2025年02月07日
アイデアよもやま話 No.6125 感情で展開が変わるゲーム!

昨年10月3日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で感情で展開が変わるゲームについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付けは全て番組放送時のものです。

オボマインド 開発事業部の因京子部長は次のようにおっしゃっています。
「この(手首に装着した)デバイスを使っていただくことで、これまでにないゲーム体験が提供出来るものになっております。」

このデバイスを手首に装着してゲームをスタートすると、廃墟の中を懐中電灯で周りを照らしながらアイテムを見つけつつ脱出を目指すホラーゲームです。
因京子部長は次のようにおっしゃっています。
「(進んで行くと、)吐く息が(ゲーム画面上に)入ると、これがプレーヤーとリンクしていて、ご自身の鼓動もリンクしています。」
「なので、心臓がドキドキしてくると、速い鼓動が聞こえる。」

実はこれ、手首で感知したプレーヤーの感情を瞬時に判定してゲームに反映するシステムが組み込まれています。
脈の速さやリズムなど、息や鼓動の音としてゲーム内で表現。
そして、画面の左上に示されているのがストレスゲージです。
因さんは次のようにおっしゃっています。
「(最初は満タンから始まりますが、ストレスを感じて減ると、)画面がすごく狭くなって、ほぼ視界が遮られて、みたいな、本当に恐怖を感じた時と同じような、イマーシブな没入感を演出するゲームになっています。」

(このゲームを体験したフィールドキャスターは、)ストレスでどんどん視野が狭くなり、出口まで到達出来ず、タイムオーバーとなりました。
因さんは次のようにおっしゃっています。
「もっと怖がりの人がやると、よりマネキンが早く襲ってきたりとか、プレーする人によって発動されるイベントが変わってくるのが特徴になってます。」

このゲームを開発したのは、スイスに本社のあるスタートアップ、オボマインド(Ovomind)です。
創業から5年あまり、感情分析技術の開発を進めてきました。
因さんは次のようにおっしゃっています。
「(手首のあたりに巻くベルトの)銀色の部分で皮膚の微弱な発汗などを取得します。」
「このセンサーに関しては、特許を取得している技術。」

心理的な動きが汗に現れる反応を読み取ります。
どのように感情を識別しているのか、こちらはその分布図です。
リラックスや不安など、8種類の感情に分類され、感情が最も強いと赤く表示されます。
ゲーム中では、いらだちや恐れに近い感情が支配的なことが分かります。
更に追求したのは、ゲームの展開にどれだけ速く反映出来るかでした。
ゲームの場合、遅延があると没入感が低下しかねず、優れた反応速度が欠かせません。
ゲームという高いハードルを越えることで新たなビジネスチャンスにつなげられるといいます。
因さんは次のようにおっしゃっています。
「ゲーム開発以外にもビジネス用途で使いたいとかいうところは、すごく需要もいただいて・・・」

マーケティングを手掛ける株式会社オプト(OPT 東京・千代田区)、オボマインドの技術に関心を示していました。
オプト コミュニケーションデザイン部の中村駿介部長は次のようにおっしゃっています。
「(アンケートでは)言わなかったけど、思っていたことが明らかになると思うので、分析の幅がすごく広がるんじゃないかな。」

これまでの市場調査ではウェブなどを通じてアンケート調査を行ってきました。
ただ、この手法には限界を感じていたといいます。
中村さんは次のようにおっしゃっています。
「ネガティブやニュートラルな部分は言葉として出てこなかったりするんです。」
「言葉にしない感情は見えないのが課題として大きい。」
「(近いうちに、この商品、市場に投入される予定なんですが、導入したいかという問いに対して、)思います。」
「むしろ、真っ先に使わせていただいて、いろいろな検証が出来たらうれしい。」

この商品「Ovomind DK1」は今月中にも事前予約を始め、約2万9000円(199ドル〜)から発売される予定です。
オボマインドのフラン・ヤンCEOは次のようにおっしゃっています。
「既に約1万5000人以上が製品の出荷を待っていて、強い需要があると思う。」
「名前は言えないが、アメリカの大手ゲーム企業と(オボマインドの技術を使った)ゲームの開発について数年で市場に投入するように、大きなプロジェクトについて協議している。」

ゲーム上では感情に合わせて出てくるマネキンの数が増えたりとか、出てくるタイミングが早くなったりといった変化もありました。
また、この製品の活用を検討している企業も増えていまして、例えば大手自動車メーカーは乗り心地の感情調査だったりとか、大手飲料メーカーは味の印象の調査にこの製品を活用出来るのではないかということです。
家族に付けてもらえば、それで奥さんの機嫌が分かるかも知れません。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の内容を以下にまとめてみました。

(これまでにないゲーム体験が出来る「Ovomind DK1」)
・手首に装着したデバイスを使うと、これまでにないゲーム体験が提供出来る
・このデバイスを手首に装着してゲームをスタートすると、廃墟の中を懐中電灯で周りを照らしながらアイテムを見つけつつ脱出を目指すホラーゲームである
・吐く息がゲーム画面上に入ると、これがプレーヤーとリンクしており、自身の鼓動もリンクしているので、心臓がドキドキしてくると、速い鼓動が聞こえる
・手首で感知したプレーヤーの感情を瞬時に判定してゲームに反映するシステムが組み込まれている
 -脈の速さやリズムなど、息や鼓動の音としてゲーム内で表現する
 -画面の左上に示されているのがストレスゲージで、最初は満タンから始まり、ストレスを感じて減ると画面がすごく狭くなって、ほぼ視界が遮られるように、本当に恐怖を感じた時と同じような没入感を演出するゲームになっている

(「Ovomind DK1」を開発したオボマインドの技術)
・創業から5年あまり、感情分析技術の開発を進めてきた
・手首のあたりに巻くベルトの銀色の部分で皮膚の微弱な発汗などを取得する
・このセンサー技術について、特許を取得している
・心理的な動きが汗に現れる反応を読み取る
・更に、ゲームの展開にどれだけ速く反映出来るかを追求した
・ゲームという高いハードルを越えることで新たなビジネスチャンスにつなげられる

(ゲーム開発以外でのビジネス用途)
・マーケティングを手掛けるオプトはオボマインドの技術に関心を示している
 -言葉にしない感情は見えないのが課題として大きい
 -商品化されたら、真っ先に使い、いろいろな検証が出来たらうれしい
・この商品「Ovomind DK1」は今月中にも事前予約を始め、約2万9000円(199ドル〜)から発売される予定である
・既に約1万5000人以上が製品の出荷を待っており、強い需要がある
 -アメリカの大手ゲーム企業とオボマインドの技術を使ったゲームの開発について数年で市場に投入する大きなプロジェクトについて協議している
・この製品の活用を検討している企業も増えている
 -大手自動車メーカーは乗り心地の感情調査、大手飲料メーカーは味の印象の調査にこの製品を活用出来るのではないかという
・家族で付ければ、奥さんの機嫌が分かる

なお、「Ovomind DK1」のリリーススケジュールは添付を参照下さい。

オボマインドは、これまで感情分析技術の開発を進めてきて特許取得したのです。
そして、その技術でゲーム革命とも言える商品を「Ovomind DK1」を開発したのです。
ゲームのユーザーは、これまでにない没入感のあるゲーム体験が出来るというのです。
ですから、多くのゲームユーザーの多くは「ちょっと体験してみようか」という気になると期待出来ます。
こうした期待で、市販化前の事前予約で既に約1万5000人以上が製品の出荷を待っており、強い需要があるというのです。(番組放送時)
更に、感情分析技術には大手自動車メーカーや大手飲料メーカーも興味を示しているといいます。
ですから、どこかの企業が、この技術を活かして開発した商品やサービスが大きな成果を出せば、芋ずる式に多くの企業からの需要が増えていくと期待出来ます。

ということで、繰り返しになりますが、オボマインドが開発した感情分析技術はゲーム革命を起こすだけでなく、一般企業の新規商品やサービスを開発するうえでのきっかけになると期待出来るのです。
更に、お互いの感情分析が出来ることから、個人向けの商品も一定の需要が期待出来そうです。
なお、自分の心理状態が把握出来るので、市販化されたら私も購入したいと思っています。
自分の心理状態をコントロールするのに役立つのではないかと思っているからです。


添付)

 

「Ovomind DK1」について

ChatGPT

 

Ovomind DK1」は、プレイヤーの感情をゲーム体験に組み込むことを目的とした開発者向けキットです。このキットには、Ovomindスマートバンド、専用アプリ(iOSAndroid、デスクトップ対応)、およびUnityUnrealGodot向けのSDKプラグインが含まれています。

ovomind.com

主な特徴:

  • リアルタイム感情解析: スマートバンドが生体信号をリアルタイムで収集し、専用アプリを介してクラウド上のAIで処理します。これにより、プレイヤーの感情状態(興奮、ストレス、冷静さなど)を把握し、ゲーム内での適応的な反応を可能にします。

ovomind.com

  • 開発者向け統合: 提供されるSDKとプラグインを使用して、主要なゲームエンジン(Unreal Engine 5.3UnityGodot)とシームレスに統合できます。これにより、感情フィードバックをゲームプレイに組み込むことが容易になります。

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  • 技術仕様:
    • 電源: USB経由で5VDC500mA
    • 接続: USB 3.0 Type-C、Bluetooth BLE
    • バッテリー: 120 mAh、16日間のバッテリー寿命
    • データ出力周波数: 4〜8Hzのリアルタイムデータ
    • 対応OS: Windows、macOSAndroidiOS
    • 認証: FCC、CERoHSGITEKI(日本)

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リリーススケジュール:

  • 202412: 予約注文キャンペーン開始
  • 20252: UnrealおよびUnity向けオフラインSDK提供開始
  • 20253: Godot向けオフラインSDK提供開始
  • 20255: Ovomind DK1開発者バンドルの初回出荷
  • 2025年第4四半期: 非ゲーム向け「Ovomind for Business」プログラム開始

ovomind.com

Ovomind DK1は、プレイヤーの感情に応じてゲーム体験をパーソナライズし、より深い没入感を提供することを目指しています。詳細や最新情報については、公式ウェブサイトをご覧ください。

ovomind.com

 

 


 
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