昨年10月9日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界初 ”体の動き”を伝送する技術について取り上げていたのでご紹介します。
NTTコミュニケーションズが今日(昨年10月9日)、発表したのは、通信技術を使って“体の動き”を伝送する技術です。
離れた相手にリアルタイムで動きを伝えられるようになれば、どんなな未来がうまれるのでしょうか。
NTTグループが開いた最新テクノロジーの展示会、ドコモビジネスフォーラム。
展示されていたのが、離れた相手に手の動きを伝送する技術です。
どういうものなのか、竹崎番組キャスターが体験しました。
こちらのブースの説明員、NTTコミュニケーションズの荘司哲史さんは次のようにおっしゃっています。
「私の(手の)位置を触覚だけで竹崎さんの方で認識していただいて、ボールのある場所を指していただいているというデモです。」
振動の強さは変わらないんですが、方向が勝手に導かれていくのです。
この技術、カギは手に持った3Dハプティクス(添付1参照)という端末です。
こちらの手を動かせば、端末から特殊なパターンの振動が伝わり、その刺激によって脳が錯覚し、手を動かそうとする感覚を感じて、その通りに手が誘導されるというものです。
荘司さんは次のようにおっしゃっています。
「(どうして触角を人から人へ伝えようと思ったのかという問いに対して、)技術者の直感で面白そうだなと思ったのもありますけども、音声と動画だけだとちょっと何か伝わりづらいと。」
「そういう意味では、人と人がつながる上で、触覚は、情報としては、そんなに多くないんですけども、リアリティを感じる上では重要な情報と考えております。」
書道家が海外にいる人に筆の運びを伝えたり、医学療法士が遠隔でリハビリを行ったりするなど、数年後の実用化を目指します。
こちらの技術、現在は実証実験の段階ですが、近い将来、目の不自由な方の通勤や買い物を遠くから見守って、デバイスを通じて誘導するなどのサポートに活用していきたいととも話されていました。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
番組の内容を以下にまとめてみました。
(NTTコミュニケーションズが発表した、通信技術を使って“体の動き”を伝送する技術)
・こちらの手を動かせば、端末から特殊なパターンの振動が伝わり、その刺激によって脳が錯覚し、手を動かそうとする感覚を感じて、その通りに手が誘導される
・人と人がつながる上で、触覚は、情報としては、そんなに多くないが、リアリティを感じる上では重要な情報と考えられる
・書道家が海外にいる人に筆の運びを伝えたり、医学療法士が遠隔でリハビリを行ったりするなど、数年後の実用化を目指している
・この技術、現在は実証実験の段階だが、近い将来、目の不自由な方の通勤や買い物を遠くから見守って、デバイスを通じて誘導するなどのサポートに活用していきたいという
確かに、今はネット社会なので、あらゆるものはデータ化されることによって世界中の誰とでも、あるいはあらゆるモノとつながることが出来ます。
まさにIoT(添付2参照)社会と言えます。
そうした中、今回ご紹介した技術は、通信技術を使うことにより、“体の動き”を誰かに伝送することを可能にしたのです。
番組では、この技術の活用事例として、書道家による筆の運び、そして医学療法士によるリハビリを遠隔でも出来るようになるという事例を紹介していました。
他にもピアノやギターといった楽器の演奏方法を伝えるのにも利用出来ると思います。
更に、腕の動きだけでなく、体全体の動きを伝送することが出来るようになれば、例えば、太極拳など、この技術によって伝える対象が更に広がります。
そうなると、誰でもがプロの演奏やアスリートの動きの技術を体全体で学ぶことが出来るようになるのです。
ということで、今回ご紹介した、通信技術を使って“体の動き”を伝送する技術は、“体の動き”に関して大きな可能性を秘めていると言えます。
なお、こうした技術は、これまでご紹介してきた遠隔での手術指導(参照:アイデアよもやま話 No.5641 遠隔での手術指導による医師の育成!)と似ています。
また、こうした通信技術をスムーズに伝えるIOWN(参照:アイデアよもやま話 No.6083 IOWNが国際回線として初めて台湾開通したことの意味するもの!)も欠かせないのです。
添付1)
3Dハプティクスとは?
ChatGPT:
3Dハプティクスとは、触覚(ハプティクス)技術を利用して、三次元空間(3D)での触覚フィードバックを実現する技術のことです。
3Dハプティクスの特徴
- 仮想空間での触覚再現
- VR/AR環境で物体の「硬さ」「重さ」「質感」などを指先や手のひらで感じられる。
- 超音波・振動・力覚フィードバック
- 超音波や電気刺激、振動モーターなどを使い、3D空間での触感を再現。
- 視覚・聴覚との融合
- VRゴーグルや3D映像と組み合わせ、よりリアルな体験が可能。
3Dハプティクスの活用分野
- VR/AR(ゲーム、トレーニングシミュレーション)
- 医療(リモート手術、触診トレーニング)
- ロボット操作(遠隔ロボットの操作、触覚付き義手)
- デザイン・製造(仮想モデリング、3Dデザイン作業)
3Dハプティクス技術は、**「触れるVR」**の実現に向けて重要な役割を果たしており、今後の発展が期待されています。
添付2)
IoTとは?
ChatGPT:
**IoT(Internet of Things、モノのインターネット)**とは、インターネットを通じてさまざまなモノ(デバイス)が相互に接続され、データの収集や制御ができる技術のことを指します。
IoTの特徴
- データ収集
- センサーを通じて環境や機器の情報(温度、湿度、位置、動きなど)を取得。
- インターネット接続
- データ分析・制御
- AIやビッグデータを活用して分析し、機器を自動制御したり、適切な判断を支援。
IoTの具体的な活用例
- スマートホーム(照明・エアコン・家電の遠隔操作)
- 自動車(自動運転、リアルタイムナビゲーション)
- 医療(遠隔診療、健康管理デバイス)
- 工場・産業(スマートファクトリー、設備の自動監視)
- 農業(土壌・気象データを活用したスマート農業)
IoTは、今後ますます発展し、私たちの生活や産業を大きく変える技術として注目されています。