昨年１０月２１日（月）放送の「ワールドビジネスサテライト」（テレビ東京）で「硬い」「早い」建設用３Ｄプリンターについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。
能登半島の地震や豪雨で被災したインフラの本格的な復旧に向けて、国土交通省が３Ｄプリンターの活用を検討していることがテレビ東京の取材で分かりました。
複雑な構造物を短期間で製造出来る技術を活かして復興を加速させる狙いです。
石川県の能登半島は１月に発生した地震と９月の豪雨による２重の被害を受けていて、道路や河川など、生活に欠かせないインフラに甚大な被害が出ています。
政府は、最先端の技術を活かしたインフラの復旧を模索していて、その技術の一つとして３Ｄプリンターの活用を検討しているということです。
今後、活用の方法や復旧を担う企業に対する支援のあり方など、詳細を検討する見通しです。
最先端の印刷技術が建設業界にもたらす可能性や石川県能登半島で進む本格復旧に向けた動きを取材しました。
複雑な動きをものともせず、一層一層積み上げながら、立体構造物を印刷する技術、３Ｄプリンター。
神奈川県内に製造拠点を構えるスタートアップの株式会社ポリウスを率いているのは岩本卓也共同代表と大岡航共同代表です。
２０１９年、建設業界の常識を変えてみたいと、大手コンサルティング勤務を経て、起業。
３Ｄプリンターの研究開発に従事。
動いているのは、完成したばかりで国内初の量産品という、建設用３Ｄプリンター「Ｐｏｌｙｕｓｅ Ｏｎｅ」（価格３３００万円 ２０２５年夏から納品開始）。
この日、試しに作ってもらったのは、私たちの暮らしにも身近な階段です。
約１時間で完成。
製造２日後には踏んでも跳ねても問題ない強度です。
岩本さんは次のようにおっしゃっています。
「我々は３日時点で３０ニュートン。」
「最終的には６０ニュートン台の強度が出てきます。」
通常、工事で使われる構造物は約１８ニュートンのため、３倍以上の強度に仕上がるといいます。
そして、最大の特徴について、岩本さんは次のようにおっしゃっています。
「今まで８０日以上かかるところが４０日くらいで出来たりする。」
「およそ半分で工事が終わります。」
既存の量産品で対応出来ず、職人の手で一から作らなければならない複雑な構造物ほど威力を発揮するといいます。
既に工事現場での実績も。
これまで３４都道府県、１００件以上の土木工事などで使われています。
１０日前、岩本さんの姿は石川県の金沢駅にありました。
クルマで向かったのは能登半島です。
９月の豪雨、そして元日に襲った地震と二重に被災した場所です。
岩本さんは次のようにおっしゃっています。
「（能登半島地震が）起きた２日、３日くらいから、ここで何か、やれることがあるんだったら、やらなければと思っていました。」
「使えない技術を作っても何も意味がないので、こういう時にこそ使えなかったら、何のために作ってきたのかと思っています。」
被害の全容が未だ見えていません。
道路脇でも復旧工事が続いています。
一日も早い本格復旧が求められる中、岩本さんは、３Ｄプリンターを使って被災地のインフラを再建出来ないか考えています。
そこで向き合ったのが国土交通省の担当者たち。
スピード復旧に役立つことや強度の高さについて説明すると、国土交通省 能登復興事務所の田中義太郎さんは次のようにおっしゃっています。
「（３Ｄプリンターは）汎用技術ではなく、土木で足りない部分、苦労している部分、ニッチな部分を見つけていくのがすごく大事で。」
被災現場に応じたオーダーメード型の構造物を簡単に作れる３Ｄプリンターの強みに関心を持ったようです。
被災地のインフラ復旧への活用に期待がかかる３Ｄプリンター。
本格復旧を加速させる切り札となれるのでしょうか。
被災地のインフラ復旧に３Ｄプリンターを活用しようと動き出したスタートアップ、ポリウスの岩本共同代表。
その技術に何よりも期待を寄せるのは、復興の最前線に立つ地元建設業者たちです。
吉光組の吉光成寛副社長は次のようにおっしゃっています。
「北陸だから雪が１０センチ２０センチ積もる中、復興をやっていかないといけないんで、工期が半分以下になるのは非常にでかい。」
「雪をどかしながら仕事をするんですから。」
また、ホクエツ北陸の村上拓常務は次のようにおっしゃっています。
「イノベーションを起こしたいですね、イノベーションを。」
そして、翌日、地元の建設業者と訪れた先で、岩本さんは何かを見つけました。
道路の陥没です。
吉光さんは次のようにおっしゃっています。
「このままではちょっと直すに直せないですし。」
道路に面している川の護岸は、大きな土のうが並べられただけの仮の復旧状態。
道路を作り直すためには護岸の本格復旧が必要です。
この場所に川の流れや斜面に沿った３Ｄプリンター製の基礎ブロックを設置出来れば、護岸や壊れた道路の早期復旧に貢献出来ると岩本さんは説明します。
復旧が思うように進まない被災地の現状。
３Ｄプリンターで復旧を後押ししたいと考えています。
ポリウスの岩本共同代表は次のようにおっしゃっています。
「少しでも早く、少しでも（クルマが）安全に走行出来るように道路の下側の支えをしっかりつくれるようにしたいとは思う。」
「３Ｄプリンターを活かしていければ、いいと思うので頑張ります。」
３Ｄプリンターを活用した場合の工事費用の総額は通常の１．３倍から３倍とされています。
コストを下げるためには今後いかに普及させるかが重要だということでした。
そうした中でポリウスは３Ｄプリンターの試作機の活用する事例も始まっていまして、取材した富山県の総合土木の代表は、複雑な構造物をすぐに作れるということに大きな可能性を感じると語っていたということです。
コスト面ではまだまだ課題もありますけど、こちらに建設業に３Ｄプリンターを活用するメリットをあげていただきました。
解説キャスターの原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「（まず工期が短くなるというメリットについて、）コンクリートを流し込むという工程があるんですけど、人がやると工数ですとか工期がどうしても長くなる。」
「で、これを３Ｄプリンターでやると、例えば落石を防ぐ擁壁の工事、これでだいたい工期が４割減るということなんですね。」
「で、現地に３Ｄプリンターを設置することが出きれば、運ばなくて済む。」
「で、戦争ですとか災害で破壊された都市を復旧するには非常に力を発揮するんじゃないでしょうかね。」
「（そして工期が短くなることで人手不足対策にもつながるということなのかという問いに対して、）そうですね。」
「日本は地震や災害が多いので、建築基準、あるいは建築規制がかなり厳しいですよね。」
「で、３Ｄプリンターはよその国ではかなり普及しているんですけれど、それまで中々、日本は進まなかった。」
「ただ、新型コロナウイルスの蔓延ですとか、人手不足でこの表面化によって３Ｄプリンターへの需要が高まって来て、建設現場への導入も進んできているということなんです。」
「（最後に住宅建設にも活用とありますが、どんな住宅への活用が見込めるのかという問いに対して、）まず被災地での住宅、これが候補になると思うんですね。」
「能登半島でも別の３Ｄプリンターの会社がテストケースのモデルハウスを３Ｄプリンターで作って、５０�屬任世い燭ぃ毅毅伊�円。」
「平均で２週間で出来るということなので、非常に早く対応出来る。」
「それから日本がウクライナをこれから支援するという時に、復興住宅を３Ｄプリンターでつくろうという話も出ています。」
「（いろいろと取り組みがあがっていますが、人手不足の壁がそれを乗り越えるために技術革新を生んでいくという、そのモデルケースになっていくのかという問いに対して、）そうなって欲しいですよね。」
「やっぱり、この良さを広めて、普及させることで量産をコストダウンが出来るということになって欲しいと思います。」
「（もっともっと広がって欲しいという指摘に、）はい。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
番組の内容を以下にまとめてみました。
・石川県の能登半島は１月に発生した地震と９月の豪雨による２重の被害を受けており、道路や河川など、生活に欠かせないインフラに甚大な被害が出ている
・能登半島の地震や豪雨で被災したインフラの本格的な復旧に向けて、国土交通省が３Ｄプリンターの活用を検討している
-３Ｄプリンターは、複雑な動きをものともせず、一層一層積み上げながら、立体構造物を印刷する技術である
-複雑な構造物を短期間で製造出来る技術を活かして復興を加速させる狙いである
-政府は、最先端の技術を活かしたインフラの復旧を模索しており、その技術の一つとして３Ｄプリンターの活用を検討している
-今後、活用の方法や復旧を担う企業に対する支援のあり方など、詳細を検討する見通しである
（ポリウスの３Ｄプリンターへの取り組み）
・神奈川県内に製造拠点を構える株式会社ポリウスは、岩本卓也共同代表と大岡航共同代表が２０１９年、建設業界の常識を変えてみたいと起業し、３Ｄプリンターの研究開発に従事している
・国内初の量産品という建設用３Ｄプリンター「Ｐｏｌｙｕｓｅ Ｏｎｅ」を完成したばかりである（価格３３００万円 ２０２５年夏から納品開始）
・試しに作ってもらったのは、私たちの暮らしにも身近な階段で、約１時間で完成した
-製造２日後には踏んでも跳ねても問題ない強度である
-通常、工事で使われる構造物は約１８ニュートンのため、３倍以上の強度に仕上がるという
-最大の特徴は、およそ半分の工期で仕上がることにある
・これまで３４都道府県、１００件以上の土木工事などで使われている
（能登半島で進む本格復旧に向けた動き）
・被害の全容が未だ見えていない
・国土交通省 能登復興事務所の田中さんは、３Ｄプリンターは汎用技術ではなく、土木で足りない部分、苦労している部分、ニッチな部分を見つけていくのがすごく大事だと言う
-被災現場に応じたオーダーメード型の構造物を簡単に作れる３Ｄプリンターの強みに関心を持ったようである
・一方、３Ｄプリンターの技術に何よりも期待を寄せるのは、吉光組、ホクエツ北陸といった復興の最前線に立つ地元建設業者たちである
・道路に面している川の護岸は、大きな土のうが並べられただけの仮の復旧状態で、道路を作り直すためには護岸の本格復旧が必要である
・この場所に川の流れや斜面に沿った３Ｄプリンター製の基礎ブロックを設置出来れば、護岸や壊れた道路の早期復旧に貢献出来ると岩本さんは言う
・３Ｄプリンターを活用した場合の工事費用の総額は通常の１．３倍から３倍とされている
-コストを下げるためには今後いかに普及させるかが重要だという
・そうした中、ポリウスは３Ｄプリンターの試作機の活用する事例も始まっている
-富山県の総合土木の代表は、複雑な構造物をすぐに作れるということに大きな可能性を感じると言う
（建設業に３Ｄプリンターを活用する３つのメリット）
コスト面ではまだまだ課題もあるが、建設業に３Ｄプリンターを活用するメリットは以下の３つがあると原田キャスターは指摘する
�々�数削減・工期短縮
・コンクリートを流し込む工程があるが、人がやると工数や工期が長くなる
・３Ｄプリンターでやると、例えば落石を防ぐ擁壁の工事の工期が４割ほど減るので人手不足対策にもつながる
・現地に３Ｄプリンターを設置することが出きれば、運ばなくて済む
・戦争や災害で破壊された都市を復旧するには非常に力を発揮する
�⊃夕衂埖�対策
・日本は地震や災害が多いので、建築基準、あるいは建築規制がかなり厳しい
・３Ｄプリンターの普及は中々、日本では進まなかったが、新型コロナウイルスの蔓延や人手不足で３Ｄプリンターへの需要が高まって来て、建設現場への導入も進んできている
��住宅建設にも活用
・まず被災地での住宅が候補になる
-能登半島でも別の３Ｄプリンターの会社がテストケースのモデルハウスを３Ｄプリンターで作って、５０�屬婆鵤毅毅伊�円という
-平均で２週間で出来るという
・こうしたモデルハウスがモデルケースになることを期待したい
・日本がこれからウクライナ支援する時に、復興住宅を３Ｄプリンターでつくろうという話も出ている
・建設業に３Ｄプリンターを活用する良さを広めて、普及させることで量産によるコストダウンを期待したい
番組を通してだけでも、３Ｄプリンターの用途は、今や以下のように広がっているのです。
・建物の階段
・落石を防ぐ擁壁の工事
・護岸や壊れた道路の修復
・被災地での住宅
そして、注目すべきは、日本は地震や災害が多いので、建築基準、あるいは建築規制がかなり厳しいということです。
こうした厳しい基準、あるいは規制をクリアした３Ｄプリンター技術は、海外展開するうえで大きな強みになると思います。
ですから、日本が国内の被災地の復興のみならず、海外のウクライナ、あるいはイスラエルによる空爆で廃墟と化したガザ地区をこれから支援するという時の復興住宅などを建築する際、日本の３Ｄプリンター技術は大いに役立つと思います。
さて、３Ｄプリンターについては、これまでアイデアよもやま話 No.6103 米テキサスに世界最大の３Ⅾプリンター住宅街！などで何度となくお伝えしてきました。
アメリカでは、既に３Ⅾプリンター住宅街まで誕生しているのです。
なお、３Ⅾプリンターの建築業への活用での最先端の事例（添付１参照）の中で、複数階建て住宅があります。
メルボルンでは、Luyten社がオーストラリア初となる3Dプリントによる複数階建て住宅の建設を進めています。
番組の事例では、３Ｄプリンターを活用した場合の工事費用の総額は通常の１．３倍から３倍とされているといいますが、メルボルンの事例では、4ベッドルームの住宅は約５週間で完成予定で、従来の建設方法に比べて２５〜３０％のコスト削減が期待されているといいます。
どこに３Ｄプリンターを活用した場合のコストの差が出てくるのか、気になるところですが、今や３Ｄプリンターによる複数階建て住宅の建設が約５週間で完成予定という事例まで出てきているのです。
これまでの工法では信じられないほどの短期間です。
更に、３Ｄプリンターによるホテルがアメリカのテキサス州で来年開業予定といいます。
ですから、１０年後、２０年後には、日本でも３Ｄプリンターによる住宅がちらほら見かけられるようになるのではないかと思います。
ちなみに、月など他の惑星での施設のほとんどは３Ｄプリンターによるものと期待されています。（添付２参照）
なお、レゴリス（添付３参照）は、単なる「宇宙の砂」ではなく、月や火星での居住や資源活用に欠かせない重要な素材です。
ですから、今後、３Ⅾプリンター技術と組み合わせて、宇宙開発の鍵を握る存在となると見込まれます。
最後に、将来を見据えた３Ｄプリンターの用途の可能性について、添付４を参照下さい。
今後の技術革新により、驚くほど広い範囲での活用が見込まれます。
ですから、短納期、低コストといったメリットのある３Ｄプリンターの業界は将来的には一大産業に成長していると、大いに期待出来ます。
添付１）
３Ⅾプリンターの建築業への活用での最先端の事例は？
ChatGPT:
3Dプリンターの建築業への活用は、近年、世界各地で革新的な事例が増えています。以下に最先端の事例をいくつかご紹介します。
オーストラリア初の3Dプリントによる複数階建て住宅
メルボルンでは、Luyten社がオーストラリア初となる3Dプリントによる複数階建て住宅の建設を進めています。この4ベッドルームの住宅は、約5週間で完成予定で、従来の建設方法に比べて25〜30%のコスト削減が期待されています。
theguardian.com
世界初の3Dプリントホテル「El Cosmico 2.0」
テキサス州マーファでは、世界初の3Dプリントホテル「El Cosmico 2.0」が2026年に開業予定です。このプロジェクトは、巨大な3Dプリンターを使用して独特の建築デザインを実現し、1泊あたり200〜445ドルの価格帯で提供される予定です。
people.com
日本における大林組の3Dプリンター実証棟「3dpod」
日本では、大林組が3Dプリンターを活用して建築基準法に基づく建物「3dpod」を完成させました。この建物は、壁や床などの地上構造物のすべてを3Dプリンターで製造しており、国内初の試みとして注目されています。
watch.impress.co.jp
これらの事例は、3Dプリンター技術が建築業界での可能性を広げ、効率的かつ持続可能な建設手法として期待されていることを示しています。
最新の3Dプリンター建築プロジェクト
theguardian.com
See how Australia's first 3D-printed multi-storey house is being built: four bedrooms in five weeks
昨日
news.com.au
Insane detail in Aussie CEO's new house
25 日前
people.com
World's First 3D-Printed Hotel Is Coming to Texas in 2026 - Here's How Much It Will Cost to Stay There
164 日前
添付２）
月など他の惑星での施設のほとんどは３Ｄプリンターによるものではないか？
ChatGPT:
はい、その可能性は非常に高いです。月や火星などの惑星での基地建設では、輸送コストや建築資材の制約から、3Dプリンター技術が主要な建築手法となると考えられています。以下の理由から、3Dプリンターが宇宙建築に適しているとされます。
- 地球からの輸送コスト削減
宇宙に物資を運ぶには莫大なコストがかかります。NASAの試算では、1kgの物資を地球から月に運ぶには数千ドル以上の費用がかかるとされています。そのため、現地の資源（レゴリス＝月の砂 添付３参照）を活用して構造物を作れる3Dプリンターが不可欠です。
- 現地資源（レゴリス）の活用
ESA（欧州宇宙機関）やNASAは、月のレゴリス（砂や岩石）をバインダー（接着剤）と混ぜて3Dプリントし、建築材料として利用する技術を開発中です。これにより、地球から建材を持ち込む必要が大幅に減ります。
- 極限環境への適応
月面や火星では、極端な温度変化や宇宙放射線の影響が問題となります。3Dプリンターで建設される施設は、放射線防御のために厚みを調整したり、ドーム状の形状にすることが可能です。
実際のプロジェクト・事例
- NASA × ICON社の「Project Olympus」
NASAはICON社と提携し、月面基地の3Dプリント技術を開発しています。このプロジェクトでは、月のレゴリスを使用した3Dプリンティング技術で、月面に持続可能な基地を構築する計画です。
- ESA × Foster + Partnersの月面基地構想
欧州宇宙機関（ESA）は、英国の建築設計事務所 Foster + Partners と協力し、3Dプリンターでドーム型の月面基地を建設する計画を発表しました。基地はレゴリスを使用し、放射線や微小隕石からの防御を目的としています。
- NASA × BIG（ビャルケ・インゲルス・グループ）
建築事務所BIGもNASAと協力し、月や火星に適した3Dプリント建築のデザインを研究中です。3Dプリンターを使って、モジュール式の建築を短期間で作れる技術を開発しています。
結論
将来的に、月や火星などの惑星での建築のほとんどは、3Dプリンターによるものになる可能性が極めて高いです。すでに各国の宇宙機関や企業がこの技術を研究・実証実験しており、2030年代には3Dプリンターで作られた月面基地が運用される可能性もあります。
添付３）
レゴリスとは？
ChatGPT:
**レゴリス（Regolith）**とは、月や火星、小惑星などの天体の表面を覆う砂や砕けた岩石の層のことを指します。地球でいう「土壌」に似ていますが、大気や水の影響を受けず、細かい塵や砂状の岩石の破片でできています。
レゴリスの特徴
- 非常に細かい粒子
- レゴリスは、微細な粉末状で、摩擦が大きく粘着性があるため、宇宙服や機械の部品に付着しやすい。
- 鋭利な形状
- 月のレゴリスの粒子は角張っており、削られたガラスのように鋭いため、宇宙飛行士の装備や機械にダメージを与えることがある。
- 放射線を遮蔽する性質
- 大気のない月や火星では、宇宙放射線や太陽風が直接降り注ぐため、レゴリスを厚く積むことで放射線のシールドとして利用可能。
- 現地建材として利用可能
- NASAやESAは、レゴリスを使った3Dプリンター建築の研究を進めており、月面基地建設の材料として注目されている。
レゴリスの主な種類
- 月のレゴリス（Lunar Regolith）
- 主にシリカや酸化鉄、チタンを含む。
- 極めて乾燥しており、長年の微小隕石の衝突によって形成された。
- 火星のレゴリス（Martian Regolith）
- **酸化鉄（赤さび）**を多く含み、火星の表面を赤く見せる原因。
- 有害な過塩素酸塩が含まれており、利用には処理が必要。
- 小惑星のレゴリス
- 月や火星と異なり、水や有機物を含む可能性がある。
- 資源採掘の対象としても研究されている。
レゴリスの活用
- 3Dプリント建築
- レゴリスを使って月面基地の建材を作るプロジェクトが進行中（NASA × ICON、ESA × Foster + Partners など）。
- 酸素・燃料の抽出
- レゴリスから酸素を取り出し、宇宙飛行士の呼吸やロケット燃料として利用する研究が進む。
- 宇宙農業
- レゴリスを加工し、火星や月での植物栽培を試みる実験も行われている。
結論
レゴリスは、単なる「宇宙の砂」ではなく、月や火星での居住や資源活用に欠かせない重要な素材です。今後、3Dプリンター技術と組み合わせて、宇宙開発の鍵を握る存在となるでしょう。
添付４）
３Ｄプリンターの用途の可能性は？
ChatGPT:
3Dプリンターの用途は年々拡大しており、さまざまな分野で活用されています。今後の技術革新により、新しい可能性も広がると考えられます。主な用途とその可能性を紹介します。
- 建築・インフラ
✅ 現在の活用
- コンクリート3Dプリンターで住宅や橋を建設
- 例：ICON（米国）が3Dプリント住宅を提供、オランダでは3Dプリント橋が完成
- 災害地域での緊急避難シェルター建設
- 月や火星の基地の建設（レゴリスを材料に利用）
🔮 未来の可能性
- 自律型ロボットが3Dプリントで都市を作る
- スマートインフラ（センサー内蔵の建築物）が普及
- 宇宙コロニーの建築が現実化
- 医療・バイオ
✅ 現在の活用
- 義肢や補装具（患者ごとにカスタム可能）
- 人工骨・インプラントの作成
- バイオプリンティング（細胞を使った3Dプリント）
🔮 未来の可能性
- 完全な人工臓器の3Dプリント
- 再生医療と組み合わせた臓器修復
- ナノ3Dプリンターで細胞レベルの医療機器作成
- 航空・宇宙
✅ 現在の活用
- ロケットエンジン部品の3Dプリント
- 例：SpaceXやBlue Originがエンジン部品を3Dプリント
- 国際宇宙ステーション（ISS）で部品をプリント
🔮 未来の可能性
- 宇宙での大型構造物の自動建設
- 宇宙探査機や基地のその場製造
- 小惑星から採取した素材を利用した3Dプリント
- 自動車・製造業
✅ 現在の活用
- 自動車部品の試作
- 例：フォードやBMWがカーボンファイバー部品を3Dプリント
- 航空機の軽量化部品の製造
🔮 未来の可能性
- 完全3Dプリントの車が登場
- スマートファクトリーでオンデマンド生産
- 自動車のカスタムパーツを家庭でプリント
- 食品
✅ 現在の活用
- チョコレートやケーキの装飾
- パスタやピザの3Dプリント
- NASAの宇宙食開発
🔮 未来の可能性
- タンパク質3Dプリントで持続可能な食糧生産
- 個人の栄養に合わせたカスタム食品
- 宇宙食のその場生産
- ファッション・アート
✅ 現在の活用
🔮 未来の可能性
- 全身3Dスキャン→パーソナル衣類プリント
- 持続可能なファッション（廃棄物ゼロ）
- バーチャルデザインと3Dプリントの融合
- 教育・研究
✅ 現在の活用
- 教育用の3Dモデル作成
- 地質学や考古学の遺跡の再現
🔮 未来の可能性
- VR/ARと組み合わせた体験学習
- 分子レベルの3Dプリントで新しい薬品開発
🔻 まとめ
3Dプリンターは、建築・医療・宇宙・食品・アートなど、あらゆる産業で活用が広がっており、未来の社会を変える可能性を秘めています。特に、宇宙開発や医療、環境分野では、持続可能な社会を実現する鍵になるでしょう。
