前回は生成AIによる偽情報を活用したビジネスについてお伝えしました。(参照:アイデアよもやま話 No.6151 広がる生成AIによる偽情報を活用したビジネス!)
そこで、今回は生成AIを活用した軍事的利用についてお伝えします。
生成AIを活用した軍事的利用には以下のようなものがあります。(添付1参照)
1. 情報戦・プロパガンダ
✅ 偽情報・心理戦
2. 指揮・戦略支援
✅ AIによる戦場の状況分析
✅ 電子戦(サイバー・電磁戦)
3. 兵器システムへの応用
✅ 自律型兵器(LAWS: Lethal Autonomous Weapons Systems)
✅ 自動化された補給・防衛
4. 軍事訓練・シミュレーション
こうしてみると、今、生成AIを活用したクルマの自動運転の時代が本格的に到来しようとしているように、戦争も生成AIやドローンも含めたロボットの活用による自動化に向けた取り組みが進むことは間違いありません。
要するに戦争の完全自動化です。
こうした時代になると、戦争のスピードは非常に速くなります。
なぜならば、ヒト、すなわち兵士が主体の時代は、24時間、戦い続けることは不可能ですが、また悪天候や夜間は戦闘があまり行われませんが、戦争が自動化されてしまえば、物理的には24時間、365日、休みなく連続して行われてしまうからです。
また、戦争の完全自動化への移行期の戦争はまるでゲーム感覚の戦争になると思われます。
このように、これからの戦争においては、ゲームの世界のように、どんどんヒトの命が軽々しくなっていくとも思われます。
そして、短期間のうちに多くの人の命が奪われてしまうのです。
なお、今の選挙は、“SNSを制する候補者が選挙を制する”と言われるぐらい、情報戦の重要さが明らかになっています。
ですから、これからの戦争も情報戦・プロパガンダの重要さを増していくと思われます。
ということで、これからの戦争も“SNS、AIを制する国が勝利する”と言われる時代になるかもしれません。
なお、生成AIを活用した軍事的な事例には以下のものがあります。(添付2参照)
1. ウクライナにおけるAI搭載ドローンの活用
2. 米国防総省の「プロジェクト・メイヴン」
3. 英米豪によるAIドローンの共同演習
4. イスラエルによるAIを用いたターゲティングシステム
これらの事例は、生成AIが現代の軍事作戦において重要な役割を果たしていることを示しています。
しかし、AIの軍事利用には倫理的・法的な課題も伴うため、慎重な運用と国際的な議論が求められているといいますが、ロシアによるウクライナ侵攻における、プーチン大統領による「いざという時には核兵器の使用も辞さない」といった発言があるように、全ての国が国際法を守るということは期待出来ないのです。
ですから、少なくとも核兵器の使用が絶対的に“使用禁止”となる時代を迎えない限り、“人類滅亡の危機”から逃れることは出来ないのです。
そこまで至らなくても、AI兵器の暴走で、戦闘状態の収拾がつかなくなるといった事態も想定されるのです。
そもそも、SNS上の偽情報の氾濫から戦争に突入するといった事態も起こり得るのです。
要するに、生成AIの活用により、人類の戦争は“未知の領域”に入りつつあるのです。
添付1)
生成AIを活用した軍事的利用にはどんなものがあるか?
ChatGPT:
生成AIを活用した軍事的利用
生成AI(Generative AI)は軍事分野でも活用が進んでおり、特に情報戦や戦略支援、兵器の開発・運用に影響を与えています。以下に具体的な利用例を紹介します。
- 情報戦・プロパガンダ
✅ 偽情報・心理戦
- ディープフェイク動画・音声の生成
- 敵国の指導者や軍幹部が虚偽の声明を発表しているような動画を作成し、混乱を誘発。
- 例:「指導者が降伏を宣言した」などのフェイク動画を拡散し、士気を低下させる。
- AIによるSNS操作
- ボットネットを用いた情報拡散・世論操作。
- 例:敵国の国民の不満を煽る偽ニュースを大量に発信。
- 偽の軍事情報の拡散
- AIが偽の戦況報告を作成し、敵の意思決定を誤らせる。
- 指揮・戦略支援
✅ AIによる戦場の状況分析
- リアルタイム戦況分析
- 戦場のドローン映像や衛星画像をAIが解析し、敵軍の動きを予測。
- 戦闘シミュレーション
✅ 電子戦(サイバー・電磁戦)
- 敵の通信妨害・欺瞞戦術の自動生成
- 自動ハッキング・防御
- AIがサイバー攻撃を自動実行、または防御を最適化。
- 兵器システムへの応用
✅ 自律型兵器(LAWS: Lethal Autonomous Weapons Systems)
- ドローン兵器のAI制御
- AIが敵の識別・攻撃判断を行う自律型ドローン。
- 例:「カミカゼ・ドローン」が敵兵を識別し、自動攻撃。
- 自動射撃システム
✅ 自動化された補給・防衛
- AIによる兵站(ロジスティクス)の最適化
- 自動防衛システム
- 軍事訓練・シミュレーション
✅ 仮想戦闘シナリオの生成
- 戦争シミュレーション
- 生成AIが無数の戦闘シナリオを作成し、指揮官の訓練に活用。
- AIが対戦相手となるバーチャル訓練
- 戦闘機や戦車の訓練用シミュレーターにAIを導入し、リアルな戦闘状況を再現。
リスクと倫理的問題
❌ 誤情報の暴走
- フェイクニュースや偽映像が暴走し、意図しない国際紛争を引き起こす可能性。
❌ AI兵器の暴走
- 自律型兵器が誤認識により無関係なターゲットを攻撃する危険性。
❌ 戦争のハードル低下
- AIによる自動化が進むことで、戦争の意思決定が軽くなり、紛争が増える懸念。
まとめ
生成AIは軍事分野で情報戦・戦略支援・兵器システムの自動化などに活用されています。一方で、倫理的問題や安全管理の課題も多く、国際的な規制が求められています。
添付2)
生成AIを活用した実際の軍事的な事例は?
ChatGPT:
生成AI(Generative AI)は、近年の軍事分野においてさまざまな形で実用化されています。以下に具体的な事例を紹介します。
- ウクライナにおけるAI搭載ドローンの活用
ウクライナでは、AIを搭載した無人航空機(ドローン)が戦場で積極的に使用されています。これらのドローンは、自律的に敵の位置を特定し、攻撃を行う能力を持っています。特に、AI技術の導入により、ドローンの自律性が向上し、敵の電子戦対策に対抗する取り組みが進められています。
nypost.com
- 米国防総省の「プロジェクト・メイヴン」
米国防総省は、「プロジェクト・メイヴン」と呼ばれるプロジェクトを通じて、AIを活用した画像解析技術を開発しています。このプロジェクトは、無人航空機が収集した映像データをAIで解析し、敵の活動や脅威を迅速に特定することを目的としています。これにより、戦場での意思決定のスピードと精度が向上しています。
en.wikipedia.org
- 英米豪によるAIドローンの共同演習
英国、米国、オーストラリアは、AIを搭載した自律型ドローンを用いた共同軍事演習を実施しました。この演習では、ドローンが自律的に敵の車両を検知・攻撃する能力が試験され、AI技術の戦術的有用性が確認されました。
thetimes.co.uk
- イスラエルによるAIを用いたターゲティングシステム
2023年のイスラエルとハマスの紛争において、イスラエル軍は「ハブソラ」や「ラベンダー」といったAIシステムを活用し、攻撃目標の選定を行いました。これらのシステムは、大量のデータを解析し、攻撃対象となる建物や人物のリストを自動生成することで、作戦の効率化を図りました。
en.wikipedia.org
これらの事例は、生成AIが現代の軍事作戦において重要な役割を果たしていることを示しています。しかし、AIの軍事利用には倫理的・法的な課題も伴うため、慎重な運用と国際的な議論が求められています。
AI技術が変革する現代の戦争:ウクライナとロシアのドローン戦争
nypost.com
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