2025年03月25日
アイデアよもやま話 No.6164 世界中で増加する難民の数!
昨年12月2日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界中で増加する難民の数について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

紛争や気候問題を背景に世界の難民の数は日本の人口と同じ1億2000万人以上に急増しています。(添付1参照)
来日した、難民支援の国際機関のトップがテレビ東京のインタビューに応じ、日本の企業との連携について訴えました。

内戦が続くシリア、反体制派が制圧した北部、アレッポで、政権側を支援するロシアの戦闘機などが空爆を実施しました。
長引く内戦で国外に避難した難民は約640万人に上っています(2023年末時点)
世界で、毎日、新たな難民が生み出される状況。
先週(昨年11月28日)、都内ではUNHCR=国連難民高等弁務官事務所のトップ、フィリッポ・グランディ氏がその惨状を訴えていました。
「私たちが話している、この瞬間に1億2300万人もの人々が紛争によって故郷を追われ、自分の家に住むことが出来ていない。」

グランディ氏がテレビ東京の単独インタビューに応じた前日(昨年11月27日)は、レバノンのイスラム教シーア派組織、ヒズボラとイスラエルの停戦が発効されたタイミングでした。
グランディ氏は次のようにおっしゃっています。
「(この停戦をUNHCRのトップとして、どう受け止めているかという問いに対して、)これは前向きな進展だ。」
「少なくともレバノンで起きていた非常に広範囲に及ぶ砲撃が止み、それによって引き起こされた破壊も止むことを期待している。」

ただ、1日には、イスラエル軍がレバノン南部でヒズボラのメンバーを発見し、殺害したと発表。
交戦には発展してはいないものの、互いに“停戦合意の違反”を主張していて、不安定な情勢が続いています。
グランディ氏は次のようにおっしゃっています。
「より永続的な取り決めが必要。」
「(本当に難民の数がどんどん増えていく、過去最多をし続けるという状況をどのように見ているかという問いに対して、)彼らが生きていくため、基本的なものを与えなければならないだけでなく、彼らには未来が必要、彼らには希望が必要。」

グランディ氏は、今回の来日で難民問題に取り組む日本の議員連盟と会談。
食料・医薬品などの物資に加え、教育や長期的な開発などでの日本からの継続的な支援を協議しました。
更に次のようにおっしゃっています。
「(今回の出張で、)ファーストリテイリングの柳井会長と既に会ったが、ソニーや富士通など、重要な企業のトップとも会う予定。」

継続的な支援のために、民間企業との連携を重要視しているのです。
実際に、ユニクロを展開しているファーストリテイリングは2006年からUNHCRと共同で難民を支援。
国内外の店舗での雇用の受け入れを進めています。
今後の展望について、グランディ氏は次のようにおっしゃっています。
「私がもっとも心配しているのは気候変動、紛争、移住などの課題に対処するには、各国が協力し合わなければならないこと。」
「それぞれがバラバラに動けば、これらの問題を解決出来ない。」
「(この国家間の協調が重要な中で、今度、アメリカではトランプ氏が大統領に就任することになるが、トランプ大統領に難民問題に関して求めることはあるかという問いに対して、)アメリカは最も重要な支援者である。」
「トランプ氏は、様々な問題について意見を表明していて、それは前政権、現政権と異なるものだが、UNHCRとはどんな政権・政府にも対応する。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の内容を以下にまとめてみました。

(世界中で増加する難民の数)
・紛争や気候問題を背景に世界の難民の数は日本の人口と同じ1億2000万人以上に急増している
・内戦が続くシリア、反体制派が制圧した北部、アレッポで、政権側を支援するロシアの戦闘機などが空爆を実施した
 -長引く内戦で国外に避難した難民は約640万人に上っている
・世界で、毎日、新たな難民が生み出されている

(UNHCRトップ、フィリッポ・グランディ氏の訴え)
・この瞬間に1億2300万人もの人々が紛争によって故郷を追われ、自分の家に住むことが出来ていない
・レバノンとイスラエルの停戦について、「前向きな進展」と評価し、より永続的な取り決めが必要だと指摘した
・また、増加し続ける難民に対し、「未来と希望が必要」と述べた
・日本訪問では、議員や企業と会談し、教育や長期的な支援の重要性を強調した
・ユニクロを展開するファーストリテイリングとの協力を例に、ソニーや富士通など民間企業との連携を重要視している
・更に、気候変動や紛争などの課題解決には各国の協調が不可欠と述べた
・中でも、アメリカは最も重要な支援者であるとし、UNHCRはアメリカのどんな政権・政府にも対応すると述べた

なお、添付2によれば、2023年末時点で、紛争や迫害により故郷を追われた人々の数は約1億1,730万人に達し、2024年5月には1億2,000万人を超えました。
この増加は12年連続で、過去最大の数値となっています。
2025年末までに、さらに670万人が新たに避難を強いられると予測されています。

また、添付3によれば、気候変動の影響により、世界中で、過去10年間で、気候関連の災害により約2億2,000万人が強制的に移動を余儀なくされました。
更に、世界銀行の報告書によれば、2050年までにサハラ以南のアフリカ、南アジア、中南米で合計約1億4,300万人が気候変動により移住を余儀なくされる可能性が指摘されています。
これらの数字は、気候変動が人々の生活に深刻な影響を及ぼしていることを示しており、国際社会による対策の重要性が高まっています。

また、世界の人口は約81億900万人に達しています。(添付4参照 2024年12月30日時点での推計)
ですから、ざっと世界中の1.5%、すなわち100人に1.5人が難民ということになります。
これらの統計は、世界的な難民問題が依然として深刻であり、今後も増加が予想されることを示しています。
そして、こうした難民の増加の主な要因は紛争や気候変動といいます。

要するに、紛争や気候問題を背景に世界の難民の数は日本の人口と同じ1億2000万人以上に急増しており、ざっと100人中、1.5人が難民ということになります。
これは大変な数字です。
しかも、毎年、増加傾向にあるというのです。
ですから、私たちの暮らす地球は決して平和な社会とは言えず、あるいは地球環境の観点から持続可能は社会とは言えないのです。
そうした中、アメリカのトランプ大統領は、これまでバイデン前大統領が掲げていた地球温暖化阻止に向けた対応策を止め、替わって化石燃料の活用に舵を切ったのです。
更にパリ協定からの離脱も表明し、化石燃料への依存を強化する意図を明確にしました。 これらの政策は、温室効果ガスの排出削減努力を後退させ、地球温暖化の進行を加速させる可能性が指摘されています。(添付5参照)

一方で、トランプ大統領は再選前から、自分が大統領になったら、ロシアによるウクライナ侵攻を24時間以内に止めるといったようなことを発言していました。
しかし、今のところ、その可能性はまだ見えないようです。
もし、トランプ大統領がロシアによるウクライナ侵攻を24時間は過ぎたにしても休戦にしてそのまま1年程経過するようなことがあれば、トランプ大統領がノーベル平和賞を授与する可能性があるとった見方があります。
このようにトランプ大統領は良くも悪くも評価の幅が人並外れて広い人物だと言えます。


添付1)

 

世界中の難民の数は?

ChatGPT:

​2024年5月時点で、紛争や迫害などにより故郷を追われた人の数は約12,000万人に達し、12年連続で増加しています。UNHCR+1Sputnik 日本+1

内訳は以下の通りです。

  • 難民(UNHCR支援対象者): 3,160万人UNHCR
  • 難民(UNRWA支援対象者): 600万人
  • 庇護希望者: 690万人AP News+1Le Monde.fr+1
  • その他の国際保護を必要としている人: 580万人
  • 国内避難民: 6,830万人UNHCR+1Sputnik 日本+1

これらの数字は、世界の69人に1人が故郷を追われていることを意味し、全世界人口の1%以上に相当します。

さらに、デンマーク難民評議会によれば、2025年末までにさらに670万人が新たに避難を余儀なくされると予測されています。Reuters

これらの統計は、世界的な難民問題が依然として深刻であり、今後も増加が予想されることを示しています。

難民問題に関する最新の報道

Reuters

Global displacement to rise by 6.7 million people by end of next year, aid group says

3 日前

AP News

War in Sudan has displaced over 14 million, or about 30% of the population, UN says

142 日前

 

 添付2)

 

戦争や紛争により発生する世界中の難民の数は?

ChatGPT:

​2023年末時点で、紛争や迫害により故郷を追われた人々の数は約11,730万人に達し、20245月には12,000万人を超えました。この増加は12年連続で、過去最大の数値となっています。UNHCR

特にスーダンでは、2023年に勃発した戦闘により、人口の約30%にあたる1,400万人以上が避難を余儀なくされています。さらに、アフリカ全体では過去15年間で国内避難民の数が3倍に増加し、3,500万人に達しています。これは、戦争や気候関連の災害が主な要因とされています。UNHCR JapanThe Guardian

2025年末までに、さらに670万人が新たに避難を強いられると予測されています。これらの統計は、戦争や紛争が世界中で多くの人々の生活に深刻な影響を及ぼしていることを示しています。Reuters

 

 添付3)

 

気候変動により発生する世界中の難民の数は?

ChatGPT:

​気候変動の影響により、世界中で多くの人々が住む場所を追われています。過去10年間で、気候関連の災害により約22,000万人が強制的に移動を余儀なくされました。特にアフリカでは、過去15年間で国内避難民の数が3倍に増加し、3,500万人に達しています。この増加は、戦争や気候災害が主な要因とされています。さらに、世界銀行の報告書によれば、2050年までにサハラ以南のアフリカ、南アジア、中南米で合計約14,300万人が気候変動により移住を余儀なくされる可能性が指摘されています。これらの数字は、気候変動が人々の生活に深刻な影響を及ぼしていることを示しており、国際社会による対策の重要性が高まっています。Le Monde.fr一般社団法人環境金融研究機構The Guardian

気候変動による強制移動の現状と将来予測

Le Monde.fr

En dix ans, 220 millions de personnes déplacées de force par les catastrophes climatiques

129 日前

The Guardian

Thirty-five million Africans driven from homes by war and climate disasters - report

115 日前

 

添付4)

 

現在の世界人口は?

ChatGPT:

​2024年1230日時点での推計によれば、世界の人口は約81900万人に達しています。AP News

国別の人口では、インドが144,170万人で首位となり、中国は142,520万人で2位となっています。日本は12,260万人で12位を維持しています。Yahoo!ニュース

国連の予測では、世界の人口は今後60年間で増加し、2024年の82億人から2080年代半ばには103億人でピークに達し、その後今世紀末までに102億人になると推計されています。

 

添付5)

 

トランプ大統領による政策による化石燃料の使用拡大は地球温暖化にどの程度影響を与えるか?

ChatGPT:

 

​トランプ大統領の政策は、化石燃料産業の振興を重視し、地球温暖化対策の規制を見直すものでした。​2017328日、オバマ前政権が導入した地球温暖化対策の規制を見直し、国内の化石燃料産業の振興を目指す大統領令に署名しました。さらに、パリ協定からの離脱も表明し、化石燃料への依存を強化する意図を明確にしました。これらの政策は、温室効果ガスの排出削減努力を後退させ、地球温暖化の進行を加速させる可能性が指摘されています。BBC ホームCNN.co.jp


 
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