2025年03月27日
アイデアよもやま話 No.6166 「AIエージェント」が自治体の人手不足を解決する!?
昨年12月5日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界的に普及が急速に進むAI、および「AIエージェント」について取り上げていたので内容の一部をご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

チャットGPTを手掛けるオープンAIのサム・アルトマンCEOは今日(昨年12月4日)、1週間当たりの利用者数が3億人に達したことを明らかにしました。
8月末時点の2億人から短期間に急増したことになります。
ちなみに、今年3月時点では4億人に達しています。(添付1参照)
こうした中、日本国内でもAIを活用して行政の業務を効率化しようとするプロジェクトが立ち上がりました。

今日、都内(東京・港区)で開かれたのが次世代のAIと期待されているAIエージェント(添付2参照)を開発するXinobiAI株式会社の設立発表会。
創業メンバーにはソフトバンクグループの孫会長兼社長の弟で起業家の孫泰蔵氏も名を連ねています。
孫泰三氏は次のようにおっしゃっています。
「(AIエージェントについて、)自分が今まで何でもかんでもやらなければいけなかったことを代行してくれる代理人みたいなものから始まると思います。」

AIエージェントは“自律型AI”とも言われています。
AI、人工知能が人の具体的な指示なしに、あらかじめ設定した目標を達成するために必要な動作を自ら計画して実行します。
運用中に人間の判断が介在することなく、AIによって自律的に判断が行われるのが特徴です。
XinobiAIは、世界初となる行政機関向け「AIエージェント」の提供を始める方針を明らかにしました。
行政の効率化を図る狙いだといいます。

渋谷区の観光案内所を訪れる利用者数は1ヵ月に約5000〜8000人。
その約8割が外国人観光客だといいます。
しかし、こうした案内で苦労していることについて、観光案内所を運営するジェイイノベーションズの大森俊太社長は次のようにおっしゃっています。
「お店が3日間休業や臨時休業になっているとか、特に渋谷は、お店がかなり替わったりだとか、再開発で道も使えなくなったりとかというところで、常にチェックしていかなきゃいけない。」

めまぐるしく変わる街の状況。
大森さんたちは、自分たちの手で調べ、最新の状況を把握しようとしていますが、人の力では情報を見逃す可能性もあります。
渋谷区観光協会は、こうした情報収集作業や観光案内業務において、効率化やサービス向上が見込めるのではないかとAIエージェントの技術に魅力を感じているといいます。
渋谷区観光協会の金山淳吾理事長は次のようにおっしゃっています。
「(AIを導入すれば)半分ぐらいに業務量を圧縮出来るのではないかと思っていて、(導入すれば)、その半分の時間で、もっと質の高いサービスとは何だろうって考えるような、人間にしか出来ない、人間がやるべきことは何かを考える時間に充てられるのではないかと思います。」

行政からも熱い視線が注がれるAIエージェント。
その実力は?
番組キャスターがAIエージェントに声で指示を出します。
「転入届の手続きをアプリからしたいです。」
「アプリを作成して下さい。」

すると、この指示に従ってAIエージェントがコードを書き始めます。
デザインや書式などをどうするかはAIエージェントが自律的に判断してコードを書くのです。
何もせず、待つこと約4分。
行政向けAIエージェントについて、既に新潟県三条市などが導入を検討しています。
孫CEOは次のようにおっしゃっています。
「まず使ってもらって、いまいちなら、また改良して、っていうのを毎日のように繰り返せるのがAIエージェント開発の特徴なので、私たちとしては、まず無償で使って下さい、お試し下さいっていうふうにやるので、気楽に始められる。」
「いくつもの自治体さんからお話をいただいているので、順次どんどん広げていきたいと思います。」

XinobiAIによりますと、それぞれの自治体が抱えている課題は共通していることが多い中で、その対応のスピードやクオリティには自治体に差があるそうです。
そこで、AIエージェントが優れた自治体の開設事例を提案することで、行政サービスのレベルアップになると考えられているということです。
これから行政の仕事は大きく進化していきそうです。
早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さんは次のようにおっしゃっています。
「(この自治体に導入されるAIエージェントによって今後どんなことが可能になってくるかという問いに対して、)かなりのことが変わると思いますね。」
「私は大賛成ですし、行政の仕事って書類の整理とかペーパーワークっていっぱいあるじゃないですか。」
「そういうのもAIが全部やってくれるんですよ。」
「私もこれまでエージェントまでいかないんだけど、AIに作ってもらってるんです。」
「私の情報をボンボンボンボン入れると、結構私っぽい情報を処理をするんですよ。」
「だから、今後はAI練馬区とかAI群馬県とか、そういうのがどんどんどんどん出てきて、行政が効率化されると思いますね。」
「(逆にAIエージェントによって、行政の中でも無くなっていく仕事もあるのではという問いに対して、)あると思いますね。」
「これを考えるうえで、結構ヒントになるのがあると思うんですね。」
「これを考えるのにヒントになるのが“スマイルカーブ”(添付3参照)なんですね。」
「これ、元々は製造業でありまして、製造業の上流、中流、下流でいくと、比較的、中流の組み立て・加工っていうところは付加価値、収益性が低くて。」(こちらを参照)
「だから、もう少し上流とか、下流にどんどん移っていくっていう流れがあるんですよ。」
「恐らく、これと同じことが行政で起きまして、行政の“スマイルカーブ”が出てくると思うんですね。」(こちらを参照)
「こうすると、中流の情報伝達・処理って、一番AIが得意なところですから、ここに行政の方々が時間かけ過ぎだったんですよ。」
「だから、これ全部AIにまかせてることで、行政の方々は本質的に重要な政策立案の意思決定とか、あるいは逆にAIが出来ない現場の仕事ですよね。」
「こっちの方が価値がありますから、今、人手不足ですからね。」
「こういうところに仕事をシフトさせることが出来るんじゃないかと思いますね。」
「(この中流の部分、情報伝達・処理にAIが置き換わっていく時代はいつぐらいにやってくるのかという問いに対して、)私は、もう来年、もう2,3年以内に確実に来ると思います。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

番組の内容を以下にまとめてみました。

(世界初となる行政機関向け「AIエージェント」が始動)
・チャットGPTは、1週間当たりの利用者数が昨年8月末時点で2億人、そして昨年12月4日には3億人に達し、今年3月時点では更に4億人に達した
・こうした中、日本国内でもAIを活用して行政の業務を効率化しようとするプロジェクトが立ち上がった
・昨年12月4日、次世代のAIと期待されている「AIエージェント」を開発するXinobiAIの設立発表会が都内で開かれた
・創業メンバーにはソフトバンクグループの孫会長兼社長の弟で起業家の孫泰蔵氏も名を連ねている
・「AIエージェント」は“自律型AI”とも言われている
 -AIが人の具体的な指示なしに、あらかじめ設定した目標を達成するために必要な動作を自ら計画して実行する
 -運用中に人間の判断が介在することなく、AIによって自律的に判断が行われるのが特徴である
・XinobiAIは、世界初となる行政機関向け「AIエージェント」の提供を始める方針を明らかにした
 -行政の効率化を図る狙いだという

(自治体が「AIエージェント」の導入を検討)
渋谷区観光協会:
・渋谷区の観光案内所を訪れる利用者数は1ヵ月に約5000〜8000人で、その約8割が外国人観光客だという
・しかし、こうした案内で、お店が臨時休業だとか、お店が替わったりだとか、めまぐるしく変わる街の状況を常にチェックすることに苦労しており、人の力では情報を見逃す可能性もある
・渋谷区観光協会は、こうした情報収集作業や観光案内業務において、効率化やサービス向上が見込めるのではないかと「AIエージェント」の技術に魅力を感じているという
渋谷区観光協会の金山理事長は、AIを導入すれば、半分ぐらいに業務量を圧縮出来て、その半分の時間で、もっと質の高いサービスを考えたり、人間がやるべきことは何かを考える時間に充てられるのではと期待している
新潟県三条市など:
・既に導入を検討している

(AIエージェントの実力)
・例えば、転入届の手続きのアプリの作成を「AIエージェント」に指示した場合、この指示に従ってAIエージェントがコードを書き始め、デザインや書式などはAIエージェントが自律的に判断して、約4分ほどでコードを完成させる

(XinobiAIによる「AIエージェント」の行政向け展開)
・XinobiAIの孫CEOは、行政向けAIエージェントの普及に向けて、次のように考えている
 -必要に応じて改良を毎日のように繰り返せるのがAIエージェント開発の特徴なので、まず無償で自治体に使ってもらうこと
-いくつもの自治体から問い合わせがあるので、順次どんどん広げていきたいこと
・それぞれの自治体が抱えている課題は共通していることが多い中で、その対応のスピードやクオリティには自治体に差がある
・そこで、XinobiAIは、AIエージェントが優れた自治体の開設事例を提案することで、行政サービスのレベルアップになると考えている

(早稲田大学ビジネススクール教授の入山さんの見解)
・行政の仕事はペーパーワークが沢山あり、これらは全部AIで置き換えられるので大賛成である
・私もこれまでエージェントまでいかないが、AIに作ってもらっている
・だから、今後はAI練馬区とかAI群馬県とか、そういうのがどんどん出てきて、行政が効率化される
・これを考えるヒントになるのが“スマイルカーブ”である
 -元々は、製造業の上流、中流、下流でいくと、比較的、中流の組み立て・加工は付加価値、収益性が低くて、もう少し上流や下流にどんどん移っていくっていう流れがある
・恐らく、これと同じことが行政で起きて、行政の“スマイルカーブ”が出てくると思う
 -中流の情報伝達・処理は一番AIが得意なところなので、ここに行政の方々が時間かけ過ぎだった
 -これらを全部AIにまかせることで、行政の方々は本質的に重要な政策立案の意思決定、あるいは逆にAIが出来ない現場の仕事に専念出来るようになる
・こちらの方が価値があり、今、人手不足なので、こういうところに仕事をシフトさせることが出来る
・行政の“スマイルカーブ”の中流の部分、情報伝達・処理にAIが置き換わっていく時代は来年、もう2,3年以内に確実に来る

なお、最近、話題になっている中国の生成AI、低コストのDeepSeekは今年初頭に急速な成長を遂げています。(添付4参照)
1月20日のR1モデルのリリース以降、1月末までにユーザー数が1億2,500万人増加し、そのうち80%以上が1月最終週に追加されたと報じられています。
2月以降も驚異的なスピードで増えているようです。
しかも内容によっては、DeepSeekの方がチャットGPTよりも望ましい答えが得られるといいます。
このように生成AIは、凄まじいスピードで普及しているのです。

こうした中、XinobiAIは、世界初となる行政機関向け「AIエージェント」の提供を始めるといいます。
「AIエージェント」は、口頭で要求を伝えれば、数分後には「AIエージェント」が自ら要求の細かい内容を自律的に判断して、要求に応えたアプリを短期間で完成してくれるのです。
ですから、現在、手作業で処理している作業は、どんどん「AIエージェント」が自動化してくれると期待されるのです。
そうした中、既に新潟県三条市などが導入を検討しているというわけです。
また、渋谷区観光協会の金山理事長は、AIを導入すれば、半分ぐらいに業務量を圧縮出来て、質の高いサービスを考えたり、人間がやるべきことに時間に充てられるのではと期待しています。
しかも、XinobiAIは、こうした「AIエージェント」をまず無償で自治体に提供するということです。
更に、XinobiAIは、「AIエージェント」が優れた自治体の開設事例を提案することで、行政サービスのレベルアップになると考えているので、自治体全体がより優れたかたちでの「AIエージェント」の活用が見込まれます。

また、早稲田大学ビジネススクール教授の入山さんは、行政の“スマイルカーブ”の中流の部分、情報伝達・処理にAIが置き換わっていく時代は来年、あるいは2、3年以内に確実に来るとおっしゃっています、
ですから、XinobiAIの自治体への「AIエージェント」のサービス展開は短期間のうちに普及が進み、自治体の人手不足に大いに貢献すると期待出来ます。
なお、XinobiAIには、地方自治体だけでなく、行政の本丸、霞が関の行政機関にもこのサービスを展開していただきたいと思います。


添付1)

 

最近のチャットGPTの利用者数は?

ChatGPT:

 

​ChatGPTの利用者数は、近年急速に増加しています。

この成長は、個人ユーザーの自然な拡大や企業向けサービスの拡充が寄与しています。特に、大手企業が業務効率化や生産性向上のためにChatGPTを導入しており、エンタープライズ市場での採用も急増しています。将棋宮田+1AI News Updates+1AI News Updates

これらのデータは、ChatGPTが世界的に広く利用され、その影響力が増していることを示しています。

 

添付2)

 

AIエージェントとは?

ChatGPT:

 

**AIエージェント(AI Agent**とは、特定の目的を持ち、自律的にタスクを遂行するAIシステムのことです。

🔹 AIエージェントの特徴

✅ 自律性(Autonomy
・人間の指示なしに、状況を判断して行動できる。

✅ 目的指向性(Goal-oriented
・あらかじめ設定された目標を達成するために動作する。

✅ 環境との相互作用(Interaction
・ユーザーや他のAI、物理環境とやり取りしながら学習・適応する。

✅ 継続的な学習(Learning
・過去のデータやフィードバックを基に、より良い判断ができるようになる。

🔹 AIエージェントの主な種類

▶ ルールベース型エージェント
・決められたルールに従って動作する(例:チャットボット、FAQシステム)。

▶ 機械学習型エージェント
・データを学習して予測や意思決定を行う(例:レコメンドシステム、予測AI)。

▶ 強化学習エージェント
・試行錯誤しながら最適な行動を学習(例:ゲームAI、自動運転)。

▶ マルチエージェントシステム(MAS
・複数のAIエージェントが協力・競争しながら問題を解決(例:スマートシティ、物流最適化)。

🔹 AIエージェントの具体例

💡 ChatGPT
→ ユーザーの質問に回答する会話型エージェント。

💡 自動運転AITeslaFSDなど)
交通状況を認識し、安全に運転する。

💡 金融トレーディングボット
市場データを分析し、最適な売買を判断。

💡 スマートアシスタント(Siri, Google Assistant
音声での指示に応じてタスクを実行。

🔹 これからのAIエージェント

・ マルチモーダル化(テキスト、画像、音声、映像を統合)
・ 自己進化型エージェント(独自にスキルを獲得・成長)
・ ヒューマンAIコラボレーションの深化(職場や生活のあらゆる場面での活用)

AIエージェントは今後、単なるツールではなく、人間と共に働き、学び、進化するパートナーとして発展していくと期待されています! 🚀

 

添付3)

 

スマイルカーブとは?

ChatGPT:

 

✅ スマイルカーブ(Smile Curve)とは?

スマイルカーブとは、製造業における付加価値の分布を示す概念 です。
台湾・エイサー(Acer)の創業者 スタン・シー(Stan Shih) が提唱したものです。

🔹 スマイルカーブの形状と意味

スマイルカーブは、「付加価値(利益率)」と「製造工程の各段階」をグラフ化 したときに、笑顔の口のような曲線を描く ことから名付けられました。

📉 製造工程の真ん中(組立・製造)の付加価値は低い
📈 前後の工程(企画・設計、販売・ブランド戦略)の付加価値は高い

🟢 高付加価値(曲線の両端):
✅ 上流工程(企画・研究開発・設計)
✅ 下流工程(マーケティング・ブランド・販売・アフターサービス)

🔴 低付加価値(曲線の中央):
⚠️ 中流工程(製造・組立・量産)利益率が低く、競争が激しい

🔹 具体例(スマイルカーブが適用される産業)

📱 スマートフォン産業

  • 上流:AppleiPhone設計、チップ開発(高付加価値)
  • 中流:中国の工場での組立(低付加価値)
  • 下流:Appleのブランド戦略、Apple Storeでの販売(高付加価値)

🚗 自動車産業

  • 上流:EVのバッテリー技術・ソフトウェア開発(高付加価値)
  • 中流:工場での大量生産(低付加価値)
  • 下流:ディーラー販売・アフターサービス(高付加価値)

🔹 企業戦略としての活用

📌 メーカーが「組立」だけに依存すると利益率が低い上流・下流の領域に進出するのが重要!
✅ 例:Appleは製造を外部(Foxconn)に委託し、設計・販売に集中
✅ 例:Teslaはソフトウェア開発・販売戦略で高い利益率を確保

🔹 まとめ

✅ スマイルカーブとは、製造業における付加価値の分布を示す曲線
✅ 設計・研究開発(上流)と販売・ブランド(下流)が高付加価値
✅ 単なる製造・組立(中流)は利益率が低く、競争が激しい
✅ 企業は付加価値の高い分野にシフトすることで競争優位を確保! 🚀

 

添付4)

 

DeepSeekの現在のユーザー数は?

ChatGPT:

 

​中国のAIスタートアップであるDeepSeekは、2025年初頭に急速な成長を遂げています。​120日のR1モデルのリリース以降、1月末までにユーザー数が12,500万人増加し、そのうち80%以上が1月最終週に追加されたと報じられています。PANews

さらに、2月初旬にはデイリーアクティブユーザー数が3,000万人を突破し、過去最速でこのマイルストーンに到達したアプリとなりました。Crypto AI-Digest - by くりぷとべあー+1AIbase+1

これらの数値は、DeepSeekの急速な普及と市場での存在感の高まりを示しています。ただし、ユーザー数は日々変動するため、最新の情報を確認することが重要です。


 
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