2024年06月21日
アイデアよもやま話 No.5927 月の開発を巡る競争が加速!
2月23日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で競争が加速する月の開発について取り上げていたのでご紹介します。 

日本時間の2月23日朝、アメリカの宇宙開発企業が開発した無人用着陸船が、民間企業としては世界で初めて月面への着陸に成功しました。
1月には日本の小型無人探査機も着陸に成功するなど、今、各国が月を目指し、開発を加速しています。
月を巡る競争はどこへ向かうのでしょうか。

今回、月面への着陸が成功したのがアメリカの宇宙開発企業、インテュイティブ・マシンズ(Intuitive Machines)が開発した月着陸船「ノバC」。
着陸船は2月15日にスペースXのロケットで打ち上げられ、約1週間かけて月に到着。
そして、日本時間の2月23日午前、月の南極に近い地点に着陸しました。
打ち上げから月面までの道のりを全て民間企業が担ったのです。
アメリカとしての月面着陸は1972年のアポロ17号以来。
その快挙をアメリカ航空宇宙局(NASA)のネルソン長官は次のようにおっしゃっています。
「一世一代の着陸だ。」
「そしてNASAと民間企業との連携による力を見せつける日となった。」

実は、今回の月面着陸のプロジェクトは再び人を月に送り込むNASAのアルテミス計画の一環です。
NASAはこの計画で、月への荷物の輸送手段を民間企業に委託。
その開発のために複数の企業を選定し、総額26億ドル(3900億円)を供給するとしていて、インテュイティブ・マシンズも選ばれた企業の1つです。

ただ、月を目指す競争は今、激しさを増しています。
中国は2019年、難しいとされてきた、月の裏側への着陸に初めて成功。
更に昨年8月にはインドの無人探査機が月面着陸に成功している他、1月にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)の小型無人探査機「SLIM」も月面に降り立ちました。

月の開発を巡る競争はどこへ向かうのでしょうか。
宇宙開発を進めるスタートアップ企業、株式会社BULLの宇藤恭士CEOは次のようにおっしゃっています。
「今後、火星だったりとか月より遠い深宇宙への探査に行く時の、今後、人類の活動拠点の一つとしての月面の基地だったりとか、更に探索を広げる足掛かりになっていくのは一つ大きいかなと。」
「月面もそうですし、月面周りも含めて、産業が盛り上がって、すごい、しのぎを削るような競争合戦になるだろうなというふうに思っております。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。


番組の内容を以下にまとめてみました。

(アメリカで進むNASAのアルテミス計画)
・2月23日朝(日本時間)、アメリカの宇宙開発企業、インテュイティブ・マシンズが開発した月着陸船「ノバC」が、民間企業としては世界で初めて月面への着陸に成功した
 -着陸船は1月15日にスペースXのロケットで打ち上げられ、約1週間かけて月に到着した
 -2月23日午前、月の南極に近い地点に着陸した
-アメリカとしての月面着陸は1972年のアポロ17号以来である
・今回の月面着陸のプロジェクトは再び人を月に送り込むNASAのアルテミス計画の一環である
 -NASAはこの計画で、月への荷物の輸送手段を民間企業に委託した
-その開発のために複数の企業を選定し、総額26億ドル(3900億円)を供給するとしていて、インテュイティブ・マシンズも選ばれた企業の1つである

(激しさを増す、月の開発を巡る競争)
・中国は2019年、難しいとされてきた、月の裏側への着陸に初めて成功した
・更に昨年8月にはインドの無人探査機が月面着陸に成功している
・今年1月にはJAXAの小型無人探査機「SLIM」も月面に降り立った

なお、アルテミス計画については、以下の記事を参照下さい。

アイデアよもやま話 No.5455 有人宇宙飛行(月面着陸)を目指す「アルテミス計画」の意味するもの!

アイデアよもやま話 No.5565 2023年宇宙の旅 その1 月で暮らすための技術!

アイデアよもやま話 No.5566 2023年宇宙の旅 その2 月面開発を巡り、求められる国際協調!


また、中国のその後の動きですが、6月3日(月)付けネット記事(こちらを参照)では以下のように報じています。

嫦娥6号は5月3日に打ち上げられた。月の裏側の貴重な岩石や土を持ち帰る計画で、この地域の調査ミッションとしては世界初となる。月の南極にある巨大なクレーターから、月最古の岩石を採取できる可能性がある。

中国が月からサンプルを採取する探査機を打ち上げたのは今回が2度目だ。

「嫦娥5号」は2020年、月の表側の「嵐の大洋」と呼ばれる地域から1.7キロの物質を持ち帰った。

中国はまた、月面の水を探し、月面基地の設置を検討するため、2020年代にあと3回の無人探査を計画している。

さらに広範な戦略として、2030年頃までに中国人宇宙飛行士が月面を歩くことを目標としている。


こうして見てくると、米中、2大大国は、経済や軍事の面だけでなく、宇宙開発においてもしのぎを削っている様子が分かります。
今や、中国の方が一足先に、世界初の月の裏側の貴重な岩石や土を持ち帰る計画が進んでおり、月の南極にある巨大なクレーターから、月最古の岩石を採取出来る可能性があるというのです。

仮に月面で水が発見出来れば、月面開発は一気に進み、月面での人類の暮らしの可能性にも弾みがつきます。
そして、月面基地の建設により、火星移住計画(参照:No.3954 ちょっと一休み その636 『スペースXの壮大な計画 その1 火星移住計画の最新情報!』)や他の惑星探査を進める上での基地としての利用価値が高まります。
更にレアメタルが発見されれば、かつてのゴールドラッシュの再来も期待出来ます。

ということで、月はいろいろな面でニューフロンティアとして、今後、更に脚光を浴びるようになると見込まれます。

さて、日本の宇宙ベンチャー、株式会社ispace(アイスペース)も昨年、民間企業としては世界で初めてとなる月面着陸を目指しましたが(参照:No.5477 日本の宇宙ベンチャーの取り組み事例 その3 賑わいを見せる宇宙関連ビジネス!)、残念ながら最後の最後で失敗に終わりました。
今年、再度チャレンジする計画なので、今度は是非成功して欲しいと思います。

 
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