2025年02月14日
アイデアよもやま話 No.6131 AI時代に求められる人材とは!
前々回、前回と、”AIクローン”企業、株式会社オルツの株式上場、そして自社内での働き方についてお伝えしました。(参照:アイデアよもやま話 No.6129 ”AIクローン”企業が上場!アイデアよもやま話 No.6130 ”AIクローン”企業、オルツの時代を先取りした働き方!
そうした中、2月7日(金)放送の「鳥羽慎一モーニングショー」(テレビ朝日)でもオルツ社について取り上げていたので内容の一部をご紹介します。

まず、番組ではAIを大きく以下の2つに分類していました。
生成AI :指示や質問に応えたり、文章や画像を作ったりする
自律型AI:具体的指示がなくても自ら考えて行動する

生成AIの代表格はチャットGPTです。
で、この自律型AIを活用している企業として、”AIクローン”を開発するオルツを取材していました。
この番組でも米倉社長に代わって、米倉社長の”AIクローン”が取材の途中まで対応していましたが、きちんと受け答えしていました。
以下は取材者と米倉社長の”AIクローン”とのやり取りの内容の一部です。
Q「社長本人とクローン、それぞれ、今、どのような仕事をしているのでしょうか?」
A:「クローンは僕の分身として、様々な業務をサポートしています。」
  「例えば会議やイベントでのプレゼンテーションなど、ルーチンワーク(日常業務)を効率的に進めています。」
「本人である僕は戦略的な意思決定や新しいプロジェクトの創出といったクリエイティブな業務に集中しています。」
Q:「アナウンサーの仕事をAIが将来やっていませんか?」
A:「そうですね、アナウンサーの仕事は確かにAIにサポートされることが増えてきていますが、人間の感性や温かみを伝える場面では、やはり人間の力が必要とされ続けるでしょう。」
  「将来的にも需要がありますよ。」
Q:「ありがとうございます。」
  「すごく勇気づけられました。」
A:「これからも一緒に未来を切り開いていきましょう。」

こうしたやり取りを続けていると、米倉社長、ご本人が会議室に入ってきました。
そこで、社長とクローン、考え方に違いはないのか、同じ質問を投げかけてみました。
まず、会社に欲しい人材はどんな人かについて:
AIクローン:「技術革新を一緒に出来るクリエイティブ、柔軟な考えを持った方を歓迎してます。」
米倉社長  :「やっぱりクリエイティブな人が大事だと思っています。」

一言一句とはいかないものの、同じような答えが返ってきました。
次に部下と働く上で大事にしていることについて:、
AIクローン:「部下とのコミュニケーションと信頼関係を大切にしています。」
米倉社長  :「一人一人の才能を引き出すような、橋渡しするようなコミュニケーションを意識しています。」

取材中、横でずっと頷いている自身のクローンについて、米倉社長は次のようにおっしゃっています。
「体感すると分かるんですけど、気持ち悪いんですよね。」
「(7,8割は同じような答えですが、これについて、)ライトなコミュニケーションは十分出来始めているのかなと思います、」

こうした状況について、AI研究者の今井翔太さんは次のようにおっしゃっています。
「(自立型AIは今後どう取り入れられて、仕事は変わっていくのかについて、)これは単純作業とか、やっていてつまらない。」
「人間がちょっとやるべきじゃないみたいなことは、AIが担って、人間はより高度な戦略的意思決定とか、あるいは非常に責任の多い仕事に集中出来るようになります。」
「例えば、請求書を書くとか、その他、いろんな社内で必要な事務処理とか、そういうのはAIがやることになると思います。」
「人間がやっていても、あまり面白くない単純作業だと。」
「で、変わりに会社全体のビジョンを決めるとか、大まかな方向を決めるとか、そういうことは人間がやるみたいなことになると思います。」
「で、実際、僕とかもプログラミングとか、一部は結構AIに任せて、ある程度、自動的に出来る状況になっているので、そういう状況は今後どんどん広がっていくんじゃないかなと思います。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

番組の内容を以下にまとめてみました。

(業務の役割分担)
米倉社長  :戦略的な意思決定や新しいプロジェクトの創出といったクリエイティブな業務
AIクローン:会議やイベントでのプレゼンテーションなど、ルーチンワーク(日常業務)

(会社に欲しい人材)
米倉社長  :クリエイティブな人
AIクローン:技術革新を一緒に出来るクリエイティブ、柔軟な考えを持った方

(部下と働く上で大事にしていること)
米倉社長  :一人一人の才能を引き出すような、橋渡しするようなコミュニケーション
AIクローン:部下とのコミュニケーションと信頼関係を大切にすること

(米倉社長が自身のクローンについて感じること)
・気持ち悪い
・ライトなコミュニケーションは十分出来始めている

(AI研究者、今井さんの見解)
・社内で必要な事務処理などの単純作業は、自立型AIが担って、人間はより高度な戦略的意思決定とか、あるいは非常に責任の多い仕事に集中出来るようになる
・会社全体のビジョンを決めるとか、大まかな方向を決めるとかということは人間がやるようになる
・プログラミングなども一部はAIに任せて、ある程度、自動的に出来る状況になっているので、そういう状況は今後どんどん広がっていく

なお、取材者と米倉社長の”AIクローン”とのやり取りの中で、”AIクローン”が「人間の感性や温かみを伝える場面では、やはり人間の力が必要とされ続ける」と発言したのにはちょっと驚きました。
この言葉は、米倉社長が以前、何かのミーティングでの発言とか、ご自分の考えをメモとして残したものをデータ化して”AIクローン”に伝えたものと考えられます。
というのは、”AIクローン”の世界観はあくまでもデジタルデータに基づくからです。
確かに、いかに”AIクローン”が進化したとしても、人間の感性や温かみまで十分に伝えるのは難しいと思います。
ですから、今後とも人間の思い付くものは、時には”AIクローン”も思いつかないような内容になると期待出来るのです。
しかし、そうしたものもデジタル化して”AIクローン”が学ぶことにより、派生したアイデアが生まれてくるのです。
人間と”AIクローン”は未来永劫、互いに刺激し合いながら進化を続けていくと思われます。

また、米倉社長が自身の“AIクローン”について、一言一句とはいかないものの、同じような答えが返ってきたことに対し、ライトなコミュニケーションは十分出来始めているとおっしゃっているように、今後とも自身のAIクローンが米倉社長についての様々なデータを蓄積するにつれて、100%には及ばなくても米倉社長、ご本人の発言などのアウトプットに近いアウトプットにかなり近くなっていくものと見込まれます。

さて、今回の本題のAI時代に求められる人材についてですが、やはり、一言で言えば“クリエイティブ”な人材ということになります。
極端なことを言えば、近い将来には、どんな役職に就いても“クリエイティブ”でなければ、AIに取って代わられるのです。
要するにビジネスの上では、存在価値がないということになるのです。
ですから、人の立場からすれば、AI時代は今までになく、とても厳しい時代を迎えることになるのです。
一方、“クリエイティブ”な人材からすれば、AI時代はとてもエキサイティングな時代到来ということになります。
まるで、大きな翼を持つ馬にまたがって自由自在にアイデアの天空を駆け巡るような気分になれるのです。
言い方を変えれば、自分の思い付いたことを実現するために、言葉に言い尽くせないほど優秀な秘書、あるいはコンサルタントが自分の身近な存在としているような感覚だと思います。

となると、AI時代の勉強の目的は、暗記よりも好奇心が旺盛で、常に問題意識を持って、その解決のために“クリエイティブ”な人材になるように育て上げることだと考えます。
同時に忘れてならない、とても重要なことは、自他ともに幸福に、あるいは平和で持続可能な社会の実現を目指すといった根本的な精神を持った人材の育成です。
そうではなく、AIを活用して自由奔放に活動する“クリエイティブ”な人材が育ってしまえば、“自分第一主義”がまかり通るギスギスした社会になってしまいます。
また、最先端の兵器が発明され、それが試されたり、最悪のケースでは人類滅亡の道を突き進んでしまうような状況になってしまいます。

今の時代を生きている世代の世界中の全ての指導者にこうしたいい意味での人材になるように求めても無理だと思います。
なぜならば、今、持っている価値観に縛られているからです。
ですから、これからの教育には、是非、良い意味で“クリエイティブ”な人材の育成を求めたいと思います。

 
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