2024年07月22日
アイデアよもやま話 No.5953 ”光半導体”のカギを握るNTT!
これまで半導体関連については、アイデアよもやま話 No.1462 量子ドット半導体で電子立国!アイデアよもやま話 No.5905 ”光の半導体”計画が始動!でお伝えしてきました。
そうした中、4月6日(土)放送の「ブレイクスルー」(テレビ東京)で「”光半導体”のカギを握るNTT」をテーマに取り上げていたので内容の一部をご紹介します。

新番組「ブレイクスルー」の1回目で選んだのは、通信の巨人、NTTグループ。
次世代の超高速通信だけでなく、常識を覆す新たな半導体を目指し、世界に大変革を起こそうとしています。

番組進行役の小説家、真山仁さんは次のようにおっしゃっています。
「今、日本は世界で競争する、新しいものがつくれなくなりました。」
「でも、つくれなくなったんじゃなくて、挑んでいかなきゃいけない、その可能性をすごい感じました。」
「そのキーワードが“光”です。」

NTTが最先端の技術開発を行うNTT厚木研究開発センター。
本日の開拓者はNTTグループが昨年設立した新会社、NTTイノベーティブデバイスの副社長兼CTO、宮澤将人さん、“光”技術の開発リーダーです。

“光”にこだわるNTTグループが今、実現を目指しているのが、世界中が注目する次世代通信基盤の「IOWN」。
それに欠かせない最先端の光技術を使ったあるものの研究が進んでいました。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「例えば、これはシリコンでできた光の回路を7ナノメートルのチップとこの中に一緒に入れちゃいます。」
「だから、電気ではなく、光ファイバーが直接ついている。」

NTTが研究開発を進めている光電融合デバイス。
これを組み込み、実現するのが光の半導体です。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「今後は、データセンターのラックの間やボード(基盤)の間であるとか、ボードの中のチップの間であるとかというところに、どんどん短いところに光が入ってくる時代が必ずくると。」
「今度は、チップの中、演算処理も将来的には光で出来るようになる。」
「(光の半導体の最終的な目的について、)今、AIとかものすごいデータ量が爆発的にどんどん増えているので、それをリーズナブルな低電力でやるためには光しかない。」

既存の半導体は、金属の回路をつなぎ合わせ、電気信号を送っています。
NTTはそこに光電融合デバイスを入れ、圧倒的に速い光信号を送り込む光半導体の実現を目指しています。
完成すれば、データの伝送容量は現在の125倍、超高速のため通信の際の遅れやズレはほぼなくなり、遠隔手術や膨大な交通データが必要となる完全自動運転の実用化も見えてきます。
更に消費電力も100分の1に激減。
スマホの充電は年に1回すれはよくなるといいます。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「光の技術は、結構、日本がまだまだ強いんですよね。」
「勝ち目はまだまだあります。」

「今、通信としての光はご家庭まで来ております。」
「で、今後、これが個々人に、あるいは個人の持っているもに光を連れていってあげたいなと。」
「やっぱり産業が変わるので、エコシステムを再構築したいなと。」
「そこに日本の企業ががっと入り込めるような仕組みを作っていきたいなと。」

基盤と基盤を光でつなぐ部品を量産予定のNTT。
今後は、細かい部分を光でつなげられるようにして、8年後の2032年には半導体の中まで電気から光に置き換えていくビジョンを描いています。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「(今、取り組んでいるものは日本、そして国際標準で世界を制することが出来るのかという問に対して、)十分、可能性はあると思います。」
「いろんな人たちがいろんなことをやるので、必ず100%という保証はないんですけど、今、私ともが掲げている方法性、ロードマップは結構、説得力があると手応えがありますね。」
「私どもの経験から言うと、少なからず、この中から国際標準化は、いくつかはゲット出来るだろうと思っています。」

1980年代に商用化した光ファーバーを武器に、高速、大容量の通信をけん引してきました。
そして今、半導体の領域にも光の技術を投入し、世界に打って出ようとしています。

今、力を入れて取り組んでいるのは、光電融合デバイスの量産化。
大量生産が出来ないと実用化への道は開けないのです。

半導体に光信号を取り入れる光電融合デバイスの実験を担当する研究員、本田健太郎さんは次のようにおっしゃっています。
「(今、取り組んでいることについて、)このデバイスの評価、設計通りに動くのかの確認をしております。」
「どんな温度でも動くかの確認です。」
「(求める精度について、)基本的には1000台に1台とかNGが出ちゃう。」
「そのNGがどういう条件で発生するのかとか調べて、ちょっとでも確率を減らしたい。」

更に、量産化には大きな壁があります。
これは2本の光ファイバーを接続する様子。
中心の色が薄くなっている部分が光の通る道、直進する光を漏らさないようにつなぎ合わせる繊細な作業が求められます。
半導体となれば、更に細かくつなぐ回路も多くなり、難易度は高いのです。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「光ファイバーの中の光の道って、たかが10ミクロン。」
「チップの中に入っている光の回路はもっと細いんです。」
「それをどうやって光をロスなくつなげなきゃいけないのかっていうところがありまして。」
「現状、まだ人手でやっているところはあります。」
「で、それをもっと半導体みたいに簡単に機械が無人で出来るようにならないと安くならないです。」

その壁を打ち破り、NTTは光の半導体を実用化出来るのか。
宮澤さんは電電公社から70年以上続くNTTグループの歴史を変える大きな役割を託されたのです。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「(製造して売ることへのプレッシャーについて、)プレッシャーはあります。」
「(不安になった特、どのように自分を鼓舞するのかという問いに対して、)難しいですね。」
「不安になったり、「ダメじゃないか」、とか「間違っていた」とか思う毎日ですね。」
「(それでも、なぜ挑戦するのかという問いに対して、)「ニッポン」ですかね。」
「このまま僕が止めちゃうと、果たして日本のためになるんだろうか、ならないんだろうか、ちょっと考えます。」
「(それは手応えとして、まだやれるというのがあるからなのかという問いに対して、)そこまでの確証はないですけど、まだ勝つ可能性はあるかなと思ってまして、ここで踏ん張らないと必ず負けるなと思います。」
「「出来ません」と言ったら、僕は終わっちゃうなと思ったんですね。」
「(つまり、困難だから逃げるわけにはいかないと言う)気持ちが強いのかという問いに対して、」そうですね。」
「世界的に盛り上げていって、産業化しなきゃいけないと思っています。」
「日本は先陣を切り続けたいと思ってるんですね。」

アメリカや台湾などの巨大企業がしのぎを削る群雄割拠の半導体市場。
日本に起死回生のチャンスは訪れるのか。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「(今はタイミング的に良いのかという問いに対して、)そうですね。」
「今は非常に良いタイミングだと思います。」
「これから産業が立ち上がるところ。」
「で、本当に立ち上がってしまいますと、設備産業みたいになっちゃうと、アメリカや台湾の人たちが多分ものすごい額の投資をするんですね。」
「日本はそこまでの投資体力がなくて、難しいところがあるんです。」
「今は、まだ萌芽期なので、これから技術が伸びてって、それによってコストがどんどん下がっていく。」
「今、そういう時期なので、この時期に先陣を切って、先鞭をつけておく必要があると思っています。」
「(やりがいのある挑戦で、日の丸がまた世界の中心に立てられるかどうかの重要な事業で、ある意味、長い道がようやく始まったところではという問いに対して、)そうなんですよ。」

もう1つ、宮澤さんが特別に見せてくれたのは光電融合デバイスの設計を行っている部署です。
世界を一変する可能性を秘めた光の技術で、ブレークスルーに挑む宮澤さん。
NTTグループが社運を賭けて挑む光半導体の実用化。
そのカギを握る光電融合デバイスの開発リーダーはなぜ闘い続けるのか。
宮澤さんは次のようにおっしゃっています。
「何か、やっぱり新しいものを世に残したかったんでしょうね。」
「(元々、光にこだわってやりたかったこともあるが、今、光が社業を背負い始めているわけだが、楽しい、しんどい、どっちかという問いに対して、)両方ですね。」
「やりがいもあるし、自分がやって仮に失敗しても、僕以外の人がやってもきっと失敗するんだろうなぐらいな、そのぐらいの暗示を自分にかけています。」
「(最近の若い人は挑戦したいってよく言うんですけど、失敗したくないって言うが、それは無理で、失敗を恐れないで頑張れと言うと、出来たら挫折したくないと言う人が多いんですけど、多分、才能があっても失敗を繰り返さないと次の挑戦に行って成功出来ないが、)失敗が楽しめるようになるといいですね。」
「また、こんなことやってみたけど、ダメだったっていう楽しみが少しでもあるといいかもしれないと思いますけど。」
「自分の壁ってあると思うんですね。」
「例えば、僕は研究員だとか、NTTの社員だとか、日本人だとか、いろいろな壁があって自分が形成されていたりするんですけど、その壁を越えてみませんかと。」
「壁を超えると、いろんな人たちやいろんな業界といろんなところでインタラクション(相互作用)が発生するんですよね。」
「やっぱり、そうやってエキサイトして壁を越えると、励起状態(添付1参照)になると、他のモードとインタラクションするようになる。」
「(限界を自分で作ってはいけないということなのかという問いに対して、)限界は限界でいいんでしょうけど、たまには超えてみたらと。」
「(冨澤さんにとって、ブレイクスルーとは何かという問いに対して、)いろいろ思うんですけども、今、私に課せられた課題、期待していただいているところを通して、人様のお役に立ったように、お役に立てればなと思っています。」
「実感として、これはお役に立ったなって思うようになりたいですね。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

なお、IOWN、光電融合デバイス、光半導体の関連については添付2を参照下さい。

番組を通して、NTTグループが昨年設立した新会社、NTTイノベーティブデバイスが今、実現を目指している次世代通信基盤の「IOWN」について、以下にまとめてみました。
・NTTが研究開発を進めている光電融合デバイスを組み込み、実現するのが光の半導体である
・チップの中、演算処理も将来的には光で出来るようになる
 -既存の半導体は、金属の回路をつなぎ合わせ、電気信号を送っている
 -しかし、AIなどデータ量が爆発的にどんどん増えているので、それをリーズナブルな低電力でやるためには光しかない
・NTTは光電融合デバイスを入れ、圧倒的に速い光信号を送り込む光半導体の実現を目指している
 -完成すれば、データの伝送容量は現在の125倍、超高速のため通信の際の遅れやズレはほぼなくなり、遠隔手術や膨大な交通データが必要となる完全自動運転の実用化も見えてくる
 -更に消費電力も100分の1に激減する
 -スマホの充電は年に1回すればよくなる
・今、通信としての光は家庭まで来ているが、今後、これが個々人に、あるいは個人の持っているものにも光が入ってくる

なお、「IOWN」のより詳細な内容については添付3を参照下さい。
また、中国のグローバルな通信機器・電子機器メーカー、ファーウェイでもNTTのIOWNと同様の技術を開発しているかについては添付4を参照下さい。

(基盤と基盤を光でつなぐ部品の量産化)
・NTTでは、細かい部分を光でつなげられるようにして、8年後の2032年には半導体の中まで電気から光に置き換えていくビジョンを描いている
・今、力を入れて取り組んでいるのは、光電融合デバイスの量産化である
 -大量生産が出来ないと実用化への道は開けない

(”光半導体”関連技術の国際標準化)
・国際標準化は十分、可能性はある
 -NTTが掲げている方法性、ロードマップは結構、説得力がある
 -1980年代に商用化した光ファーバーを武器に、高速、大容量の通信をけん引してきたが、今、半導体の領域にも光の技術を投入し、世界に打って出ようとしている

(群雄割拠の半導体市場)
・半導体市場はまだ萌芽期なので非常に良いタイミングで、これから技術が伸びて、コストがどんどん下がっていく時期なので、この時期に先陣を切って、先鞭をつけておく必要がある
・産業が立ち上がってしまい、設備産業みたいになると、アメリカや台湾の人たちが多分ものすごい額の投資をするので、日本はそこまでの投資体力がなく、難しいところがある

なお、宮澤さんは、「光の技術は日本がまだまだ強いので勝ち目はまだまだある」とおっしゃっていますので、是非、次世代通信基盤の「IOWN」、そして、その実現に不可欠な要素である光電融合デバイス、および光半導体の開発において、世界のトップランナーとして走り続けていただきたいと思います。
そして、大量データの処理が必須のAI時代のインフラとして、少しでも早く実用化して欲しいと思います。

今後、生成AIの活用は、医療や自動運転車など、あらゆる分野にわたって広がっていきます。
そうした中、IOWN、光電融合デバイス、光半導体、これらの技術はインフラ技術として必須となります。
ですから、“こうした技術を制する企業があらゆる産業を制する”ことが見込まれるのです。
それほど、これらの技術はとても重要なのです。


添付1)

励起状態とは?
ChatGPT

励起状態とは、原子や分子が外部からエネルギーを吸収して、基底状態(最低エネルギー状態)から高いエネルギー状態に移行した状態を指します。この状態では、物質は余分なエネルギーを持っており、不安定で一時的なものです。励起状態から基底状態に戻る際にエネルギーを放出することがあり、この過程で光が発生することもあります。励起状態は、蛍光や光合成、レーザーなどの現象や技術に利用されます。

添付2)

IOWN、光電融合デバイス、光半導体の関連は?
ChatGPT

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)は、次世代の通信技術基盤であり、光電融合デバイスや光半導体がその実現に不可欠な要素となっています。これらの技術は、通信インフラの性能向上とエネルギー効率の改善に重要な役割を果たします。
IOWNと光電融合デバイス
1.光電融合デバイス
・光電融合デバイスは、光信号を電気信号に変換する技術を指し、これにより高速かつ低遅延のデータ通信が可能となります。これらのデバイスは、光ファイバー通信と電気回路の統合において重要です。
・IOWNの一環として、NTTは光電融合デバイスの開発に注力しており、これにより大容量かつ低消費電力の通信が実現されます (NTT Data)。
IOWNと光半導体
2.光半導体
・光半導体は、光信号を処理するための半導体デバイスであり、特にフォトニクス技術において重要です。これらのデバイスは、高速かつ高効率な光通信を可能にします。
・光半導体は、IOWNのオールフォトニクス・ネットワーク(APN)において中核的な役割を果たし、通信の遅延を最小化しつつ、エネルギー効率を最大化します。
IOWNの構成要素
3.オールフォトニクス・ネットワーク(APN)
・IOWNの主要な構成要素の一つであるAPNは、光信号のみで通信を行うネットワークです。これにより、従来の電気信号を用いた通信に比べて、大幅な速度向上と効率化が実現します (NTT RD)。
4.デジタルツインコンピューティング(DTC)
・IOWNのもう一つの重要な要素であるDTCは、物理的なオブジェクトの正確なデジタルモデル(デジタルツイン)を作成し、それを用いてシミュレーションや予測を行う技術です。これにより、高精度のデータ分析が可能となり、様々な産業分野での応用が期待されます (NTT RD)。

これらの技術の統合により、IOWNは次世代の通信基盤として、高速・低遅延・低消費電力の通信を実現し、さまざまな産業や社会のニーズに応えることが期待されています。

添付3)

次世代通信基盤、IOWNについての分かり易い説明
ChatGPT

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)は、次世代の通信基盤として提案されている技術で、日本のNTT(日本電信電話株式会社)が中心となって進めているプロジェクトです。この通信基盤は、既存のネットワーク技術を超える性能と効率を提供することを目指しています。

IOWNの基本的な特徴と目標
1.高スループット(高速通信)
・IOWNは、現在のインターネット速度をはるかに超える高速通信を実現することを目指しています。これは、光ファイバー技術の進化により可能になります。
2.低遅延
・通信の遅延を極限まで減らすことを目標としています。これにより、リアルタイム性が要求されるアプリケーション(例:遠隔手術、リアルタイムのVR/ARなど)がより高い精度で実行可能となります。
3.低消費電力
・エネルギー効率の向上もIOWNの重要な目標です。通信インフラ全体の消費電力を大幅に削減し、環境負荷を低減します。
4.大容量
・増大するデータトラフィックに対応するため、ネットワークのデータ処理能力を大幅に向上させます。これにより、膨大なデータ量を扱う未来のアプリケーションにも対応可能です。

IOWNの主要技術
1.オールフォトニクス・ネットワーク(APN)
・光信号だけでデータを伝送するネットワーク。従来の電気信号を用いた通信に比べて、速度と効率が大幅に向上します。
2.デジタルツインコンピューティング(DTC)
・現実世界のデジタルツイン(仮想モデル)を作成し、それを活用して様々なシミュレーションや予測を行う技術。これにより、精緻なデータ分析や新しいサービスの創出が可能になります。
3.ワイヤレスアクセス技術
・次世代のワイヤレス通信技術を統合し、モバイル通信の性能と信頼性を向上させます。これにより、5Gやその後の6G技術との連携も視野に入れています。

IOWNの応用分野
1.スマートシティ
・高速かつ低遅延の通信により、都市全体のインフラ管理や交通システムの最適化を実現します。これにより、より安全で効率的な都市生活が可能となります。
2.医療
・遠隔医療やリアルタイムの患者モニタリングを高精度で実現し、医療サービスの質を向上させます。
3.エンターテイメント
・VR/AR技術を活用した新しいエンターテイメント体験を提供します。高スループットと低遅延により、没入感のある体験が可能です。
4.産業
・工場の自動化や精密な製造プロセスの管理を支援し、生産性を向上させます。

まとめ
IOWNは、光とワイヤレス技術を駆使して、現在のインターネットを超える通信基盤を構築しようとする壮大なプロジェクトです。その目標は、より高速で低遅延、低消費電力かつ大容量の通信を実現することであり、多くの産業や生活分野において革新的な変化をもたらすことが期待されています。

添付4)

ファーウェイでもNTTのIOWNと同様の技術を開発しているか?
ChatGPT

ファーウェイは、NTTのIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)と同様の技術やコンセプトに対応する先進的な通信技術を開発しています。以下に、ファーウェイの取り組みとIOWNとの類似点について説明します。

ファーウェイの先進的な通信技術
1.光通信技術:
・ファーウェイは、光ファイバー通信技術の研究と開発に多大な投資を行っています。高速かつ大容量のデータ伝送を可能にする技術を開発し、データセンターや通信インフラに適用しています。
・光ネットワークの効率化と低遅延化に向けた取り組みも行っており、これにより次世代の通信インフラを支える技術を提供しています。
2.AIとクラウド技術の統合:
・ファーウェイは、AI(人工知能)とクラウド技術を活用して、ネットワーク管理と最適化を行うソリューションを提供しています。これにより、通信ネットワークのパフォーマンスを最大化し、効率的な運用が可能となります。
3.エッジコンピューティングと分散アーキテクチャ:
・エッジコンピューティング技術を推進しており、データ処理をネットワークのエッジで行うことで、遅延を削減し、リアルタイムのデータ処理を実現しています。
4.グリーンICT(情報通信技術):
・エネルギー効率の向上と環境負荷の低減を目指して、グリーンICT技術の開発にも取り組んでいます。これには、低消費電力のネットワーク機器やエネルギー効率の高いデータセンター技術が含まれます。

IOWNとの類似点
1.高性能光通信:
・IOWNの中核である光通信技術の革新は、ファーウェイの研究分野とも重なります。ファーウェイも光ファイバー技術の先進化を目指しており、同様に高速かつ大容量のデータ伝送を実現しようとしています。
2.低遅延と高効率ネットワーク:
・IOWNが目指す低遅延ネットワークは、ファーウェイのエッジコンピューティング技術やAIによるネットワーク最適化と共通しています。どちらもリアルタイムのデータ処理と高効率なネットワーク運用を目指しています。
3.エネルギー効率と環境対応:
・IOWNのビジョンにはエネルギー効率の向上が含まれており、ファーウェイも同様にグリーンICT技術を重視しています。両者は環境負荷を低減するための技術革新に注力しています。

結論
ファーウェイは、NTTのIOWNと同様の目標を持つ先進的な通信技術を開発しています。具体的な技術やアプローチには違いがありますが、共通する点として、高速・大容量の光通信、低遅延ネットワーク、エネルギー効率の向上などが挙げられます。両社はそれぞれの強みを活かしながら、次世代の通信インフラの構築に向けた技術開発を進めています。

 
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