前回、自然環境を回復させて生態系をより豊かにするという取り組みについてお伝えしました。(参照:アイデアよもやま話 No.6100 ネイチャーポジティブで生態系をより豊かに!)
そうした中、昨年9月17日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で同じ持続可能な社会の実現を目指している、回収した古着から水素づくりについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。
横浜ビブレ(横浜市西区)などを運営する株式会社OPA(オーパ)は、古着などから水素をつくる取り組みを始めると発表しました。
独自の技術を持つ株式会社BIOTECHWORKS-H2(バイオテックワークスエイチツー)と協力し、服の繊維に特殊な処理をすることで水素を取り出します。
今日からOPAが展開する一部施設に不要となった服などの回収箱を設置していて、今後、設置場所を更に拡大したいとしています。
OPAの渡邉祐子社長は次のようにおっしゃっています。
「廃棄になる予定であった衣料品が水素になって、地域へのエネルギーとして分配出来たりですとか、私どものビルがその水素エネルギーで動いていくというような未来が出来れば。」
回収された服は、今後建設される専用施設に送られ、2026年以降に水素化されるとしています。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
番組の内容を以下にまとめてみました。
・昨年9月17日、OPAは、BIOTECHWORKS-H2と協力し、2026年以降に服の繊維に特殊な処理をすることで水素を取り出すことを発表した
・こうして取り出された水素は地域へのエネルギーとして分配したり、OPAのビルがその水素エネルギーで動いていくことを見込んでいる
・なお、OPAが展開する一部施設に不要となった服などの回収箱を設置しており、今後、設置場所を更に拡大したいとしている
なお、回収した古着などからは、水素以外にバイオ燃料など、様々なものが生成出来るのです。(添付1参照)
しかも、ビジネスとして成立する可能性も秘めています。
なお、今でも古着などは全国的にごみ収集車により定期的に収集されています。
しかし、その処理方法は自治体によって異なります。(添付2参照)
ですから、あらためて古着以外のごみも含めて、全てのごみの活用について国、関連企業、専門家などで検討し、全国的に統一したシステムを構築し、運用する仕組みを展開して欲しいと思います。
添付1)
古着などから水素など、どのようなものがつくれるか、そしてこれらを全てつくることによってビジネスとして成立するか?
ChatGPT
古着や繊維廃棄物からは、以下のような製品や資源を生成できます。それらをビジネスとして成立させる可能性についても考えてみましょう。
古着や繊維廃棄物から生成できるもの
1. 水素:
o 熱化学処理(ガス化や熱分解)を通じて、繊維廃棄物から水素を生成できます。
o 水素は、エネルギー源や燃料電池の燃料として利用可能です。
2. バイオ燃料:
o バイオディーゼルやバイオエタノールなどの再生可能エネルギー源が、廃棄繊維から生成されます。
3. 合成ガス(Syngas):
o ガス化によって生成される合成ガスは、発電や化学品製造の原料として活用できます。
4. 炭素材料:
o バイオ炭(バイオチャー)は、土壌改良材や炭素吸収剤として利用され、活性炭は浄水や空気清浄に用いられます。
5. 化学原料:
o 廃棄繊維を化学的に処理して、プラスチックの原料や肥料を生成することができます。
6. 繊維リサイクル製品:
o 新しい衣服や産業用素材(断熱材、吸音材)として、リサイクルされた繊維が使用されます。
7. バイオプラスチック:
o セルロースなどの繊維成分を利用して、バイオプラスチックを製造します。
ビジネスとしての成立可能性
多角的な製品ラインによる収益の多様化
• 多製品展開: 上記の製品群を一つのビジネスモデル内で組み合わせることで、収益源を多様化し、各市場の需要に応じた柔軟な事業運営が可能となります。
コスト効率
• 原料コスト削減: 廃棄物の利用により、原料コストが低い一方で、処理設備や技術開発には初期投資が必要です。スケールメリットを活かすことで、長期的にはコスト効率の向上が期待されます。
環境政策と市場需要
• 政策支援: 政府の補助金や環境規制の強化により、再生可能エネルギーやリサイクル事業が促進されるため、ビジネスの競争力が高まります。
• 持続可能な消費の拡大: 環境意識の高い消費者層の拡大により、持続可能な製品の需要が増加し、これがビジネスの成長を支える可能性があります。
市場競争
• 技術の独自性と競争優位性: 競合他社との差別化を図るために、技術の独自性や製品の品質向上が求められます。研究開発への投資が重要となります。
結論
これらの製品をすべて生産することで、循環型経済の一環として、廃棄物の付加価値を高めることができます。適切な技術開発と市場戦略を組み合わせることで、ビジネスとして成立し、収益性を確保する可能性があります。ただし、成功には初期投資、政策支援、市場ニーズの適切な評価が重要となります。
添付2)
今でも古着などは全国的にごみ収集車により定期的に収集されているのでは?
ChatGPT
はい、現在でも日本全国で古着や繊維廃棄物がごみ収集車によって定期的に収集されていますが、その処理方法は自治体によって異なります。一般的には以下のような処理が行われています。
1. 分別回収
• 多くの自治体では、古着や繊維廃棄物は可燃ごみとして分別され、家庭ごみと一緒に収集されることが一般的です。
• 一部の自治体では、古着や繊維製品の専用回収ボックスを設置して、他の廃棄物と分けて収集する取り組みも行われています。
2. リサイクルプログラム
• リユース活動: 回収された古着のうち、再利用可能なものは、リサイクル業者や慈善団体に渡され、国内外で再販売や寄付されることがあります。
• リサイクル工場での処理: リサイクル可能な繊維廃棄物は、リサイクル工場で素材ごとに分類され、ウエスや産業用繊維製品、断熱材などに再利用されます。
3. エネルギー回収
• リサイクルが難しい古着や繊維廃棄物は、焼却施設で燃焼され、エネルギー回収が行われることが一般的です。このプロセスで生成されたエネルギーは、発電や地域暖房に利用されます。
4. 環境への配慮
• 繊維廃棄物の適切な処理を通じて、環境負荷を低減し、リサイクルや再利用の促進を目指す取り組みが進められています。
• 各自治体では、資源ごみの分別収集や、再利用・リサイクルの啓発活動が行われ、住民に対して廃棄物の適切な分別を呼びかけています。
全国的な収集の流れの中で、持続可能な資源利用を推進するために、リサイクルとエネルギー回収が重要な役割を果たしています。