚 地上輸送との連携
- 電動航空機で空港間輸送 → 空港に設置されたヤマトの配送ハブで荷下ろし → EVトラックなどで最終配送。
- ヤマトのラストワンマイル配送網との統合で、全行程をカーボンニュートラル化。
この取り組みは、将来的には関西圏や関東圏との連携も視野に、全国に電動航空物流ネットワークを拡大することが想定されています。
添付4)
この電動航空機と従来のガソリン燃料の同様の重量の航空機との購入費、および運航費用の比較は?
ChatGPT:
電動航空機と従来のガソリン(ジェット燃料)航空機における、
「購入費」と「運航費用(1時間あたり)」の比較を、代表的な小型貨物機を想定してまとめます。
✈️ 比較対象機種のモデル(例)
分類
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電動航空機(例)
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ガソリン機(例)
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機体
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BETA Technologies「ALIA CTOL」
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Textron「Cessna 208 Caravan」
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用途
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貨物・地域輸送向け
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小型貨物・コミューター向け
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💰 購入費用(2024〜2025年時点の推定)
項目
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電動航空機(ALIAなど)
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ガソリン航空機(Cessna 208)
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本体価格
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約6〜7億円(約400〜450万ドル)
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約3.5億円(約250万ドル)
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備考
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まだ量産前の価格。インフラ費別途必要
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長年の実績あり、整備網も豊富
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⚠️ 電動機は現状やや高価だが、量産後は価格低下の見込みあり。
💸 運航費用(1時間あたり)
項目
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電動航空機
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ガソリン航空機
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エネルギー(電力/燃料)
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約2,000〜3,000円
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約15,000〜25,000円
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整備・修理費
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約5,000〜10,000円
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約20,000〜30,000円
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騒音・環境対応費
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ほぼ不要
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空港で追加コストありの場合も
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合計
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約20,000〜30,000円
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約50,000〜70,000円
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🔍 総合評価(導入判断のポイント)
観点
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電動航空機
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ガソリン航空機
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初期投資
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高い(現時点では)
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比較的安価
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運用コスト
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低い
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高い(燃料・整備)
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環境負荷
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低(CO₂ゼロ・静音)
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高(排出ガス・騒音)
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航続距離
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現状短め(〜400km)
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長距離対応(〜1,000km以上)
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規制対応
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脱炭素政策で優遇されやすい
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将来的に制限強化の可能性あり
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✅ 結論
- 短中距離の定期便貨物輸送(200〜400km)には電動航空機が将来的に優位。
- 初期投資は高いが、ランニングコスト・環境適合性でトータルでは有利になる可能性。
- 空港間の専用インフラや航路の整備が進めば、今後さらに導入が加速する見込みです。
添付5)
EV搭載のバッテリーは今後、数年間でどのくらい容量が改善されるか?
ChatGPT:
EV(電気自動車)に搭載されるバッテリーの容量や性能(エネルギー密度など)は、今後数年間で20〜50%程度の改善が見込まれています。これは、電池材料・構造・製造技術の進化によって実現される可能性が高く、以下のような見通しが立っています。
✅ 今後数年間(2025〜2030年頃)のEVバッテリー進化予測
項目
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現状(2024年)
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2027〜2030年頃の見通し
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エネルギー密度(セル単体)
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約250 Wh/kg
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350〜400 Wh/kg(約1.5倍)
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航続距離(中型EV)
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約400〜600 km
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600〜900 km(実質1.3〜1.5倍)
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充電速度
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20〜30分(80%充電)
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10〜15分(800V級システムで)
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コスト($/kWh)
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約130〜150 $/kWh
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約80〜100 $/kWh(生産規模次第)
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✅ 主な技術トレンド
- リチウムイオン電池の改良
- 高ニッケル系(NCM/NCA)→高エネルギー密度化
- LFP(リン酸鉄)→低コスト・寿命重視で普及中
- シリコン系負極の導入が進行中(特にテスラ、Sila Nanotechnologies など)
- 全固体電池(2027年以降の本格量産)
- トヨタ、日産、ホンダ、サムスン、QuantumScapeなどが開発中
- エネルギー密度で500 Wh/kg以上も理論上可能
- 充電速度・安全性・寿命に優れた性能を発揮する可能性
✅ 実用車における変化の具体例(予測)
- テスラは新型「4680セル」により2025年以降に30〜50%の容量向上を狙う
- トヨタは2027年に「全固体電池EV」を発売予定(航続距離1,000kmを目標)
- BYDやCATLはコスト重視のLFP系での密度向上を続ける見通し
✅ まとめ
- EVのバッテリーは2025〜2030年にかけて段階的に20〜50%容量向上が見込まれています。
- 全固体電池やシリコン負極などの革新技術の普及がカギ。
- 容量向上は航続距離の延伸だけでなく、バッテリーサイズや車両価格の低減にもつながります。