高齢者が抱える問題をテクノロジーで解決する、いわゆるエイジテック。
エイジテックの商品やサービスを作る企業の表彰式が先ほど行われました。
経済産業大臣賞を授賞したのは、脳卒中などを患い、麻痺した手をサポートするというリハビリ装置。
頭に着けるのは脳の信号を捉える脳波計。
装着した人が手を開くイメージをすると、波形が反応します。
すると、装具にサポートされて麻痺している手が開くという仕組みです。
株式会社ライフスケープスの取締役、林正彬CSOは次のようにおっしゃっています。
「実際に麻痺している手の動かし方は中々難しいわけですけど、こうやって、この機械がどうイメージしたらいいのかを教えてくれますので、それを繰り返し訓練することで正しいイメージの仕方を学んでいただく。」
「(この装置(LIFESCAPES 機能訓練用BMI(手指タイプ))は、全国の病院、30ヵ所に導入されており、)今、在宅向けを想定した機械の開発などもしてますので、そういったところを進めていければと思っております。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
今回、ご紹介した、経済産業大臣賞を授賞した、脳卒中などを患い、麻痺した手をサポートするというリハビリ装置。
この装置によって、麻痺している手の動かし方をどうイメージしたらいいのかを繰り返し訓練することで正しいイメージの仕方を学ぶことによって手を動かすことが出来るようになるというのです。
まだ、一部の病院にしか導入されていませんが、もし、実際に麻痺していた手が自力で動かせることが出来るという事例が複数確認出来るようになれば、とても素晴らしいと思います。
そして、在宅向けを想定した機械の開発などもしているといいます。
もし、在宅向けの装置が市販化され、脳卒中で麻痺している方の手がこうした装置を使ったトレーニングで動かせるようになれば、どんなに喜ぶでしょう。
また、麻痺した足についても、同様の装置が市販化されれば、脳卒中になって手足が麻痺した多くの方々がトレーニング次第で手足を動かすことが出来るようになり、救われるのです。
さて、日本は少子高齢化社会の先進国です。
ですから、脳卒中などにかかる高齢者が増える一方で、その介護をする人は減る傾向にあります。
そうした中、このように、高齢者が抱える問題をテクノロジーで解決するエイジテックの必要性は増々高まっていきます。
なお、エイジテック関連企業は、ライフスケープスの他にもいろいろあり、また、その役割も異なります。(添付参照)
ですから、国、すなわち厚生労働省には、こうしたエイジテック関連企業と、それぞれの企業の開発した装置の提供する機能をまとめて公表し、国民が高齢化に伴う問題に対処し易い環境づくりをしていただきたいと思います。
そして、こうした取り組みを官民一体で世界中の国々に発信していくことで、世界中の多くの高齢者の問題解決に貢献出来るようになるのです。
また、裏を返せば、日本のこうした世界的な貢献は日本のイメージアップになると同時に経済成長の一環にもなるのです。
添付)
エイジテックとは?
ChatGPT:
高齢者のQOL(生活の質)向上や介護負担の軽減を目的に、IT・IoT・AI・ロボット・ウェアラブルなどの技術を活用する分野。
急速な高齢化(特に「2025年問題」)を背景に、日本は世界でも先進的な市場となっています。
🇯🇵 代表的な日本企業とテクノロジー
企業名
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主な製品・技術
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特徴と社会的意義
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Triple W Japan
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排泄予知デバイス「DFree」
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超音波で膀胱の状態を検知。排泄の自立を支援し、介護現場の負担を軽減。
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Z-Works
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非接触型見守りセンサー
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心拍・起床・転倒を検知。カメラ非使用でプライバシー配慮。
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WHILL
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スマート電動車いす
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高齢者でも使いやすい近未来型モビリティ。デザイン性も評価。
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パラマウントベッド
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IoT連携ベッド
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睡眠や動きをセンサーで可視化し、見守りや事故防止に活用。
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aba Inc.
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介護記録支援アプリ「Care Viewer」
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スマホ・タブレットで現場の記録・報告をデジタル化。
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シルバーウッド
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VR認知症体験
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認知症当事者の視点を疑似体験し、理解とケアの質を高める。
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オリィ研究所
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分身ロボット「OriHime」
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寝たきり・重度障害の方も遠隔で社会参加可能。
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ユカイ工学
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感情ロボ「BOCCO emo」など
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音声やしぐさで高齢者の孤立を癒す。家族とのつながりも支援。
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🔧 技術面での特徴
- センサー・IoT連携(転倒・呼吸モニタリングなど)
- AIとデータ解析(異常検知、予測)
- ウェアラブル技術(活動量や健康状態の見える化)
- コミュニケーションロボット(孤独対策、心のケア)
- VR/AR技術(認知症教育や体験型ケア)
cc
📈 エイジテックが解決しようとする社会課題
課題
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エイジテックの解決アプローチ
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人手不足
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自動記録・遠隔モニタリング・ロボット支援
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孤立・孤独
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コミュニケーションロボ・遠隔会話支援
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認知症理解不足
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VR認知症体験、教育アプリ
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健康寿命の延伸
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リハビリ支援デバイス、予防モニタリング
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⚠️ 課題と今後の展望
【主な課題】
- 高齢者側のICTリテラシーの壁
- 現場導入コスト・運用の難しさ
- プライバシー問題(見守りセンサーやAIによる監視)
- 規制や制度の未整備
【今後の展望】
- AIによるケア予測・個別最適化
- スマートホームや自治体システムとの統合
- 国際展開(超高齢社会の「日本モデル」として輸出)
- e-Residency・ネットワーク国家的な社会保障設計の試み
✅ まとめ
エイジテックは、日本の社会課題に対する最先端のテクノロジー的回答であり、介護・医療・住環境のあらゆる面でイノベーションが進行中です。
将来的には、AI国家構想やデジタル公共インフラと融合し、「自立支援型社会」への転換の中核となる可能性も秘めています。